親子関係

202101018

FROM 川畑のぶこ

今日は、えみねむさん(60代・専業主婦)
のご相談にお答えします。

【Q】
いつも拝読しております 心に響き、腑に落ち、
納得でき、前向きに生きる力を頂いております。

3年ほど前から習い事に通っています。
数年前から、他の場所でも
いろいろ学んでおりました。

今いるクラスで一緒のA子さんは、
私がいろいろ知っていることと、
私の性格が穏やかであることなどからでしょうか、
すぐに話しかけてきて、友達になりました。

それだけならよいのですが、
だんだんと私を独占して、いつも私を側に置き、
私の行動を支配するようになってきました。

あるイベントで、
クラスが二分される事件が起こりました。

すると、A子さんがまとめ役を買って出ました。
私は友達として、
そのまとめ役の補佐をやっていました。

ところが、A子さんは
自己都合で突然それを降りたのです。
そして、彼女と私は
クラスから疎外されてしまいました。

A子さんは、とても熱心で勉強家で、
尊敬しています。しかし、最終的には、
自分のためだけに頑張っていて、
人を選別して、上に上りつめたいだけで、
私を友人だと言っていましたが、
結局、私を利用していただけなのではないか
と感じるようになりました。

私は友達として、時には励まし、
悩みは相談にのり、助言もしてきました。
私の知識を、惜しみなく提供してきました。

しかしながら、A子さんからは
その半分も返ってきていないことを、
悲しく思うようになりました。

彼女は、私がクラスで目立つことを嫌います。
私を励まさず、相談にものらず、
自分だけの新しい知識の提供もなく、
ひたすら一番をめざしています。

クラスに素敵な先生がいらっしゃるのですが、
その先生を独占しています。

「してあげたことは忘れて、
受けた恩は一生忘れるな」と言われたりしますが、
私は小さな人間なのでしょうか?

先日、習い事は卒業式を迎えました。
クラスは同窓会として存続されます。
また顔を合わせることもあるかと思います。

私は、この経験をどう受け止め、
また、A子さんとどのような顔で
付き合っていけば良いのでしょうか?

【A】
えみねむさん、とても真面目で、
嫌な相手にもちゃんと向き合おうとしている
姿が浮かんできます。

習い事自体は終わられたとのことで、
それはよかったですね。えみねむさんも、
肩の荷が下りたのではないでしょうか。

ただし、えみねむさんが
内面的に抱えていらっしゃる課題自体は
この段階でクリアしておかないと、
今後、A子さん以外とであっても
似たような状況になったときに、
同じような行動をしてしまう可能性がありますね。

相手を思いやるとか配慮するということは
どういうことかということを、
もう一度本質的に考えてみるとよいと思います。

A子さんにはA子さんなりの課題があります。

欲しいものを独占して、いつも一番でいて、
目立っていたい。
そうでないと自分自身が不安で、満たせない、
自分にOKを出せない、そのような価値観を
育まざるを得ない状況がこれまでにあったのでしょう。

