子育て・教育

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某国立大で6年目を迎える、
登校できない息子のことで悩んでいます。

真面目に通学できたのは入学後半年ほど。

文化祭サークルで不名誉な事を起こしてから立ち直れず、
10年来夢だった資格取得も挫折し、5年目になります。

休学手続きも勧めて、親が用紙を入手しても、
フェイドアウトを望み、除籍も覚悟のようです。

その後は自殺をほのめかす言葉を発し、
家族会議をしたものの、何も進まず9月になってしまいました。

大学の相談システムも、学部長さんや教授達の面談も、
全てキャンセルします。

自暴自棄で、趣味のための外出や、
チケット物品購入のアルバイトでの外出はできますが、
心療内科を勧めても5年間放置。

往診してくれる心療内科は近くでは見つかりません。

後期の手続き期限が近づいており、家族皆、心を痛めています。

中高の6年間は特待生でした。
彼は、誰も責めもしない、本来とても穏やかな性格です。

ただ、ゼロか100かしかなく、プライドがとても高く、
自分のあるべき姿になれない事を自分で責め、人と関わりたくなくなり、
世捨て人のような5年間を過ごしています。

近くで見ていて切ないです。

【みづき・50代・会社員】

――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

これまで優等生であった息子さんが
大学でのひとつの事件から立ち直れず、引きこもってしまっているのですね。

親として子どもが辛そうにしているのを見るのは大きな試練ですね。

みづきさんもご指摘されていらっしゃるように、
完ぺき主義が災いして、なかなか前進できないようですね。

本人の人生は、最終的に本人の思うようにしか行かないわけですが、
家族にできることは、「完璧でなくても大丈夫」という安心感と信頼感
を与えることになると思います。

みづきさんは、息子さんを思っているが故に
復学を願っていらっしゃることと思いますが、
大学を卒業することへの執着は逆に「大卒」という完璧を貫く姿勢の
後押しとなってしまいます。

逆説的ですが、復学してくれたに越したことはないけれども
「大学に行かなくても大丈夫よ」「人生機能するわよ」という鷹揚な姿勢が、
彼を苦しめている完ぺき主義からの解放の助けになることでしょう。

これもまたご縁で何かの学びであると、
ご自身と息子さんの人生への深い信頼感を育むことは、
息子さんの復学への執着心を解消してくれることと思います。

親は口だけではなく、
本当に自分が完璧であろうがなかろうが、受け入れてくれて、
愛してくれているのだと、息子さん感じることができれば、
心にゆとりが出てくるのではないかと思います。

息子さんが趣味や外出でリフレッシュしてきているのなら、
そのことを肯定的に受け止めて、むしろ奨励して、
息子さんのニーズを理解するために愛ある好奇心を持って
そのことについて話してみたり、共感したりしてみることも
大事かもしれません。

そのことで、息子さんは受け入れられていると感じることが
できるかもしれませんし。

今の状態は決して敗北ではなく、大事なことを学び取るための
プロセスであるということを知ることです。

失敗を犯さないように生きるのではなく、
失敗から学びながら生きる姿勢を家族全員で共有できたなら、
息子さんもより軽やかに前進できるのではないでしょうか。

その結果、息子さんが大学に復学するか、それともやめるかは、
本人に委ねるしかありません。

社会に出てから学び直したって、全然遅くはありません。

ストレートにこだわらず、個性豊かな息子さんの唯一無二の人生を
愛ある眼差しで見守ってあげてください。

ーーー
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Q:子供がやろうとしていることの結果があまり良くないと想像できる時、
つい「こうなるからやめた方がよくない?」と言葉をかけてしまいます。

子供がそれに従うことはほとんどなく「それでもいい。こうしたい」と、
自分の選択したことを選ぶことがほとんどです。

結果から子供自身が学ぶことも理解できるので、
なるべく子供の選択に任せるようにしていますが、
私の気持ちはモヤモヤしたままなので、
私の想像した通りになった時、「だから言ったじゃない」と責めてしまいます。

子供に選択させた後、モヤモヤせずに見守るには
どのような気持ちを持てばいいでしょうか。

モヤモヤして責めてもいいじゃない、と自分を許してみましたが、心の中に
「失敗するからやめればいいのに、言うことをきかないからこんな結果に…」
という気持ちを持ったままなせいか、つい、長々と責めてしまいます。

先生なら、お子様が「やめておいた方がいい」と親が思う選択を
しようとしている時、どうなさいますか?

