人生

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FROM:川畑のぶこ

2023年の始まりを
みなさまはどのようにお迎えでしょうか。

東京は元旦から2日間、雲ひとつない青空で
とても清々しいお正月となっておりますが、

私は、実家の沖永良部島から
上京している両親や親族とともに
和やかに新年を迎えております。

これは実にありがたいことです。

 

2022年は私にとって「大変」な年でした。

大変とは大きな変化という意味ですね。

まさにこの数年はパンデミックで社会的に
大きな変化を強いられている私たちでしたが、

それに匹敵するインパクトの変化が
個人レベルでもあり、まさに人生とは
予測できないことが起こるもの、
その無常さや、ままならなさを
体験する年となりました。

 

ホームズとレイという心理学者が、
人生に起こる出来事(=ライブイベント)別に
ストレスを数値化して、その積算度によって
病気の発症予測をしています。

たとえば、
配偶者の死をストレスレベル100点として、
近親者の死は63点、怪我や病気が53点、
転職が36点、転居は20点などの
スコアリングがされています。

これらが1年以内に150-300未満の場合、
翌年に健康上の問題が起きる可能性は
50%になり、
300点以上になると、80%になります。

 

昨年の私個人に起きたライブイベントは
ホームズとレイのスコアリングで
300点を優に超えるものでした。

このスコアリングは
講義でもよくしている内容で
インプットされているので、

「これはまずいぞ」と思いつつも、
そのほとんどは外的な出来事で
私自身でコントロールできないものです。

 

このような大きな変化に直面したときに、
私が第一に取り組んだのは
「助けを求める」ということでした。

これは、日頃から
患者さんやクライエントさんたちにも
伝え続けていることで、

辛いときはひとりで頑張らず、
出来る限り助けを求めて
サポートネットワークを拡充することを
伝えています。

 

私もこの仕事をする以前は、
出来る限り人の手は借りずに
何でも自己完結することを重要視していたので、
がんばれてしまう人の気持ちがよくわかります。

もちろん、社会人として自己責任を取る
必要のあることは多々あります。

ただ、自己完結する必要の無いことにも、
敗北感や抵抗感や罪悪感を抱いていました。

自己肯定感の低かった当時は
なおさら、一人で乗り越えられないのは
「ダメ人間」な気がしてしまい、

一人でがんばるか、可能な限り少ない人に
(多くの場合、一人のだれかに依存するなどして)
助けを求めるようにしていました。

 

ところが、心理学や心理療法の学びを
深めていくにつれて、

「私など取るに足らない人間で、
助けに値しない」などといった
自分自身への無意識な歪んだ評価が
あることに気づき、それが

周囲へサポートを求めることへの抵抗感に
つながっていることにも気づきました。

この考え方を健全なものへと変えていくことで、
素直に必要に応じて助けを求めることが
できるようになっていきました。

 

昨年、ダメージの大きいライフイベントが
続いたときは、実際に「助けて!」という
ダイレクトな言葉を用いて
周囲に助けを求めました。

職業柄、幸い私の周辺には
慈悲心をもって、惜しみなく助けの手を
さしのべてくれる人が多く、助けはすぐに、
そしてたくさん与えられました。

素直に求めたなら、
数え切れないほどのひとたちが、
心理的にも、物理的にも、情報的にも、
さまざまなサポートをしてくれました。

 

これには、地獄の中にも
天国が存在することを認識しましたし、
人々のあたたかな愛を感じました。

ストレスフルな出来事の中にもかならず
恩恵があることを改めて実感したのです。

 

人生でもっとも価値あるものは、
このような人々とのつながりであり
絆だなとつくづく感じます。

人生にはいろいろなことが起きますが、
人々との絆やサポートは大船となって
人生の荒波を乗り越えさせてくれます。

 

がん患者さんの研究でも、闘病の際、
10人以上のサポーターがいる人は
そうでない人に比べて余命が長くなる
という報告があります。

コロナの影響でリアルに人々とつながる
機会が減少してしまいましたが、
私も今年は各地へ足を動かして、
みなさんとの対面での絆を深めたいと思います。

 

2023年がみなさんに良き縁をもたらし、
豊かで愛にあふれる年となることを
お祈りしております。

 