そこに、えみねむさんが、
付き合わ「ねば」いけないのかというと、
そんなことはありません。

A子さんのことを本当に思うのであれば、
ずっとA子さんに合わせることが良いことなのか
というと、そうではないのです。

続きは、ビデオでお話しします……

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FROM 川畑のぶこ

今日は、グルグルさん(50代・主婦)
のご相談にお答えします。

【Q】
潰瘍性大腸炎を患い、15年。
悪化、寛解を繰り返しています。
今、また症状が良くなくて、いろいろ悩みます。

主人の両親と完全同居すること20年。
今、子どもは長女17歳、長男15歳。

同居してからは、様々なことがあり、
心身共に疲れ果てています。

病気を患ったのも、主たる要因が
同居に関わるストレスだと自分では思います。

何回となく、別居の話もしましたが、
様々な要因が絡み実現しませんでした。

医師には治らない病気と言われた慢性病。

治したい、と考えながらの毎日ですが、
体調が悪くなると、義母から離れたい、
顔も見たくないという感情が
強く湧き上がってきます。

同居してからの様々なことでの義母への腹立ちが、
ずっと消えないでいるのです。

「病気は自己に気づきを与えてくれるもの」
とも言われますし、
ある人に、病気が悪化したことを相談すると、

「ご自身の人生を歩くことをお勧めします」
と言われたりして、義母と離れたいという思いが、
ますます強くなるばかり。
しかしながら、現実的には不可能です。

義父は7年前に他界し、高齢な義母。
そして、実の両親も高齢で、
サポートする日々です。

思春期の子ども2人に、自営の主人。
その経理を担っている私。

他にも様々なことがあって、
別居なんて不可能なのに、離れたい、
離れないから病気が治らないんだ…と
考えてしまいます。

病気を治したい悩みと、不可能な別居をしたい
悩みとがグルグル巡り、体調不良や親の介護、
子育ての諸々… ストレスフルな毎日です。

解決策が見当たらず、ご相談させていただきました。

自分軸がないのでしょうか? 
でも、自分勝手軸になってはダメだし…
どうしたらいいのか、わかりません。

【A】
お姑さんに対してすごく嫌な悪感情があるにも
かかわらず、きちんとお世話しなきゃという気持ちも
どこかにある、そういう誠実さがあるから、
グルグルさんはものすごく辛いのでしょうね。

二重拘束、ダブルバインドと言って、
こっち側で縛って、こっち側でも縛って、
どっちつかずになってしまっている状態。

自分自身の病気も治したいし、
でも、お義母さんのこともケアしなきゃいけないしと、
二重拘束が起きてしまっていて、
これが苦しいのだろうと推察します。

そのようなストレス下での
グルグルさんのセルフケアについて、
「一気に全て」ではなく「時々ちょっとずつ」の
スモールステップで取り組むことをお勧めします。

続きは、ビデオでお話しします……

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【息子夫婦にアドバイスしてあげたいけど…】
   
Q.
次男夫婦は8年の交際後、今年夏に結婚しました。
新居は私の家から1時間程のところ。

次男だけ土、日毎週実家に来るようになり
私は心配してました。
お嫁さんは当初から家に泊まり
私ともラインしています。

彼女は次女で実家は遠いのですが、
ご両親が家族大勢でイベント、旅行をするのが好きで
私の息子ももれずに誘われ一緒に旅行、
一人暮らしの彼女の所に訪問しては泊まり
さらに息子も一緒に泊まるようにと言われ
帰りたいと話すと彼女が
「お母さんが機嫌悪くなるから泊まって」と
一部屋に皆んなで泊まることに。

旅行に行っても同じ、
お母さんは疲れた等マイナスの言葉は嫌いとのこと。

彼女の口ぐせは
「私の両親と仲良くできない人とは結婚できない」
だそうで。

結婚を2人で決めた時、私は息子に話しました。

彼女からご両親に2人の生活に入るのを遠慮して。
とお願いしてもらえばと。

私と主人はあちらにご挨拶に伺わなくてはと
思っていてその事から始まり、
結納の事で機嫌を悪くしたご両親から、
息子はいきなり電話で婿にこれないか?
お母さんからは貴方が、娘を泣かした事
(結納はしなくても良いのではと話した事)
をわすれないで。と言われたそうで
息子もかなり落ち込んでいました。
それでも彼女と結婚したいと思っていて。

私は親は大事にしなくてはいけないけど、
言いなりになるということではないよ。
結婚は2人がするものだから2人の気持ちが大事。
親はそれを見守ってあげればいいと思ってるよ。
と息子に話し、彼女にはメモ程度のものをおくりました。

あちらのご両親は結婚式(未定)まで
私達と会わなくていい。と言っていて
籍を入れる前の日に電話でご挨拶だけしたいと思っていても
拒否され、なんとか籍を入れ2ヶ月がすぎ、
息子は彼女に家から出て行って!と言われたそうです。
その事は私の兄(気の許せる人)に話したそうです。

彼女に2人の生活、2人の人生を諭してあげたいけど、
どうしたら良いかわかりません。

【パンダ・50代・パート】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

結婚を個人の問題と受け止めるか、
家族同士の問題と受け止めるかは、
それぞれの価値観となることでしょう。

結婚にはある程度勢いが必要かもしれませんが、
きちんとすり合わせがされていなことで
あとで苦労することもありますね。

でも、そんな苦労も
結婚の大切なプロセスであるとも思います。

息子さんのケースは、
奥様の家族の絆が強いようですので、
奥さんの結婚観に合わせることに
息子さんの抵抗がある場合、
苦労するケースとなるでしょうが、

とくに抵抗なく、大勢でワイワイという文化が
好きなパーソナリティーであれば、
とくに苦しみもないかと思います。

もちろん、奥さんからの視点からすれば、
慣れ親しんだ賑やかな家庭像を描いて結婚したのに、
自分の夫の水を差すような行為で、
自分の愛する者が大切な家族に愛されない対象に
なることを恐れているのかもしれませんね。