【アキ・40代・会社員】

―――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

アキさんのご相談内容、5歳児の母として、
「うん、うん!」「そう、そう!」と、大きく頷きなら拝読いたしました。

子どもの「自分の思うようにやってみたい」という自由と、
「失敗させたくない」という親の思いとの葛藤ですね。
我が家も日々葛藤しています。

もちろん、子どもに痛みや苦しみを味あわせたくない、というのは
親心として当然のことと思います。

では、すべての痛みや苦しみを取り除けば良いかというと、そうでもなく、
どこまで苦労をさせないようコントロールするのかという程度の問題に
なるかと思います。

もちろん、子どもが炎や深水に近づく時など、
命や生命の危機が迫る状況や、明らかに他人に迷惑をかけるなど、
社会的な不調和をもたらす場合はそのコントロールを強める必要があるでしょうし、
時として子どもが泣き叫んでも制止しなければいけないこともあるでしょう。

では、日常のお手伝いや勉強、遊びなど、命や健康、また周囲への迷惑など、
さほど関係のない状況ではどうでしょうか?

私は「失敗する権利を与える」と考えるようにしています。

我が子が成功を通して学ぶように、我が子が失敗を通して学ぶ権利を与え、
机上の「知識」だけでなく、体験を伴った「智慧」を身につける過程にいる
と捉えるよう努めています。

そのためには、私が日頃から子どもに対してだけでなく、自分自身に対しても、
「私は失敗を免れない存在である。そこから学ぶことができる。」と、
失敗を認め、受け入れる姿勢が重要になってきます。

「常に失敗は許されない」という基本姿勢があると、
自分にも他人にも厳しくなり、イライラするようになってしまいます。

また、自分の失敗に目を背けたり、自分以外に原因を求め、ごまかそうとしたり、
責任転嫁をしようとしやすくなります。

失敗を認めない姿勢は、結果として関係性や人生の質を損なってしまいます。

失敗は許されないのではなく、失敗は免れないのです。

人間は成功からよりも失敗から学ぶことの方が大きいと言われます。

お母さんの忠告を無視して失敗をした場合は、学びのインパクトも
言われたままにして失敗を回避するよりは数段大きいと思います。
これは知識でなく、生きる智慧として身につくことでしょう。

子どもが何度言っても聞かないのであれば、
そして、そのことにイライラして、自分や子どもを責めてしまい、
生活の質や関係性の質が低下しているのであれば、
ある意味それも失敗と言えます。

その失敗を繰り返すことをやめて、新たな向き合い方を模索する姿勢は
大切になってくることと思います。

アキさんも、息子さんに対して
「適度に、安全に、失敗させる」姿勢を育んでみることをお勧めいたします。

ちなみに、わが子が4歳の時に、
コップの中に小さなコップを入れて水を張って凍らせるとどうなるか
実験したいと申し出ました。

私は「氷は膨らむからコップが割れちゃうよ」と忠告しましたが、
息子はそれでも構わない。実験して確かめたいと言いました。

息子が胸に抱えたファミレスのおまけでもらったマグカップに目をやり、
私は「いいよ」と頷きました。

さて、翌日です。
冷凍庫の扉を開くと、ペコちゃんとポコちゃんが微笑んでいます。
ドシンとしたマグカップの中の水は凍って膨らんでいたものの、
マグカップの強度はそれにしっかりと耐えていました。

ところが、その中の小さなグラスはどうでしょう。

マグカップの圧力と氷の膨張力によって、
しっかりと、真っ二つに割れていました。
ふふ、これで息子も学ぶだろう。しめしめ…と、割れたグラスを凝視すると…
江戸切子のおちょこです。

「え!?IKEAじゃなくて!? 江戸切子~~っ!?」
無論、4歳児が江戸切子は高価でIKEAは安価だなど知る由もありません。

そうなんです。
食器洗いの時もそうですが、割れるときというのは、
必ずと言って良いほど、高価なものの方が割れるのです。

ショックを隠しきれない私の姿を見て息子もショックだったようです。

この体験では、私も息子も学びました。
私は最後まで確認を怠らないことを、
息子はママはOKでないのにOKを出すことがあることを、
そして、ママの中には、高いものと安いものの区別があって、
高いものの方を失うとショックを受けることを。

それからというもの、
息子は実験のときは、細かく、繰り返し確認するようになりました。
また、「これは高い?安い?」と尋ねる知恵を身につけました(苦笑)

こんな失敗談も、1年経った今となっては微笑ましい思い出です。
江戸切子でなければインパクトも薄く、そこまで記憶に残らないと思います。

また、江戸切子のおちょこが1個割れても、
私たちの人生が壊れた訳ではありません。

失敗は時として人生の良きスパイスにもなります。

苦い思い出も人生計画のうち、失敗して学ぶ息子を見守る、
それができたのなら、それは成功♪
ぜひアキさんもそんなふうに受け止めてみてはいかがでしょうか。

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、サトコさん(仮名・45歳・主婦)からのご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
小2(*)の娘のことです。(*2017年3月時点)
ちょうど1年くらい前、幼稚園から一緒だった友達がカバンを
引っ張ったりして学校に遅刻しそうになり、先生に注意された
ことで、一時期、指しゃぶり、爪噛みが出ていましたが、
その子と別々に学校へ行く事で、解消されました。