ーーー
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FROM:川畑のぶこ
私たちは、大切な人と
充実した愛情に満ちた関係にあるとき、
人生がよりイキイキと豊かになります。

自分も相手も満たしあえることは
人生に欠かせない要素です。

ただ同時に、相手への
感情的サポートに対する欲求が依存に変わると、
その関係はバランスを崩して
人生に害を及ぼし得るのもまた事実です。

このようなバランスは徐々に徐々に崩れていき、
関係を破壊していきます。
感情的な依存の兆候は、
以下のようには現れていることが多いです。

・常に不安や心配がある

・相手に見捨てられることへの恐怖心を抱いている

・安心感を得るために、
絶え間ない努力をしなければと感じている

・拒絶されることへの恐怖感が常にある

・相手への依存を真の幸せだと思っている

・自分の感情の世話ができず
相手が自分の感情を満たすべきと思っている

・パートナーなしに生きる価値がないと
考えることがある
このような相手への依存心は、
慢性的に満たされない心を作り出し、
孤独感や寂しさを生みます。

また、依存先は大切な相手のみならず、
ときとしてモノ(買い物)やギャンブルや
アルコール、食べ物となることもあります。
このような依存心を抱える人の多くは、
愛着の問題を抱えていることが多いです。

幼少期に、基本的なニーズが
十分に満たされていないことや、
トラウマ的なできごとを経験することも
原因に考えられます。

あの頃の子どもの私をねぎらい、
もう恐れる必要がないことを伝えてあげるのは
大切です。

また、パーソナリティ障害によって
依存性が高くなっていることもあります。

このような人は
根本的な空虚感に苦しんでいます。

パーソナリティ障害の場合、
本人が苦しいのは当然のことながら、
家族や周囲が巻き込まれるので大変です。

自覚のない人は、依存しては破壊して
また別な依存先を見つけるというパターンを
何度も何度も繰り返すことになります。

私たちは感情が自分の責任であることに
気づいていないことが多く、
対処のツールも持ち合わせていません。

いずれも、建設的に自分の感情へ
対処する方法を学ぶことは
自分にも周りの人にとっても大切です。

自分の心の内を探求して、洞察力や気づきを
得ることは私たちに平穏をもたらします。

自分の持つ感情にはどんな思考が伴うのか?
それは事実なのか?役に立つのか?

ときにはひと呼吸おいて、
自分の内面を静かに振り返り、観察して
自分のパターンに気づく時間を作ってみることが
大切です。

瞑想も私たちの心を落ち着かせてくれ、
自分への慈しみを学ぶことができます。

最近は瞑想アプリなども
手軽に活用できるようになってきていますから、
自分にしっくりくるものを見つけて、
繰り返し実践してみると良いかもしれません。
依存心の強い人は、自分に厳しく自己批判的です。

自分を慈しむことは、甘やかしと
感じている人もいるかもしれませんが、
そうではありません。

自他を慈しむ心へとつながり
私たちの日々に調和を取り戻してくれます。

 

ーーー
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20221024

FROM:川畑のぶこ

10月も残すところ1週間となりました。
早いですねっ(゚o゚;;

そして、毎年この季節になると
12月開催「断捨離祭り」の準備で
私自身、とってもワクワクします!

断捨離祭りとは、
全国のダンシャリアンが一堂に会する恒例の人気イベント。

断捨離提唱者やましたひでこさんをはじめとする
「断捨離メルマガ」執筆陣のトークや
ご来場者参加型の懇親会など
スペシャル企画が盛りだくさんです。

 
今年は、なんと3年ぶりの会場開催!

私、川畑のぶこは
「心のしなやかさを身につける」というテーマで
お話しさせていただきます。
 
会場参加枠はもう満席になってしまったようですが、
Zoom参加はまだまだお申込み受付中。
 
モノとココロの断捨離で
スッキリ、心地よい年末を迎えたいあなたは、
ぜひともご参加くださいね!

本日は、いつものQ&Aをお休みして、
3年前「断捨離祭り2019」のパネルディスカッションで
テーマ「自縄自縛」について、
私がお話しした内容のダイジェスト動画をお送りします。

ぜひこちらからご覧ください。

https://youtu.be/20wNInJ3YdY
20221024

「断捨離祭り2022」の
詳細&お申し込み方法は
こちらのページでご確認いただけます^^

https://in.yamashitahideko.com/fes2022_9800_yt?cap=kawabata
※11月30日(水)まで限定価格

12月10日(土)「断捨離祭り2022」
会場で、Zoomで、
皆さんお会いできるのを楽しみにしています!
   