この辺はセンシティブで、
決してただ夫を否定しているわけではなく、
夫と自分を守りたい(=ちゃんと受け入れられ
愛される対象となりたい)防衛的な心理も働いて、
過敏になっていることと思いますから、
奥さんなりの愛のかたちと受け止める想像力も
大事になってくると思います。

パンダさんのおっしゃるように、
相手の両親や家庭の文化に敬意を払うということが
必ずしも迎合することとは限りませんから、
これは息子さん自身の判断や選択に関わることでしょう。

このときに、パンダさんやご主人が親として伝えたい
大切なことを伝えたなら、あとは静観し、
失敗や困難も含めて、価値観の異なる者同士が
互いを理解し妥協していく大切な結婚のプロセスと
受け止めてみてはいかがでしょうか。

結婚は異文化を学ぶ過程でもありますから、
どちらかの文化が正しいという主張は
調和を生み出しません。

相手への愛はあるけれど、相手の文化は苦手…
そんなままならない、行きつ戻りつのゆらぎもまた
人生の醍醐味なのでしょうね。

困難のない美しく輝かしい人生を送ってもらいたい
というのは親心かもしれませんが、
シミやヒビが入った後の金継ぎも
また味わいになったりもします。

取り返しのつかないことにはならないでしょうから、
彼が人生の課題に真摯に向き合っていることを
温かく見守り応援されてください。

失敗も含めて、温かく見守り、
いつも応援してくれる家族がいるだけで、
彼の心の安全地帯は確保されているでしょう。

 
 
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20201221

FROM 川畑のぶこ

今日は、hiさん(40代・自営業)のご相談にお答えします。

【Q】
母が亡くなって、今日で丸3か月が経ちました。

四十九日を過ぎてからめまいがひと月ほど続き、起き上がることが
できませんでした。その後、週ごとに、家の中で起きて過ごし家事が
できるようになり、次の週には仕事に復帰して、と身体的な症状は
治まりつつ、なんとか毎日を過ごせるようになりましたが、
まだ心が不安定です。

外に出ること、人に会うこと、緊張することでめまいがするのが心配で、
抗不安薬がお守りです。体力ともに自信がなくなって、今までの自分が
一体なぜあんなに自信に満ち溢れていたのか、不思議なくらいです。

コロナ禍での影響で収入が減るなか、月々の返済のためにも安定して
働ける精神状況に戻りたいのと、そんななか、父も同じく、もしくは
私以上に体力精神ともにガタッときて、私に支えを求めています。

もちろん、父が安心して毎日を過ごせるように手助けしてあげたい、
しかし私もまだ万全でない、県外の実家に通う金銭的余裕もない…と、
死別の悲しみから回復する兆しのなか、急にいくつもの問題が自分の中で
絡み合ってきて、相談するところもなく、ひとりで抱えてしまっている
ところ、こちらのサイトに出会いました。

のぶこ先生、どうぞ助けてください。よろしくお願いします。
先生の名前、母の名前と同じでご縁を感じます。

【A】
hiさん、すごく優しくて、ご家族思いなんですね。
そして、ものすごく頑張り屋さんだなというのが伝わってきます。

これまでもいろいろなことを、ポジティブに明るく前向きに
切り抜いてこられたのでしょう。

大切なお母様を失われて、丸3ヶ月が経ったということですが、
まだまだ3ヶ月。きっとhiさんにとって、お母さんの存在は、
hiさんが思っていた以上に心を占めていたり、hiさんの幸せに影響を
与えていたということを、多分、お母さんが亡くなって初めて実感
されたのではないでしょうか。

今は落ち込んで当たり前、悲しんで当たり前、無理に前のように
元気になろうとか、前向きになろうとする必要はないということを
知っておいてください。

そしてお父さんにも、お母さんに対する思いやロスの寂しさは、
hiさんと同じくらいあると思います。お互いを思いやりつつも、
無理のない範囲で関わり合うよう意識してみてください。
家族であったとしても、適度な距離感が大事な時があるのです。