が、2年生になってその子と同じクラスになり、ある日、その子が
他の子と一緒になって娘を図書室に行けないようにし、先生が
来たら泣き真似をして、娘に押されたと言ったそうです。
それで娘は、自分は何もしていないのに先生に怒られたと、
私に訴えました。他にも、その子に事実とは違うことをされたと
訴えたので、その子のお母さんに電話しました。

次の日、その子のお母さんから電話がかかってきたのですが、
娘とその友達の話がかみ合わなかったので、学校の先生にまで
話が行き、結局、娘の嘘ということが発覚しました。

今まで一度もそんな事はなかったので、ショックと後悔と、
何か育て方に問題があったのか?愛情が足りなかったのか?
と自責の念にかられています。

ちなみに、その子のお母さんは悪い人ではないのですが、
私に対していつも「〜するべきだ」「なぜ〜しないんだ」と、
自分の考えを押し付けてくるので、私は性格的に苦手で、
少し距離を取っていました。
それが娘に何か影響を与えることもあるのでしょうか? 

アドバイスいただきたいです。よろしくお願いします。
~~~~~~~~~~~

今まで嘘をつくことなく、素直に正直にきた娘さんが、ある日突然、
クラスメイトや先生を巻き込むような事件に発展する嘘をついたと
いうのは、とても大きなショッキングな出来事だったのではないでしょうか。

このようなとき、サトコさんのように、自分の何がいけなかったの
だろう、愛情不足だったのだろうかと、自分を責めたり後悔したり
する姿勢は、どうしても避けられないものとは思いますが、どうか
ここは、後悔や罪悪感というよりは、反省という方向に切り替えて
みてください。

私たちは、ずっこけたり、横道にそれてしまったり、失敗したりする
存在です。これはもう人間である以上、免れないことです。全てを
理解し、理想通りに進めることは難しく、みんな、その時点での、
できる限りのベストを尽くしているというのが事実だと思います。

そして、それらがちょっとうまく絡み合わなくなり、まるで変な化学
反応が起きてしまったかのように、好ましくない状況に発展すること
はありますが、そんなとき、何かや誰かを責めるのではなく、
「さあ、何が起こっているのかな」「じゃあ、これをどうやって解決
していったらいいのだろう」と、好奇心を持って見てみたうえで、
現実的な対応ができるようになるとよいですね。

このような事件や事故は、ある意味チャンスでもあるのです。何らか
問題をはらんだ状況に、健全な変化を起こすためのいい機会になります。

また、今回の一件には、娘さんが、大好きなお母さんであるサトコ
さんに伝えたいメッセージが隠されているかもしれません。
お二人の関係性についても、今いちど見てみましょう。

続きは、ビデオでお話しします……

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Q:中学受験で進学校に入学、引っ越して地元の私立高校に進み、
推薦ではなく国立大学志望という本人の強い希望で一浪するも
絶対安全圏の私立大学以外すべて不合格という結果に終わりました。

読書家で雑学知識は豊富、高校でも授業は聞いてほとんど分かる、
友達に教えることもよくあるという利発な子ですが、
何しろ勉強しないので理解は出来ても試験問題が解けず、
劣等感に悩まされていたそうです。

「頭がいいのだからすれば出来るはず」と励ますと、
「努力できるのは才能、一番欲しかった才能を持たずに生まれてきた」
「好きな勉強をしたい。受験勉強は楽しくない」

などと屁理屈ばかりで、高校も予備校も、欠席せずに通うものの
家ではほとんど勉強しませんでした.

思い返せば学校の宿題もせず、
先生に叱られても平気だということも昔からよくありました。

本人の希望による習い事も部活動も長続きしませんでした。

今から思えば、
叱ってでも勉強をさせる習慣を付けさせれば良かった、
甘やかしすぎて、逆に余計なところで小言を言い過ぎた、
と悔やまれてなりません。

また、私が自身の親との関係に悩み、息子とよい関係を結べなかったこと、
以前うつ状態になって苦労を掛けたことも影響したのではないかと
申し訳なくも思います。

しょげる息子には「大学生活を楽しみにするように」と言って、
本人はようやく気持ちが上向きになってきたようですが、
成績が悪いクセに人を馬鹿にしたようなことをよく口にし、
人の言うことを素直に聞く、という人としての基本も出来ていません。

ちゃんとした人間に育て上げられなかったことで、
専業主婦としての私の子育て期間が無駄に終わったと、
虚しい気持ちになります。