 
ーーー

★川畑のぶこからのメッセージビデオ
 ぜひご覧ください♪
  ↓
https://in.yamashitahideko.com/fes2022_kawabata

 
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スクリーンショット 2022-10-05 9.01.57

FROM:川畑のぶこ
            
今年も残すところ3ヶ月を切りました。
 
ということは、断捨離祭りの準備シーズンです。
 
今年は3年ぶりの会場開催ということで、
参加者のみなさんにお会いできることを想像して
とてもワクワクしています。
 
私は日頃講義をすることが多いですが、
この2年間はZoomが定着し、便利になったものの、
どことなく虚しさを感じていました。
  
カウンセリングもですが、
画面越しでは伝わらない体調も、
対面だとドアをあけた瞬間に伝わることがあります。
  
場を共有することは何にも代えがたい価値だと思います。
    
相手の放つメッセージやエネルギーが瞬時に、
空気のバイブレーションとして肌感覚で伝わってきます。
   
この空気(感)の共有で「つながり」がよりリアルに感じられます。
 
そして、この「つながり」の感覚は、
私たちの精神安定にとても重要です。
   
世界情勢が不安定な昨今、
私たちはみな精神的に強くなることを求めていると思います。
   
でも実際は、過去の非生産的なパターンに
固執してしまいがちです。
  
このような時代に、過去の悪しきパターンを脱して、
レジリエンス=心の弾力を身につけることは
大きな価値となると思います。
  
今回の断捨離祭りでは、レジリエンスについてお話しします。
  
ぜひみなさんもレジリエントな人になるべく
会場へ足をお運びください!
   
 
ーーー

★川畑のぶこからのメッセージビデオ
 ぜひご覧ください♪
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FROM:川畑のぶこ
         
昨晩、実家の沖永良部島への盆帰省から戻りました。
 
滞在中は時折スコールがある以外は晴天で、
島の青い空と透明な海、彩り豊かなサンゴ礁、
キラキラ輝くさとうきび畑を満喫することができ、
満たされ、癒やされました。

息子や友人らと毎日したスノーケリングでは、
ウミガメと一緒に泳ぐこともできました。
 
全身のちからを抜いて海にプカプカと浮かび、
つぶらな瞳のアオウミガメが
もぐもぐと青海苔を食べている姿をひたすら
眺めていることの幸せといったらありません。

 
このときはちょうど満月だったので、
夜に島の景勝地「ウジジ浜」へ行って、
しばし月光浴をしながら瞑想的な時間も持てました。
 
そのときの動画はこちらです。

コロナに罹患してからは後遺症で咳がずっと止まらず、
数ヶ月はかかると聞いていたのと
自分でも百日咳とおなじ感じと思っていたので
覚悟していたのですが、
沖永良部島にチェックインした日から
咳はピタッと治まり、今は完治してしまいました。
   
1週間(というか1日)で
こんなにリカバリーしてしまう人間の治癒力、
己を満たすことの重要さを改めて実感しました。
 
そんな美しく楽しい旅先から後ろ髪引かれる思いで
帰路につくのですが、復路のフライトでは
いつもなら軽く聞き流す離陸前の緊急時の説明動画
を息子と真剣に見入ってしまい、
改めてハッとさせられることがありました。
 
酸素マスクをするときの注意点に、
子ども連れの場合はまず親が酸素マスクを着用してから
次に子どもに着けることと具体的な説明があります。
 
サラッと説明されていますが、
これはとても重要な情報だなと思いました。
いざ緊急時のパニック状態となると
なかなかできないと思うのです。
 
親心としては、あるいは母性や父性の本能としては、
自分よりも小さくて弱い子どもを優先させて、
一刻も早く苦しみを取り除いてあげたいと
行動してしまうと思うのです。
 