続きは、ビデオでお話しします……

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【母の世話を誰がすればよいのか?】
   
Q.
実家のことで大きなストレスを抱えています。

私は3人兄弟ですが、私と妹は結婚し実家を出て
それぞれが夫や子どもと暮らしています。
弟は独身ですが、実家を離れ一人暮らしをしています。

先日父が亡くなり、実家は母一人となりました。

途端に実家の相続や母の世話をどうするのか、が問題となりました。

父の存命中から、跡取りは長男である弟と決められていましたが、
いまや弟本人にその気がなく、実家に全く寄り付きません。

一人暮らしになった母は心細さからか、長女である私に
毎日電話をかけてきては愚痴をこぼし、
自分の面倒は誰が見るのか、と声を挙げ訴える始末。

正直、母と絡むことに疲れています。

また、父の葬式に赤い靴下を履いてきては
葬式中に仕事の電話だからと電話を取る弟の常識のなさに
心底不甲斐なさを感じ腹が立っています。

さらに、母はそんな弟に喪服を準備してやるなど、
甲斐甲斐しく世話を焼いています。

私の夫は私が母を引き取ることには反対です。
妹にも引き取る気はありません。

母の世話を誰がどのようにすればよいでしょう。

【まさお・40代・パート】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

ひとりになった親の面倒を誰が見るのかで
弟妹の中に不穏な空気が流れているのですね。

それぞれに家庭があり、日々の忙しさに加えて、
母親と弟への少なからぬ悪感情があることが、
親との心理的な距離と、お世話をしたくない(できない)
理由になっていることと思います。

まず、避けて通れないのは、弟さん、妹さんと3人で腹を割って
親の世話と相続について話し合いをするということです。

それぞれの率直な思いを3人で共有して、
妥協点を見出す必要があるでしょう。

その際、「私は~思う」という私を主語に
思いを伝えるコミュニケーションを心がけてみてください。

「あなたは~だ。」と相手を主語に断定しないことです。
これは発話ではあるものの、会話(コミュニケーション)ではありません。

分断のためでなく、理解し合うための会であることを心がけます。

まさおさんのお母様は声を上げ自身の世話について訴えている
とのことですが、今すぐに支援や介護が必要な状態でしょうか。

物理的な支援が喫緊の課題でない場合、
今は夫の逝去による寂しさや不安から、
情緒的なサポートを必要としていることと思います。

そうであれば、長女のまさおさんだけでなく、弟妹とも連携して、
お母様から連絡があった時や用事があるときだけでなく、
子どもたち側から定期的に電話をして、
お母様の話に耳を傾ける時間を取られると良いと思います。

そのことで、お母様は「ケアされている」感覚が得られ、
落ち着きを取り戻す可能性があります。

あらかじめ、曜日を決めて連絡することで、
不平不満など、何か事を起こさない限り繋がれない状態から、
事を起こさなくてもいつでも繋がれる安心感が得られるでしょう。

寂しいときに人が求めるのは、重いものを運んだり、
買い物や送迎などの道具的な支援よりも、注意であったり、
目に見えない繋がりや絆であることご多いのです。

情緒的支援だけでなく、物理的にも経済的にも支援が必要となる場合は、
誰がメインの支援・介護者となるのか、メインでない家族は、
毎週あるいは毎月数回などであれば介護を行えるのか、

それとも3人とも忙しすぎて手が回らない場合、介護施設に入所するのか、
その場合、経済的負担は誰がどれほど負うのかなど、
具体的に役割分担を決めておくことで、
後々、姉弟妹間のシコリを残すのを、防げるのではないでしょうか。

お母さんと弟さんへ対する思いに関しては、
長男にこだわなければならなかったお母様の…、
好きで長男に生まれてきたわけではない弟さんの…、
そしてそれを愛の比較に置き換え不公平感を抱いてしまう姉妹の…、
それぞれの心理社会的背景、いびつさや弱さ、
そして不器用にも幸せに生きようとする健気さを慮り、理解し、
受け入れることで苦しみを取り除くことができると思います。