受験失敗の結果また4年間一緒に暮らすことになりました。

これから私が息子にしてやれることはあるでしょうか。

【M・51歳・看護師】

―――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

Mさんの息子さんへの愛が伝わるご相談内容です。

好奇心旺盛で勉強は好きだけれども、
受験勉強が嫌いなのですね。

これは、勉強ができないのではなく、
試験をクリアするテクニックを身につけていないという問題のようですね。

学問は好奇心が一番大事ですから、その点では
息子さんはとても豊かな向学心をお持ちなのではないでしょうか。

これはとても大きな宝だと思います。
研究など、何かご自身がとことん掘り下げて「知りたい!」というニーズが
満たされる環境があれば、とても伸びるタイプなのではないでしょうか。

人生の目的は受験に成功することではありませんし、
世間が認める企業に就職することでもありません。
本人が、幸福感や充足感を満たすことができるか否かではないでしょうか。

その点で、息子さんは自分が学びたいことを学びたいし
勉強したいという点では非常に目的意識やモチベーションが高いことが
明確ですから、そこを伸ばすサポートをしてあげてはいかがでしょうか。

おそらく、それを突き詰める過程で、
目標を達成するには、やりたいことばかりではなく、
自分が望むと望まないとに関わらず、やる必要のあることがあるのだ
ということに気づくかもしれません。

親の望むタイミングではないかもしれませんが、
息子さんなりのタイミングで気づく時を待つのも
大事なプロセスではないでしょうか。

苦手を克服しなさいと、まず問題に焦点を当てるのではなく、
得意を伸ばす、すなわち良いところに目を向けて、
それを達成する過程に苦手をクリアする必要があるという、
主従の逆転があれば、もしかしたら、
彼が自分の課題に取り組みやすくなるのかもしれません。

親であれば誰でも、子どもに苦労して欲しくないと思うでしょうが、
子どもには苦労する権利も失敗する権利もあります。

親はそれをむやみに奪ってもいけないのでしょう。
それらの苦労を乗り越えて、より賢く、強くなり、
人生に深みや奥行きが増すことを信頼して手放す勇気が必要となる
のだと思います。

親の思い通りに子どもが生きないので、
自分は親失格だとMさんがご自身を責めることは、
息子さん自身や彼の人生を否定することにもつながります。

「あなたはあなたのままではいけないのよ!受け入れないわよ!」
という間接的で、非言語的なメッセージを送っているのです。

すると、まだ親から精神的に自立していない子どもは、
そのことに反発するか(これは健全です)、
そのメッセージを額面通り受け止めて落ち込み、
自己否定して生きていくかとなるでしょう。

お母さんご自身も、標準や平均に振り回されることなく、
唯一無二の個性を備えた息子は、はたしてどんな人生を切り開くんだろうと、
愛ある好奇心を持って寄り添ってみると、リラックスできるかもしれませんね。

親の思うようには生きないけれども、
子どもなりに人生を切り開く力を生まれながらにして備えていることを信じて。

それはとりもなおさず、母親であるMさんも、
誰とも比較しようのない、唯一無二の個性を備えた豊かな母親であることを
認めることにつながるでしょう。

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、はるなさん(仮名・40歳・会社員)からのご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
いつも心に響くお話、楽しみにしています。
子供との接し方でご意見を聞かせていただければ幸いです。

小学校低学年の子供がいます。
子供に接する時、つい子供を「自分の幼い頃」に置き換えている自分がいます。
「今、自分がどうしたいか(どう言いたいか)」よりも
「子供の頃の私だったらこうして(言って)ほしい」という感情が
優先されて発言や行動をしている自分がいます。

それでも愛情をもって接しているのでいいんだ、と思う反面、
「この子は幼い頃の私じゃない、混同するのは良くない」という、
子供への申し訳ない気持ちもあります。

子供の頃、親に否定され、愛情を受け取れずに成長したためか、
我が子を「幼い頃の自分の育て直し」に使っているような気もしてしまいます。

子供を自分とは別の人格、ひとりの人間として認めてはいるつもりですが、
どうしてもかける言葉、接する態度など「自分はこうしてほしかったな」
という気持ちが常にそばにいます。
~~~~~~~~~~~