ところが、親自身が酸欠になってしまったら、
その後の子どものケアができなくなってしまうのも事実です。
 
本能や情動にまかせず、
アタマ(大脳)をつかってコントロールし
行動しないとダメということです。

子どもや相手のためにもまず自分=Me-Firstなのですね。

今回、自己充電したおかげで咳が止まったわけですが、
実はその前の仕事仲間との会議では、
昨今メインとなっているオンライン講座で
講師が咳をしながら講義をするのは効果的でないので、
いつでも他の人が私のバックアップができるよう
整えることがアジェンダとしてあがり、
その準備を整えていました。

このことも肩の荷が取り除かれた思いでしたが、
そのような解放感と今回の充電期間で、
結果的にいつもどおり問題なく仕事ができそうです。

よくMe-Firstというと、
自分勝手やわがままなだけなのではないかと
疑問に思われる方がいらっしゃいますが、
  
Me-Firstは決して自分のためだけ=Only-Meではなく、
己をとりまく周囲の人々や全体の調和にとっても
大切なことなのです。

このような俯瞰的な視点から、
いったい何が大切なのか?をもういちど振り返り、
ぜひ自分自身を大切にすることを学んでください。
  
 
ーーー

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20220815

FROM 川畑のぶこ

今日は、マルコさん(50代・女性・児童指導員)
のご相談にお答えします。

【Q】
4月に離婚して
実家に戻ってきてしまいました。

昨年は、お互いに仕事もうまくいかず、
元旦那はコロナでリストラにあい
家に3ヶ月いましたが、
何もせずにゲームばかり。

昔は皿洗いや掃除も手伝ってくれたのですが、
「何でやらなくちゃいけないんだ!」と言われて
「私も食事作りたくない」と言ったら、
「作ってなんて頼んでいない」
と言われてしまいました。

何か言うと威圧的に言われ、
キレられてしまうので、
反論することもできなくなっていました。

そんな感じで半年間、洗濯もせず食事も作らず
にいたら「出て行け!」と言われてしまい、
私もずっと出ていきたいと思っていたため、
ちゃんと話し合いもせず出てきてしまいました。

実家の両親も戻ってきていいとの事だったので
勢いで出てしまい、少し時間が経った今、
寂しく、これで良かったのか、
一人で悶々としています。

最近は、昔の写真を見て、
この頃は楽しかったなぁとか、
ちゃんとご飯食べているかな?とか、
元旦那のことを考えてしまいます。

もともと結婚願望はあり
自分の家庭を作りたいと思っていたのですが、
なかなか良い出会いがなく
元旦那と結婚したのは42歳のときで、
結婚生活は10年でした。

子どもが好きで子どもが欲しかったのですが
子宝にも恵まれず、自分の家庭も築けず、
今は落ち込んでばかり。

パートで働いていたので収入もあまりなく、
この先、老後も一人かもと思うと
寂しさと不安でいっぱいです。

こんな私は、どうしたらよいのでしょうか。
よろしくお願いいたします。

 
【A】
適度な距離感があるからこそ
バランスが取れていた夫婦や家族が、
コロナ禍でのリモートワークで
四六時中同じ時空間にいることになり、
生じるストレスは大きいですね。

そして、さらにはそのコロナが理由で
元ご主人はリストラに遭ってしまった、
お互いに仕事もうまくいっていなかった
とのことで、マルコさんも
先々の生活が不安だったと思いますし、
当時はお二人ともストレスレベルが
かなり高い状態だったことが窺えます。

そのような状況の中で、
マルコさんが家を出る、互いの関係を
いったんクールオフするという選択は
勢いでしてしまったことではあるかも
しれませんが、同時にそのときにできる
最善のことだったことでもあると思いますので、
そこは否定せずに認めてください。

そのうえで「近況報告」というスタンスで、
今のマルコさんの素直なお気持ちを
元ご主人に連絡してみる、
というのはよいのではないでしょうか。

並行して、ご自身の新たな未来にも
明るい希望を持って
前進していただきたいなと思います。

続きは、ビデオでお話しします……

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FROM:川畑のぶこ
        
メディテーション=Meditationは瞑想と訳され、
私自身も仕事でクライエントと、また
プライベートで自身の心を落ち着かせるのに
メディテーションを行いますが、
瞑想以外にも反省や黙考という意味があります。
 