どうか静かに振り返ってみてください。

これまで本音で向き合ってこなかった家族が、
大きな出来事や事件を通して真摯に向き合う姿勢は、
それまで予想しなかった調和を創り出すこともあります。

その要は深い理解と思いやりにあるのでしょう。

 
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FROM 川畑のぶこ

今日は、さやままさん(50代・会社員)のご相談にお答えします。

【Q】
同じ市内に住む86歳の母のことで相談します。

私が幼い時から長女ということもあり、
年子2人の弟に比べ、何かと厳しく育てられてきました。

お金には不自由なく、いろんなお稽古事などさせてもらい、
母にとっては期待された子どもだったと思います。

ただ、母にとっては姑との確執があり、その不満を私にぶつけるような
こともたびたびありました。子どもの言い分を一切聞かない、
何日も無視を続けるなど、理不尽な怒られ方を、いつもされてきました。

大人になってから、母との関係がうまくいってないことに気づかされました。
幼少期にされたことを伝えても母はまったく覚えておらず、それに驚かされ
ました。 認めて謝ってほしかったのに、それはありませんでした。
 
ただ、私も早くに結婚し子ども二人を育て上げ、孫もでき、夫とも、
けんかをしながらも何とか生活しております。

母とは疎遠で、たまに顔を見に行こうとしても、同居している弟が、
母が認知症なのでたくさんの人と会うと混乱すると言い、1年に2回ほど、
近くの娘宅で30分ほど会うのみです。確かに、同じことを何度も繰り返し、
耳も遠いので、私との会話もほとんど成り立ってはないのですが…。

平日の昼間は私も仕事で出かけられず、休みの日に行きたいとは思っても、
なんとなく足が遠のいてしまっています。このまま認知症がさらにひどく
なっていき、心を通わせられないまま見送ることになるのは、悲しいのです。

親孝行は私が幸せに過ごしていることと思い、ひ孫にも時々会える環境で、
このままでいいのかとも思いますが…。母に何かしてあげられることは
ないかと、思案しております。 アドバイスがあればよろしくお願いします。

【A】
さやままさんのお母さんに対する愛情がひしひしと伝わってくるご相談です。

お母さんに幼少期にされた対応を嘆きながらも、認知症のお母さんに
自分が何をしてあげられるのかを一生懸命考えていらっしゃる。
本当にお母さんのことを大好きで愛しているんですね。
愛しているがゆえに、あのとき私にどうしてあんなことしたのという
苦しみや憎しみも出てくるのでしょう。

さやままさんの心の叫びは「私を愛してください」ということ、
そして「それを確認させてください」ということではないでしょうか。

子どもにとって母親の存在というのは絶対的で、神様のようなもの。
幼少期に母親に愛されるか愛されないかは死活問題ですから、そのような
時期に、理不尽な怒られ方をしたり、無視されたりということが続いて、
自分は愛に値しないのではないかという不安が強く、それが未消化なままだと、
大人になってから今回のさやままさんのような苦悩を抱える場合があります。

まず、当時のお母様の、さやままさんへの態度については、見方をちょっと
変えてみること、そして、現在のお母様への向き合い方については、
ある意図を持って行うことをおすすめします。

続きは、ビデオでお話しします……

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20201123

FROM 川畑のぶこ

今日は、リラさん(30代・セラピスト)のご相談にお答えします。

【Q】
小学3年長女と1年長男と4人家族です。 その長男の悩みです。

小学校に上がってから、すごく怒りっぽく、何か気に入らないと
「バカ、死ね、クズ、クソババァ」などの汚い言葉を吐き散らします。

初めは、「死ね」を覚えて使うので、なんて言葉を言うの!と
厳しく怒っていました。しかし、何度怒られてもやめず、
更に覚えてくるので、私もかなりのストレスで。

1年生で、しかも公立保育園上がりで毎日遊ぶだけの環境から、
コロナ休校を経ていきなり小学校のお勉強モードに慣れないからか、
1学期は「学校行きたくない」と毎日言うので校門までついていってました。

その本人のストレスもあるし、公文とプールとサッカー3つの習い事をして
いて、特にプールは行きたくないと言い出すけれど、なんとかして連れて
行くので、そのストレスもあるんだとも思っています。ただ、本人がやると
言ったものなので理由なく辞めさせたくなく、クロールができるまで
頑張ろうねと伝えています。

あと、行きたくない理由はお友達と遊びたいからです。遊ぶ事はとても
良い事だしわかるのですが、習い事がない日や終わってからは遊べるので、
気持ちの切り替えを覚えて欲しいと思っています。

お友達と遊んでる時は我が道を行くタイプで、虫好きなので他の子が
飽きても、来る日も来る日もセミ捕りをしていたり、鬼ごっこしたければ
したくないという子と殴り合いの喧嘩をした事も。外でもやんちゃな子と
いうイメージなんだと思います。