子育てにはイマジネーションが必要とされますね。これは親子関係に限らず、
友人との関係であれ、夫婦関係であれ、上司・後輩・同僚との関係であれ、
みな同様だと思います。

私たちは、本当の意味で、相手の立場にはなかなか立てませんから、
自分が相手の立場だったらどうかなと、常に想像力を働かせながら人間関係を
構築しています。親子関係においても、「自分が子どもの時、こうだったよな」
というイマジネーションを働かせながら関わり合うことは必要です。

その流れで、自分が子どもの時このような言われ方をしたら、どのように
受け止めるか、どのように伝えたら、より伝わりやすいかなというような
文脈において、自分の幼少期と置き換えてコミュニケーションをするのは、
決して悪いことではありません。

ただ、はるなさんがどのような文脈の中で自分を置き換えているのか、
そして、なぜそれが悩みになるのかと考えたとき、お悩みの背景、根源が
見えてくるように思います。

例えば、子どもの時に親に否定されてばかりで、愛情を受け取ったという思い
がなかった。だから自分の子供のことは否定せず何でも受け入れよう、愛情を
たくさん与えるようにしようというような働きかけが考えられますが、
それが行き過ぎて甘やかしになってしまうと、問題が起こります。

与え過ぎもいけませんし、与えなさ過ぎもいけませんよね。賢い親や祖父母は、
いつ与え、いつ与えないかを知っています。おそらくですが、はるなさんは
常に否定されていたという感覚をお持ちだと思いますから、常に何でも
子どもの思い通りにというように、少々極端な方向に転じてしまっているのかも
しれません。それには注意が必要です。

私たちは、後悔する必要はないですが、反省はしたほうがいいですね。
はるなさんとお子さんとの関わり合いについても、試行錯誤した結果、問題や
疑問が出てくるようであれば、そこは反省して調整し、新たな関係性を構築
していく必要があるでしょう。

その一方で、はるなさん自身が癒されていない部分がきっとありますから、
お子さんを受け入れると同時に、まず、はるなさんがご自身を受け入れていく
というプロセスを大切になさってください。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、みどりさん(仮名・50代・女性)からのご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
こんにちは。いつも、みんないろんな事を抱えているんだという思いとともに、
川畑さんの回答に、勉強させてもらっています。

なのに・・・私は子どもに暴言を吐き、手をあげます。
今日は掃除機でたたきました。掃除機をかけていたら、押し入れに脱いだ服や
洗濯済みのものも、一緒くたに突っ込まれていて。
これは何度も繰り返し注意し続けていることなのに、子どもは「後で、後で」
の習慣で、洗濯物が引出しに片づけられない、脱いだ服がたためないんです。

そういう日常の繰り返しの中、普通に子どもと会話することもできなくなり、
あいさつすら、あほらしくてできなくて。自分の小ささに呆れます。
それでも弁当を作り、日常をこなす自分は何でしょう。

断捨離に出会い、軽トラ2台分のものを捨てました。
それ以降も、日々捨て続けても、全然すっきりしない日常です。

子供(高2・小3、ともに女子)とつい2週間前、話し合いました。
私は暴力を振るわないこと、子供は嘘をつかないこと、穏やかに会話したいこと。
たった2週間前なのに、なぜもう日常のように嘘をつくのでしょう。
そして私はなぜ怒鳴り、手をあげてしか向き合えないのでしょう。
怒りはどう処理していくのでしょう。

人から言われるのは、「いい子らやね」。
そう、「いい子ら」だから、こんな私の暴言や暴力にも耐え、笑っているの
でしょうか。そして、その我慢が嘘をつく行為になるのでしょうか。