哲学者であり、ローマの五賢帝の一人、
マルクス・アウレリウスは晩年、
毎日のようにメディテーションを行っていました。
 
彼は、日々を振り返り、
いかに人生を善く生きるかについて、
自分自身へ向けたメッセージを綴るというかたちで
内省をしていたのですが、この記録は
誰かに読ませるために綴られたわけではなく、
あくまでも自分自身のために綴っていました。
 
ところが、これが後に多くの人にとって
バイブルのように読まれることになります。
 
私自身にとっても、アウレリウスの自省録は
バイブルとなっています。
 
哲学者で賢帝というと、
自分とは程遠い人で、なんだか堅苦しかったり、
壮大な理想を掲げたりしていて
庶民にはついていけないというイメージがあり、
敬遠しそうになりますが、
 
この自省録は、アウレリウスの苦悩が透けて見え、
彼もまた私たちとおなじ、
一人の悩める人間に過ぎないのだという
親近感を覚えながら読み進めることができます。
 
そのテーマには、
怒りをどのようにマネージすればよいか、
仲間や相手とどのように向き合ったらよいか、
死の恐怖をどのように向き合えばよいか、
今抱えている苦しみをどのように乗り越えればよいか、
成功や権力をどのようにつかうべきか、
などといったものが含まれます。
 
成功や権力に関しては
彼の課題と私のそれはレベルが大きくかけ離れて
いるものの、悩みの質はほぼ一緒です。
 
そして究極の課題は手放すこと。
 
これは、すなわち
己の人生や宇宙を信頼することであり、
アウレリウスもこれらに対する信頼感を育もうと
努力していたことが伺えます。
 
まさに断捨離の境地ですね。
 
この世や自然界に対して
「あなたの欲するものを与え、
 あなたの欲するものを奪って下さい」
という姿勢を育むことと
アウレリウスは記しています。
 
彼はそれを強がりで行うのではなく、
自然に対する従順と善意から行うことが大切だ
といいます。
  
これは育むのにかなりハードルが高い姿勢であり
価値観ではないでしょうか。
 
このような境地を理解するのに、
いくつか大切なキーワードがあります。
 
ひとつは、ダイモーンという概念で、
神と人間の中間に位置する存在が教え導く声、
直感的な教えで、
人間の心の中にある神秘的なものを指します。
 
そして、もうひとつに、
指導理性(ト・ヘーゲモニコン)=叡智で、
宇宙を支配する理性の一部、
すなわち神的なものの分身で、
人間の心の中に座を占めるダイモーンであり、
人間の人間たる所以のものであるとしています。
 
この指導理性は人間を正しく導くものであり、
人間の自然に備わっているものとされています。
 
自然界にも私たちの内にも、
優れた指導者がきちんと宿っていて、
何をすればよいかすべて知っている
(ただしそれは必ずしも私たちのエゴを
満たすものとは限らない)という、
これらへの信頼の有無が心の平安や
穏やかな人生に影響を及ぼすということです。
 
 
アウレリウスの自省録から、以下指導理性と
ダイモーンに言及する一文を紹介します。
  
 
「私を取り上げてどこでも君の好きなところへ投げ給え。
 私はそこでも私のダイモーンを平静に保つであろう。
 平静とはすなわち、自分が自己の構成素質にかなった
 態度と行動を取るならばそれで満足している、
 という意味である。
 
 このことのために私の魂が苦しみ、
 真の自己よりも卑しくなり、低くなり、
 がつがつし、溺れ、驚愕する━━ 
 いったいこれはそれほど価値のあることであろうか。
 そもそもこんなことに値するほどのものを
 君は発見できるだろうか。」
 
 
唸るばかり。
 
しがみついているものを手放す勇気を
与えてくれるのではないでしょうか。
  

ーーー
 
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FROM:川畑のぶこ
        
『病気は無意識による否定的な問題解決者である』

私が師、カール・サイモントン博士の教えです。

先週末から、夫、息子に続いて、
私自身がコロナを発症しました。

夫も私もワクチンを3回打っておりましたし
外出の際はマスクもしており、
できる限りの対策はしていたので意外でしたが、
とりわけこのご時世、
感染症ばかりはコントロールのしようがなく、
無意識もへったくれも無い、
罹(かか)るときは罹る、
罹らないときは罹らないと思っていました。
 