我が子は相手が悪いと言いますが、人を蹴ったり殴ったりして怪我を
させたら、その時点で自分が悪くなってしまうんだよ、と家で叱ると、
「ぼくなんていなくなればいい、いなくなるわ。ぼく死にたい」と言うの
です。私は悲しくて悲しくて。

保育園ではトラブルなかったので戸惑うし、自己肯定感が低い子に育てて
しまっているのでしょうか。習い事が早すぎたのか、辞めさせるべきなのか、
いろいろ分からなくなっています。

【A】
小学校に入ると、周りのお友達や、ギャングエイジのお兄さん達などからも
影響を受けたりしますし、そういった人たちの言葉使いを真似したりする
ことはよくあるわけですが、幼稚園や保育園では使わなかったような言葉、
特に「死ね」などという言葉を使われてしまうと、
母としてはもうショックでしかありませんよね。

さぁ、今日のテーマは何かなと考えたのですが、敢えて「生きる目的」、
人生の意味とか人生の目的ということを柱にして回答したいと思います。

おそらくリラさんが母親としていちばん悩んでいられるのは、息子さんの
「ぼくなんていなくなればいい」「ぼく死にたい」という言葉でしょう。
そんな聞くに耐えない言葉を、なぜ口にするのでしょうね。

ほとんどの場合、本当に死にたいと思って言っているわけではありません。
ぼくが生きていること、存在に値することを認めてください、承認してくだ
さい、愛してくださいという裏返しの言葉、と受け止めてみてください。

今年はコロナもありましたし、子どもたちには、親の想像以上のストレスが
かかっていると思います。本来なら、入学式から始まって、学校やお友達に
徐々に慣れていって、社会的に学んでいくものが、今年は、自宅で過ごす
ことを強いられた時間が長く、秋にいきなり学校生活がスタートするという
イレギュラーな流れでしたね。

これは、ある児童・生徒さんたちにとって、あるいはご家庭にとっては、
非常に酷な状況だったと言えると思います。

また、その子のパーソナリティもありますので、リラさんの息子さんにも
きっととても大きなストレスがかかったのでしょうね。

習い事をどうするかということと併せて、息子さんとの関わり合い方、
言葉がけに、ちょっと意識を向けてみるとよいでしょう。

続きは、ビデオでお話しします……

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20201116

FROM 川畑のぶこ

今日は、がんばるんばさん(40代・専門職)のご相談にお答えします。

【Q】
こんにちは。いつもメルマガを楽しみにしています。
参考にさせていただいたり、勇気をいただいたりしています。
ありがとうございます。

今日は職場での女性上司との人間関係について質問させてください。

この春に、女性上司のパワハラが理由で転職しました。新しい職場では、
私の経歴を見て、既に新しい業務を任せてもらえる準備も進んでいます。

今度こそ!と思っていたのに、また、女性上司の中に自分の母親を重ねて
しまっている自分に気づきました。母は支配的、過干渉で、私に選択権は
なく、命令、否定、責める、攻撃、無視の人なので、今でも電話やLINEが
くると「今度は何?」と不快で、母を思ったり、母と接して安心した事は
ほとんどありません。

今度の上司は、あまり表情を顔に出さず、入職してみると、他のスタッフ
からの評判が悪く、だから職員が定着しないそうです。ただ、私と一緒に
入った同期とは談笑しているし、壁を感じないので、私の受け取り方にも
問題があるのだろう、とは思っています。

母も弟をひいきしてきたので、そこも、上司と重ねてしまいます。今までも、
どこの職場でも女性上司に母を重ねてしまって、ひどく緊張して、嫌われて
いるのではないか、何か機嫌を損ねてしまったのではないかと、びくびく
していた自分がいました。

きっと、母も上司も優しい時もあるはずですが、私にはアンテナがあって、
冷たい言動や態度を敏感にキャッチしてしまうように思えますし、
上司にもアンテナがあって、攻撃しやすいのかしら?と思ったり、、、。

私に仕事を用意してくれているという時点で、前職とは明らかに違うので、
ここで頑張りたいです。ちなみに、母は同居はしていませんが、毎日、
私の子ども達か私にLINEか電話をしてきて、常にいる感じです。