上の子は、嘘をつくのは自分を守るためだと言いました。
自分を守る嘘をついても自分が苦しいだけではないのでしょうか。
責任感だけで子どもと向き合っている自分は、
何を変えれば、変われるのでしょうか?
~~~~~~~~~~~

子ども二人を育てるというのはとても大きな仕事だと思います。
みどりさんはとても誠実な方で、ご自分にも、そしてお子さん達にも、
人に対して素直、正直、誠実であれ、という教育を大切にされてきたのでしょう。

私たちの日常生活の中で、こうすれば人と調和がとれる、人間関係を良好に
保てる、といった働きかけから、親は子どもに対して
「こうしなさい、ああしなさい。そうすると、あなたも幸せになれますよ。
周りも幸せになれますよ。より調和的に生きることができますよ」と、
様々な教育をします。

ところが、「かくあるべき」が度を過ぎてしまうと、
それは、時として怒りになってしまいます。

娘さんの「嘘をつかなければならなかった理由」は何でしょう?

表面的形式的な「嘘をついた。よくない」「嘘をつかない。はい、いい子」
ではなく、どのような動機からこの嘘がつかれたのかを掘り下げて理解しよう
としないと、これは延々に続いていくでしょう。表面だけを刈り取っても、
根っこは残ったままなのです。

みどりさんの「かくあるべき」、そして娘さんの「嘘の動機」。
両者の出処、関係性を見ていきましょう。

なお、親子での話し合いを持ったというのは、たいへん素晴らしいことですね。
この話し合いを今後も有効に機能させるための、ポイントもお伝えします。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、三匹のこぶたさんという50歳の女性(主婦)から
いただいたご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
中学3年の双子の息子達についての相談です。

陸上をやりたいと言って、わざわざ家から遠い学区外の学校を
選んで通っています。その割に、練習時に兄弟喧嘩をしたり、
いい加減な練習をして、何度も顧問の先生に怒られています。

それに加えて、学校の提出物の期限を守らず、出していないこと、
やってない事をごまかします。元々、読書が大好きなので、
家でも学校でも暇さえあれば本を読んでいます。

本を読むこと自体は素晴らしいと思うのですが、読み始めると、
他が見えなくなり、授業中でも、歩きながらでも、他のやるべき
ことを何もせずに、夢中になってしまいます。本自体も図書館
から借りてくる分には良いのですが、勝手に 家から図書カードや
現金を持ち出して、どんどん隠れて買ってきます。活字であれば
何でも良かったりするので、新聞、雑誌、広告何でもOKです。

漫画やゲームも好きで、こちらも好き勝手購入してしまいます。
お金の大切さ、時間 についてなど、色々話合いをして、ケジメを
つけて楽しもうとなっても、いつの間にか、やる事は後回しで、
自分の欲求優先になっています。

自分で買うことをあきらめると、今度は学校や練習帰りに、
寄り道禁止なのに、古本屋で何時間も立ち読 みして
時間を忘れて過ごす事になってしまいます。

自分の欲求を満たす為に、家計のお金から何万円も持ち出して、
ゲーム機を購入して来たことが何度もあります。
1回やって、家族会議を開いて、犯罪になってしまうということも
説明して、絶対にやらないと反省したはずなのに、またやってしまう
ということの繰り返しです。どんな小さな額でも、やって欲しくない
のですが、高額商品ですと、尚更、将来が心配になってしまいます。

あれもダメ、これもダメと干渉し過ぎた面があるので、
親の私も反省しています。その上で、今後の話合いをしているので、
今度は大丈夫かと信じるのですが、なかなか直りません。

こんな状況で陸上の結果がでるはずもありませんが、本人達は、
高校、大学も続けて行きたいといいます。アスリートの道を考えて
いるのであれば、ますます自己コントロールや時間管理が大切だ
と言っているのですが、本当に理解できているのかわかりません。

こんな状況の中、陸上部顧問からのパワハラにも悩んでいます。
とても立派な教えをおっしゃる方なのですが、自分に都合の悪いこと
は全て人のせいにします。1年生の頃からずっと、大会や練習へ、
車出しやサポートをして協力してきましたが、息子達が馬鹿な行動を
するので、何度もひどい言葉で注意を受けてきました。

(中略)

本人達が悪い点は十分に反省しているのですが、いつの間にか、
他の子のことや、他の保護者の事まで言われてしまいます。
メールのやり取りも、先生のイメージ通りの返信ができないと
全否定され、練習の時に子どもや他のメンバーもいる中で、
お前の親はこんなひどい事をすると、悪口を言います。

(中略)

子ども達も相当やられていますが、親にもメール攻撃がきます。
これが相当なプレッシャーで、神経をすり減らします。

また、受験生でもあるのですが、進路について先生に相談すると、
私を当てにしないでくださいと言われ、当てにするつもりはないの
ですが、無断で行動すると怒られるし、練習や大会もあって、
他の受験生のように高校の説明会、見学会にも行けず、困っています。

本人達が目標に向かって全力を尽くしていれば、私も負けないと
思えるのですが、最初にお伝えした状況なので、私自身、気持ちが
落ち込む一方で困っています。

心のバランスを何とか取りたい一心でご相談させていただきました。
~~~~~~~~~~~

お母様の苦しみはもちろんですが、双子の息子さん達のそれが
とてもよく伝わってくるご相談内容です。

家のお金を使ってまでも隠れて本を買ってきてしまうということと、
陸上のためにわざわざ学区外の中学校に行ったのに、ちゃんとできて
いないということで、両方だめで、一体どうなっちゃってるの、と
いうのがお母様のご心境ではないかと推察します。

でも実はこれ、バラバラの問題ではなく、全部一緒のことに見えます。

せっかく学区外の陸上が優秀な学校に行ったのに、というお気持ちかと
思いますが、行ってからでないと分からない、やってみなければ分から
ないことは、世の中たくさんありますね。

希望して行った学校や希望して就職した職場が、思っていたのと違った
ということはあるわけです。結婚してみて相手が違ったということも、
ありますね。そして、これらはどうしようもないことですね。

この息子さん達のケースに関しては、とても大きな希望と情熱を持って
学区外の学校に行ったけれども、理想通りでなかったということが、
あらゆるストレスや問題行動の根源なのではないかと思います。

ですので、誰が悪いという犯人探しではなく、残念ながらそういう状況下
に子ども達は身を置くことになってしまった、と捉えることが大切です。

ご相談内容を拝見する限り、陸上部の顧問の先生との関係性も、
息子さん達にとって非常に大きなストレス要因になっている可能性が高そう
ですし、もしかしたら、望んで学区外の学校に行ったのに、自分たちは
不甲斐ない、と彼らなりに罪悪感を感じているかもしれませんね。

そして、そのような複雑な心理状態が、フラストレーションを溜め、
自分たちのニーズを満たせず、結果として、「読書」「金銭の持ち出し」
といった行動(=彼らにとっての充電、リラックス)につながっている
場合もあります。

ぜひここは、彼らの「ニーズ」に目を向けて、現在の彼らの心境を、
お母様として一度確認されておくとよいのではないかと思います。

今後の陸上部活動、そして高校進学など、進む先の考え方についても
いくつかチョイスがありそうです。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、「夫のDVや浮気癖で離婚後、今度は息子が不登校気味」という、
toshidaiさん(48歳・歯科衛生士)からのご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~

先生、はじめまして。

私には中学一年生の息子がいます。
息子が5歳の時に夫の、私や息子へのDV、浮気癖で離婚しました。
息子と安心して暮らせるはずが、後々危ない物を宅配で送られたりして、
怯えて暮らしていました。

今は解放されましたが、今度は息子が不登校気味になりました。
朝腹痛、気分が悪い、不眠などです。

夫も仕事をよく休むタイプでした。
私は、息子に、その夫みたいになって欲しくない気持ちがあるのと、
息子がダラけてるようで腹が立ち、
毎朝、怒りの感情を息子にぶつけてしまいます。

どんな風に息子と向き合えば良いのか。教えていただけますか?