がしかし、私のこの数ヶ月のダイナミズムを見る限り、
すべてを手放す10日間(とはいえこのように
執筆はしているのですが…^^;)というのは、
かーなり、意味がある流れだと感じざるを得ません。
 
実はこのコロナ罹患自主隔離期間中、
私はもともと3年ぶりのロサンゼルス出張が入っていました。
これは心から切望していた出張でした。
 
というのも、この1年間、我が家は
(私にとって不本意な)夫の長期出張が続き、
その間ほぼワンオペで仕事、育児、家事、
親族のケアなど、万年回転レシーバーのごとく
必死に行っていました。

平行して、息子のほうは、ミュージカルのオーディションや
ダンスや歌のコンクールに勝ち抜くなど
予想外の快進撃を遂げるなど、
表向き喜ばしく誇らしいイベントに見えるものの、
親としては物理的に時間と手間がかなりとられ、
喜びのエネルギーと同時に
消耗度も高いイベントが絶え間なく続きました。
 
また、4月からは突如として夫の地方単身赴任の話が湧き、
私や息子や義母も一緒に地方移住を考えるような、
家族全体の計画が根底からひっくりかえるような
出来事が続いていたのです。

結果的にこの地方移住は中止となり、
現状何もなかったように
我が家は平常を装っているのですが、
家庭内調整のために断ったり
滞っていたりした仕事も多く、
そのしわ寄せがこの1ヶ月間続いていました。

いつになく、精神的労働&消耗度が激しかったため
どこかで「心身をリセットしたい」
という気持ちが沸々と湧いてきました。
 
そこで、ちょうど今月カリフォルニアに行く必要のある
案件が浮上したため、これに乗じて、
1週間ほどリフレッシュの時間としようと思っていたのでした。
 
現地では、当該案件の時間を1日割く以外は、基本フリー。
  
気の赴くままに、第二の故郷であるカリフォルニアを
満喫できる旅をひとりで、または気のおけない友人らと
しようと思っていました。
  
セコイア国立公園にドライブしようか、
旧友とビーチカフェへ行こうか、シアターで観劇しようか、
カリフォルニアブルーのもと手足を伸ばした自分を想像しながら…
  
往復の機内も、ダラダラと片っ端から機内映画を
(とりわけまだ劇場で観られていないトップガンを!)
観てやるぞと心ときめいていたのです。
    
ところが、私がまさに成田へ向かう途中に家族発熱の連絡が入り、
空港につくやそのままUターン、
成田往復の旅であえなく終わったのでした。
   
帰路の成田エキスプレスでは、
数時間前に元気そのものでお別れをした息子が
40度近い熱と呼吸困難で救急搬送される事態になっており、
気持ちは焦るばかり。
  
主人も発熱しているので、
近所の親友が冷静に救急対応をしてくれて、
救急車にも同乗、私が病院に到着するまで
息子に寄り添ってくれました。
  
幸い、息子は熱による過換気で、
すぐに落ち着き、受診して帰路につきました。
  
そして、その翌日から、
いよいよ私も発症することになりました。
  
カリフォルニアでの、のんびりウィークが
コロナの隔離ウィークになるとは夢にも思わず、
人生のままならなさを恨む気持ちも出てくるのですが、
  
よくよく振り返るとこの3日間は、
国立公園やビーチカフェには行けないものの、
私の基本ニーズ、すなわち、仕事、家事、育児から
完全に解放され、ひたすらダラダラ過ごすことができています。
   
いつもなら、家族もなんとなく
「ママがやってくれる」or「妻がやってくれる」
と期待があるであろう諸々も、さすがに、
『同病相哀れむ』精神でそれぞれ辛さを理解し、いたわり、
家族3人手放しでダラダラを許容しています。
    
期待されていないし、期待に応えなくてよい!
これはなんと自由なことでしょうか!
  