アドバイスいただけますよう、どうかよろしくお願いいたします。

【A】
がんばるんばさんというニックネームどおり、頑張り屋さんのところが
伝わってくる、また、相手に対して誠実に、気分を害さないよう接しようと
しているお姿が思い浮かびます。

今日のテーマは「転移」ということになるのかなと思います。転移というのは、
がんなどで、原発巣からどこか体の別な所に転移してしまって、などという
ような表現がありますけど、その転移ではなくて、心理学的な転移です。

これは深層心理学でフロイトやユングなどが扱っていた領域で、
私たちが子どもの頃、最も影響を受けた人との関係から学んだやりとりを、
知らず知らずのうちに、無意識のうちに、今現在の大切な人との関係や
やりとりに投影してしまうという、このような状態のことを言います。

幼少期の大事な関係というのは親が多いですね、特に母親。母親との関係を
自分の今の大切な人、例えば上司に、また、父親との関係を、例えば夫に、
など、そのまま移してしまうことです。

もう、がんばるんばさんもご自身でお気づきの通り、女性上司に母親を重ね
合わせてしまうとおっしゃっていますよね。では、これをどう克服していく
ことができるのかということですね。

その際、がんばるんばさんが、お母さんに対してどう「したい」のか、
という気持ちがもっとも大事になってきます。

続きは、ビデオでお話しします……

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Q.私には27歳の娘がおります。

娘の幼少期は育てるのが大変だなぁと感じてしまう場面も多々あり、
その頃は娘の個性なのだと思っておりました。
後から気がついたのですが、
おそらく少し発達障害気味だったのかもしれません。
  
そして高校2年の時に周りの子供達との差を感じるようになったのか
段々学校にいけなくなり、3年生の時には完全に不登校となりました。
本人もかなり苦しんでいたと思います。
薬を大量に飲み自殺未遂をした事もあります。
   
その後単位制の高校に転校し
1年オーバーはしましたが、何とか高校は卒業し、
大学受験をして大学にも入学することができました。
そして大学は親元を離れて4年間ひとりで暮らしました。
 
そんな中、大学3年の時にLAMという肺の難病を発症し、
今現在在宅酸素をつけながら自宅で暮らしています。
  
娘は通常の生活は出来るものの少し激しく動くと息切れがします。
今まで私も病気を治したい一心で東洋医学、薬膳、心理学などの本を
読み漁ったり、ネットで調べたり、どうにか出来ないものかと必死でした。
  
心と身体は繋がっていると聞きます。
結局病気は娘本人が自分自身で何とかしたいと思わないと
どうにもならないもので、親は側にいて支えて
見守ってあげることしか出来ないんだなぁと気がつきました。
   
娘は自分と他人は違っていると思っていて、
他者とあまり会話をしたがりません。
また買い物以外はほとんど外出しません。
娘は恐怖心から出来ればこのままずっと家にいて、
この生活を続けられるものなら続けたいと願っています。
   
もし娘の恐怖心を取り除く事ができれば、
少しでも他者との交流を図ることが出来、
娘の人生が少しでも豊かになれるのでは思うのですが…
   
心が豊かになれれば病気が改善されるきっかけを作る事も
出来るかもしれません。
   
もしよろしければアドバイスをお願いいたします。
  
  
【もみじ・50代・パート】
  
 
―――――――――――――――――
 
A:FROM 川畑のぶこ
  
愛する我が子が人生に絶望しながら歩むのを見守ることほど
親にとって苦しいことはないと思います。
  
それでも娘さんは、苦しみを乗り越えながら親元を離れ、
一人暮らしをしながら大学に行かれたのですね。
親元を離れる際は、もみじさんも
断腸の思いだったのではないでしょうか。
  
また、娘さんの難病がわかり、在宅で治療を続けられているとのこと。
  
親として娘の治癒を望むのは当然であり、
娘の痛みや苦しみを取り除きたい一心から治療を提案したり、
人と交流することを提案するのは自然の流れと思います。
  
ただ、治療法を探し求め奔走され、
できる限りを尽くし、逡巡の果てに、
「見守るしかない」という境地に至ったとのこと。
   
もみじさんは、静かなパワーを獲得されたことと思います。
  
置かれている状況に抗うことをやめ、
受容したからこそ、手放すことができたのではないでしょうか。
  
そしてこの受容は、娘さんに安堵をもたらすことでしょう。
  
「私は私のままで受け入れられているのだ」と、
「健常でなければダメではないのだ」と。
   
もみじさんが、娘さんの人生を彼女自身の力に委ねることは、
「あなたは自分で(自分らしく)人生を切り開く力がちゃんとある」
という無言の信頼メッセージでもあります。
   