宜しくお願い致します。

~~~~~~~~~~~

ご主人のドメスティック・バイオレンスがあったり、浮気癖で悩まされたりと、
本当に大変なところを、よく乗り越えていらっしゃいましたね。

危ない物を宅配で送られたとのこと、すごく恐ろしかったことでしょう。
DVの人は、恐怖で相手をコントロールしよう、脅してコントロールしようという
支配欲があります。

でも、そこで屈することなく、きちんと離れて、息子さんと二人で新しい人生を
歩み出そうとしたことは、とても立派な決意だったと思いますし、
息子さんとご自身の後の人生を健全なものにするために賢明な選択だったと思います。

息子さんの不登校についてですが、家庭内でのいろいろな経歴がありますから、
息子さん自身、ものすごく心をたくさん使って、疲れているのかもしれません。

また、特に中学生という時期は、心身ともにいろいろな変化が起こるとき。
ホルモンや神経などのバランスが乱れるときでもあります。

そのようなときに、学校での何かちょっとしたきっかけが不登校にさせてしまうことも
ありますが、この時期、お母さんは、我が子をひたすら大きな胸に抱くような気持ちで、
「休みなさい」という姿勢で、迎えてあげるのがよいでしょう。

かつて、ご主人が仕事を休みがちだったこともあり、息子さんの不登校がだらけて
いるようで嫌だということについては、息子さんは怠けて行かないわけではなく、
辛くて行けない、心が折れてしまって苦しんでいる状態だということを、
受け止めてあげてください。

「怒り」の感情は、「〜ねば」「〜べき」という思考、またそれらに対する不安や恐怖に
由来することが多いです。toshidaiさんの怒りも、もしかしたら「息子はこう育てねば」
「子育てはこうあるべき」という、ご自身の思考や、それらが順調にいっていないことの
プレッシャーや不安から来ているかもしれません。そのあたりはいかがでしょう?

まずは、「怒り」の感情を、ご自身や息子さんへの思いやり、優しさに変換するところ
から始めてみませんか。

続きはビデオでお話しします。
https://youtu.be/cXoRiXdwwwo

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150622

紫陽花を買いました。
我が家の“狭小”ガーデニングスペースに植えるためです(笑)

以前はそこに雑草が生え、その後大好きなポピーがたくさん咲いた
ので、しばらくそのままにしていましたが、それもなくなった今、
何か植えたいなと思ったところ、季節柄、紫陽花がとてもきれいだった
ので、何鉢か買ってきました。

サイモントン療法のセラピストで仕事仲間のあずみゆきこさんが
先日、我が家に泊まった際、スコップを持って土を耕して
草花のベッドを作ってくれました。

こんな立派な紫陽花の鉢植え、近くの二子玉川(東京都)だと
4,800円ぐらいするようですが、これは車でちょっと足を延ばして
長津田(神奈川県)のホームセンターで1,000円で入手しました!

来年は花も増えるかな、と思うと今からとても楽しみです。

さて、今回のテーマは「子育てで後悔している人がやるべきこと」。

今回ご質問をお寄せくださったのは、小学4年生の男の子を持つお母様。

ご自身が常に抑制的で、お子さんと思い切り遊んであげることができず、
これまでずっと「頭で」子育てをしてきたことを後悔なさっている
ということです。

そして、今からでも息子さんとの向き合い方、接し方を変えていきたいと
思うものの、何をどうしたらよいのか分からない、というお悩みです。

子どもにとって、親は最強のサポーターです。

サポーターである親は「いつもあなたを思っているよ」という姿勢を
子に伝え続けることが大切です。
たとえ不器用であっても、「ずっとあなたの味方だよ」という
サポーターとしての姿勢を伝え続けることが必要なのです。

そして、それをスムーズに伝えることができる“魔法の言葉”があるのです。

続きは、こちらのVideoでご覧ください。

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――――――――――
【Q】私の子育ては間違いでしたか?

高三男子・高一男子・小六女子の母親です。
フルタイムで働き、保育所や実家の両親に助けられて
子育てと勤務と家事をしてきました。

何とか両立して続けてきたのですが、実はどれも中途半端
ということがこの一年で形となってきています。

夫はまじめで厳しく(時間にも結果にも)、
中途半端な結果となった子どもの学業や生活に
怒りを隠せなくなっています。

早朝5時半起床、学年で◎番以内でならなければ
部活をやめさせる、守れないときは坊主になれ・・など
マイルールを決め、家族が守れないと怒り、
怒鳴ることも多く、従っている状態です。

モラルハラスメントの状況と考え
「怒鳴らないでほしい」と訴えるのですが、