あらかじめ自分がいない期間
家族が3日間は食べていけるよう
カレーやらスープやらパスタやらを準備していたので、
それを紙皿によそって消化します。
   
犬の散歩は近所の親友がジョギングがてら連れて行ってくれ、
日頃ウォーキングはあってもジョギングはないワンコも大喜び。
   
3人共倒れとなったこともあり、
ご近所さん、親戚、友人、同僚、みんなが
「何かあったらすぐ行くから何でも言って!」と
ものすごいネットワークがスタンバってくれています。
   
そして、なにより…
日頃は基本的にキッチンに立つことのない夫ですが、
私より先に快方に向かったこともあり
今朝は私が10時くらいに(目覚ましなしで♪)目覚めると、
なんとコーヒーを淹れる香りが、
続いて目玉焼きとベーコンの香りがします。
  
これは私が長年夢見ていたシーンで、
それはそれは、満たされる瞬間でした。
  
これは私が元気にカリフォルニアへ行って
元気に帰ってきていたなら、起こり得ない出来事でしょう。
  
アメリカの国立公園はいけませんでしたが、
ベッドの中からSNSに見舞い投稿として
「美しい景色」をコメント欄へ投稿するよう依頼したところ、
世界のあちこちからたくさんの友が
美しい景色の写真とメッセージを投稿してくれて、
  
私はベッドの中にいながらにして予想以上の旅行が出来ましたし、
なによりみなさんの思いやりを感じることができました。
  
かくして、私の無意識は、コロナの恩恵によって、
私のニーズ「諸々のタスクからしばし解放され、
自己充電し、愛する者からケアされたい。」
を満たしてくれたのでした。
   
これはある意味、カリフォルニア旅行より
何倍も価値ある旅であり、時間だと思えます。
   
まだ数日間、自主隔離期間がありますが、
しばらくこの無意識の恩恵を甘受したいと思います。
  

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Q.いつもメルマガありがとうございます。
  
今日は最近私が感じていることについて相談させてください。
   
それは、「人生100年時代」という言葉。
正直この言葉を聞くと絶望感を感じてしまいます。
  
「老後に家族に迷惑をかけないように」といった、
長生きリスクを考えた台詞を聞くたびに悲しくなります。
  
学生のときは、死ぬときに思い残すことがないように、
必死に生きてきました。
  
その結果、就活、結婚、出産、家の購入など、
大きなライフイベントはだいたい終え、
やりつくした感があります。
  
今後のことを思うと、長いな……とため息が出ます。
   
子供はかわいく、ささやかな幸せは感じていますが、
毎日、仕事と育児、家事を繰り返すことがつまらなく感じられ、
今後は何を目標に生きればいいのか
わからなくなってしまいました。
  
実家の両親は年をとればとるほど仲が悪くなっています。
  
周りの家族を見ても、
あまり「うらやましい」「こうなりたい」という家族がいません。

どうしたらいいでしょうか。
  
 
【メイ・30代・会社員】
  
 
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A:FROM 川畑のぶこ

人生50年と言われていた時代から一気に倍の100年になり、
年齢の価値も昔とは大きく変わってきましたね。
 
メイさんは悔いのないように人生を生きようと、
多くのことを成し遂げてこられたのですね。
 
「長いな」と思うのは、
もしかしたら走りすぎたせいかもしれませんね。
 
臨床心理学者で元文部科学省長官の故・河合隼雄氏が
生前、高野山医療フォーラム
「生と死が手を繋ぐには」に登壇された際、
つぎのようなことを話されていました。

彼が子どもの頃は、人生50年と言われていたので、
50歳まで生きることを目指していた。
 
ところが、50歳になってみると、
平均寿命は80歳になっていた。
 
これは手放しでよろこべることなのでしょうか?と。

これは、500メートル走と聞いて
必死にゴール目指して走っていたのに、
ようやく500メートル地点にたどり着いた途端、

「すんません、 今年から800メートルになりました」
 
と言われているようなものではないかと。

ただし、付け加えて、もしその500メートルの過程が
穏やかで楽しいものであれば
伸びることは好ましいことだけれど、
苦しみばかりがあるのならただ伸びてもしかたがない。

大切なのは、命の長さではなくて
人生の質ではないかとおっしゃっていました。
 
また、私自身、臨床でがん患者さんと接する中で、
人生で後悔することを尋ねると、
多くの人は「もっと自分を大切に生きればよかった」
とおっしゃいます。
 
そしてもし、命が永遠なら…というと
多くの方は永遠は長いとおっしゃるので、
100年だったり200年だったら?と尋ねてみると、
 
「もっといろいろなことをスローダウンして
ゆったり過ごしたい」とか、
「もっとたくさん寝る」とかといった答えが
多くの人から返ってきます。

みなさんお疲れなのですね。

これはメイさんも参考にされると良いのではないでしょうか。
 
私たちはこれまで短時間でより多くのことを達成し、
生産性を高め、他人の目に見えるかたちで
成果を出すことに邁進してきました。
 
これからは、他人の評価ばかりでなく、
メイさんはささやかとおっしゃるかもしれませんが、
リラックスしたり休息したり、
子どもや美しい自然と触れ合う時間などを究極の価値と定めて
ご自身の時間を大切にされると良いのではないでしょうか。
 