委ねられることによる安心感は真の癒しの始まりだと思います。
  
引き続き、もみじさんの思い通りではないかもしれないけれど、
娘さんなりに人生を切り開くそのプロセスを信じて
寄り添ってあげてください。
   
他の誰かはともかく、お母さんは私を受け入れてくれる
というだけで十分です。
   
そこから、オートマチックに母親との関わりを
他者にも投影できるようになる可能性はあります。
   
  
病気には痛みや苦しみが多く生じると思いますが、
大変な中にもぜひ、もみじさんと娘さんが
このような状況でなければ得られなかったであろう、
変化で好ましいことにも意識を向けてみてください。
   
病気に意味を見出すちからは、私たちの回復力を高めてくれます。
  
病気で母と娘が互いの人生にじっくり向き合う機会が訪れたなら、
それは二人の無意識な真のニーズなのかもしれません。
  
それらを意識的に取り入れてみることで、
人生に素敵な変化が訪れるでしょう。

 

ーーー

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FROM 川畑のぶこ

今日は、しらすさん(30代・看護師)のご相談にお答えします。

【Q】家族のコミュニケーションエラーについて相談です。

母は8年前に卵巣癌を患いました。ステージ4で度重なる抗がん剤治療や
新薬を使用して動脈解離を発症したり、抗がん剤の効きが悪かった部位を
手術で取り除いたけど、腹腔には小さくてとりきれないものがあること、
間質性肺炎を併発したこと、腫瘍マーカーがまた上がってきたりしたことで
憔悴しきっている状況です。

治療を休みたい。寿命が少し短くなってもいいから、家事ができたり、
旅行に行きたいと話しています。

私と姉は母が望むように生きてほしいと考えています。父と弟は、
効果があるのに、治療をしないのはよくないと母に話しているようです。

母は昔からた父に強く言われると自分の気持ちを押し込めてしまうところ
があり、私は母の気持ちが置き去りになってしまうのではと心配しています。

みんな母が大好きで、母を思う気持ちは同じなのですが、
支える家族が母の生き方をめぐってすれ違っているように感じます。

もちろん父と弟の気持ちは十分わかります。 ですが、母が家事をやろうと
してふらつくと、だから動くなっていってるんだ。などと言うことがあります。
心配しているのはわかるのですが、母の気持ちを思うと胸が苦しくなります。

母が望むような人生を送れるよう家族が同じ方向をむいてサポートできたら
いいと思い、話し合いをしたいと申し出ましたが、私は母の立場で話を
しすぎるのでわ父の気持ちや状況をきちんと考えて話しができないと思う、
と弟に危惧され話し合いには至っていません。弟のいうとおり、私が感情的に
なってしまいコミュニケーションが上手くいっていないのかもしれません。

どうしたら価値観の違うの家族と寄り添えるのかアドバイスしていただきたいです。

【A】
お母さんの気持ちもお父さんの気持ちも、もちろん弟さんの気持ちも、
理解できるしらすさん、とっても苦しいですね。

今日のテーマは、真のサポートとは何かということになるのかなと思います。

私たちは誰かが困っていたり、愛する者が病気になって苦しんでいたりする
ときに力になりたい、サポートしたいと思いますよね。

そして、このとき、どうしても自分が相手に出してほしい結果をサポートして
しまいがちです。でも、真のサポートというのは、自分が相手に出してほしい
結果ではなく、相手が真に出したい結果をサポートすることなのです。

今回のケースでは、治療はさんざんやってもう十分、よりよく生きたい、
命が長くなることよりも残された人生を少しでも豊かに気分よく、清々しく
生きたいというのがお母さんの本当にしたいことであれば、これを支えると
いうことが大事になってきます。

じゃあ家族は言いたいことを言ってはいけないのか、自分のニーズを伝えては
いけないのかというと、そうではありません。家族が自分のニーズを押し殺して
お母さんと向き合っていくのは、それはそれでストレスになりますね。

なので、言いたいこと、思っていることは伝えてもいいのです。
その際、伝え方というのがとても大事になってきます。

続きは、ビデオでお話しします……

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