「正しいことを言っているのを守らないのがいけない。
怒鳴らせているのはお前たちの方だ。
ちゃんとしてれば怒らない」と言われ反論ができません。

子どもの生活態度(片付けや早起きができない)や
成績が規準に及ばないことを指摘され
私も仕事をやめるよういわれますが、
子どもが幼いころから忙しさにかまけていた負い目がある
ため何も言えません。

高校3年生はほぼ浪人が決定し、
小6も中学受験に良い結果が出せませんでした。

今問題なのは高校1年男子です。
昨年の高校受験は地元のトップ高校の受験をするよう
親から言われましたが、成績が及ばないこと等で
その高校へは行きたがらず、他の高校を志望し合格しました。

文化部に入部して熱心に活動しています。
しかし、起立性調節障害と考えられる頭痛や吐き気で
休むことが多く、成績も底辺まで落ちてしまい、
履修単位も足りなくなる可能性がある状況となっています。

一方で男親から「志望校のランクを下げたから
トップグループに入らなくてはならない。
50番以内でなければ部活をやめさせる」と入学直後に言われ、
順番の締め付けが時とともに厳しくなっています。
欠席しがちなことも成績が芳しくないことも隠している状態です。

先日、テスト結果提出を責められて
自分で偽造した順位結果を男親に渡していました。
部活を続けたい、責められたくない気持ちがわかるだけに、
子どもが間違ったことをしたことを私は注意できませんでした。

偽っていることが判明した時、男親がどのように怒り、
罰を与えれるのか、恐ろしいです。
家から追い出されても構わないとも思いますが、
その時、小6の子はどうなるのか・・。

相当なストレスがかかってしまっている子どもを守りたい、
しかし間違ったことをしている、
やり直すためには私は仕事を辞めるべきなのか・・
何をすべきかわからなくなっています。

長い文章で申し訳ありませんでした。

【匿名希望様 49歳 医療従事者】

――――――――――――――――――――
FROM 川畑のぶこ
A:
保育所やご実家のご両親に助けられながらの
3人の子育て、よく頑張ってこられましたね。

子育ては人の手を借りること無しにはできません。
保育所やご両親には感謝ですね。

父親の理想通りではないにしろ、お母様ご自身がここまで
「その時点でのベスト」をつくしながら一生懸命やって
きていることは間違いないと思います。
そのことを認め、どうかご自身を褒めてあげてください。

さて、これまでを振り返って今後どうするかということ
に関しては、どうするべきかと考えるより、
ご自身がどうしたいかということを軸に考えてみること
をおすすめします。

子育てに「正解」を見つけることは安易なことではなく、
全ての子どもにとって、また全ての親に取って、
これが正解というものも無いでしょう。

あるとすれば、愛を持って育てる、ということにつきる
のではないでしょうか。

無論、愛は甘やかしではありませんし、愛の表現は
人それぞれ違うでしょう。
ただし、正論をかざして、他人の権利を奪うことを
してはいけません。

「成績がトップであることが正しい」という父親の論理は、
あくまでも個人的なものであって、本当にその論理が
家族の全てや世の人々の人生を豊かに幸せにするかという
視点ではNOなのです。

父親からすれば、
「将来苦労して欲しくない。幸せになって欲しい」という
気持ち、すなわち彼なりの愛の表現かもしれません。
ただし、それが我が子にとって正解かどうかはわかりません。

あくまでも「我が子のケース」「我が家のケース」を
丁寧にみていく必要があります。

人生の目的は幸福を体験すること。
この視点に立ったときに、どの選択が正しいのか、
振り返ってみていただきたいです。

ご自身の怖れは「父親の言う通りで、成績が芳しくないのは
私の育て方が間違っていたから」と思いにあるかと思いますが、
それは心のどこかでお母さんご自身も
「成績がトップであることが正しい」という父親の非合理的な
価値基準を採用してしまっていることによってわき起こってくる
罪悪感でしょう。

事実は、世の中には成績の良い人もいればそうでない人もいる。
ただし、成績が良い人間だけが幸せになるわけではなく、
成績に関わらず、子どもはそれぞれの豊かで魅力的な個性を
もって、それぞれの人生を切り開く能力を生まれながらにして
持っている。

彼らなりに幸せに生きることは可能だ。
ということが事実で健全ではないでしょうか。

「私(たち)」のケースはいったい
何が健全かといまいちど考え直してみて欲しいと思います。

また、人生における大切な判断を下すのに逡巡した結果、
どうしていいか分からないときには、頭で答えを出そうとする
のではなく、心で答えを出してみることです。

どうか母親の直感を使ってみてください。
直感とは知性以外からくる叡智です。

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