人生が延びた分、ぜひこのように価値観を再構築して
ご自身の日々に潤いをもたらすように工夫をされてください。
 
また、私たち一人ひとりの内に
そのような智慧が宿っていることも信頼してください。
   
   
   
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Q.いつも本当に心にしみるアドバイス
ありがとうございます。
  
我が家は2人の息子たちが巣立ち、
夫婦だけになりました。
 
子育て中は日々の仕事や生活に追われ、
必死で生きてきたという感じでしたが、
急に時間にもお金にも余裕ができ、
自分の好きなことができるようになったのですが、
 
ぽっかり穴があいたようで、
最近ようやく家の片づけを始めました。
 
ところが、押し入れから
子どものモノがいろいろと出てくると、
あーもっと一緒に遊んでやればよかったとか、
もっとこんなことをしてやればよかったとか、
後悔ばかりが出てきて、とても悲しくなります。
 
今さらどうしようもないことですが、
今ならもっと充実した子育てが出来ただろうに
と思うばかり。
 
子育て中、どちらかというと
子どもにもドライな方だったと思いますが、
次男が進学で家を出た時は毎日毎日泣き暮らしました。
 
自分がこんなふうになるとは思ってもみませんでした。
 
特に次男には寂しい思いをさせたなぁ
と後悔の思いが強いのです。
 
また、長男は結婚して近くに住んでいますが、
長男が大学受験の時は、主人のリストラで、
一人暮らしがしたいと言った長男の希望を
叶えてやることが出来ず、申し訳ない思いが残っています。
 
これからどうやって吹っ切って、
明るく生きていけば良いのでしょうか?
 
何かアドバイスがあれば、よろしくお願いします。
  
【いち・50代・会社員】
 
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A:FROM 川畑のぶこ
 
まずは、お二人の息子さんが巣立たれたこと、
息子さんにも、いちさんにも、
心からおめでとうございます。
 
大きな、とっても大きな人生のお仕事を
成し遂げられたと思います。
 
会社の仕事には正解があるかもしれませんが、
子育てというのは正解がありませんね。
 
ですので、振り返って後悔ばかりが出てくるのも
ある程度は仕方のないことだと思いますし、
多くの親がいちさんと同じような思いを
されていることと思います。
 
「今ならもっと充実した子育てができたのに」…
そう思ってはみても、いざ、実際に今、目の前に、
小さかったころの二人の男の子が
タイムスリップして現れたのなら、
 
やはりいちさんはあれこれ忙しくなって、
その日その日、その場その場を過ごすのに
精一杯になるのではないでしょうか。
 
ゆとりがあるから考えられることがありますが、
子育てというのは振り返るゆとりも無い中で、
その瞬間その瞬間のベストをつくす試練と
いえるのではないでしょうか。
 
ですので、いちさんはあのときのベストを
尽くしていますから、大丈夫です。
 
悩まないようにするには、
あのころのように振り返る暇もないくらいに
人生を何かで埋めることです。
 
もちろん、問題探しではなく、
いちさんに喜びをもたらすものに目を向ける良い機会です。
 
これまで子どもたちのことばかりに注いできた
愛あるいちさんのエネルギーを、
ご自身の中に潜む子ども心に注いであげてください。
 
楽しいこと、うれしいことが大好き、
好奇心旺盛なリトルいちさんの、
まだ芽が出ていない種のお世話を
丁寧にしてあげてください。
 
私たちひとりひとりの中に、生まれながらにして
喜びや幸せを感じる種は宿っています。
 
それを信頼して大切に育んであげてください。
 
いうなれば、いちさんの中の、
新たな子育てのはじまりかもしれませんね。
 
また、息子さんたちとの関係も、
時を経て後悔することのないよう、
今の関わりを大切にされますように。
  

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