親子関係

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Q.10年前に夫が亡くなり
一人暮らしをしていた所へ娘が離婚して、
2歳の娘を連れて同居を始めました。

孫が兄妹を欲しいと言い始め再婚を考えるようになり、
3月に再婚をしました。

が、生活設計をしないで暮らし始めた為、
今になって問題が出始めました。

婿は単身赴任で殆ど家にはいないので
独身の時に借りた部屋を引き払うかと思ったが
借りたままにして家にお金を入れない。

今になってやはり同居は無理と荷物を戻すと言い出した。

孫はまだ1年生で朝の送りや娘の夜勤などがあるため
私との同居を望んでいるが
それでは結婚した意味が無いと悩み
ストレスで会話にならない。

金銭面の事、子育ての事、将来の事など、
干渉し過ぎなのでしょうか?

私自身も独り身なので仕事は辞められないし
本来なら何でもやってあげられる
優しいおばあちゃんでいたいだけなのに。

皆んなが幸せに暮らせる日は来るのでしようか?
解決策を教えて頂けましたら幸いです。

【さくら・50代・営業】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

娘さんとお孫さんの幸せを願う、
さくらさんのきもちが伝わってきます。

さくらさんにとって、
みんなが幸せに暮らせる日というイメージは
どのようなものでしょうか。

それぞれのニーズが満たされるということであれば、
それは難しいかもしれません。

なぜなら、結婚というのは共同生活の始まりであり、
妥協のレッスンの場でもあるからです。

みんなが妥協しつつも、それなりに納得がいって
穏やかに過ごす日ということであれば可能かもしれません。

さくらさんのご相談を伺う限り、
娘さんとお婿さんに今も愛があるという前提であれば、
課題は2つあると思います。

1つは、お婿さんのニーズを明らかにし、
可能な限り尊重するということ。

男女の愛が燃え盛っているときは、勢いがあり、
どんな試練も乗り越えられると思えるものです。

ところが、ある程度時間が経過して、
出会った頃の「燃え盛る愛」効果も落ち着いてくると、
冷静に現実が見えてきます。

その結果、お婿さんは、
夫婦水入らずの生活空間が大切だと思ったかもしれませんし、
独身時代のアパートをいまだに解約しないということは、
どこかで素でいられる自分自身の時間や空間を
確保していたい欲求の現れかもしれません。

このこと自体は健全な欲求です。

そのようなニーズが満たされないことの不安や、
どこかで結婚がうまくいくか自信が持てず、
不安をかかえたまま見切り発車で結婚をしてしまった場合、
無意識はまだ独身時代のままであることを
望んでいる可能性もあるでしょう。

この辺のお婿さんのニーズを汲んであげることは
大切な姿勢となると思います。

2つめの課題はお孫さんのお世話ですね。

これは1つめの課題とも連動しますが、
お孫さんとしても、自分の母親が夜勤でいない時などは、
おばあちゃんと一緒にいることが安心できるのですね。

そうであれば、娘さんが子どもを仕事の前に
おばあちゃんのお家に預けられる程度の距離で、
娘さん夫婦のプライバシーが保たれる家に
住むことで解決するのではないでしょうか。

学校の後など、お母さんもお父さんもいないときは
基本的におばあちゃんの家で過ごし、
お父さんが帰ってくるときは、
家族三人水入らずで過ごす時間を持てる、
というのが現在の理想型なのではないでしょうか。

娘さん夫婦は、どのみち、
お婿さんの毎月アパート代の出費があるのなら、
そして、お婿さんは単身赴任で
メインの居住者が娘さんとお孫さんの二人になるのなら、
しばらくはさほど大きな家に住む必要もなく、
いまとさほど変わらぬ経済バランスで
やりくりできるのではないでしょうか。

お婿さんも「我が家」と感じられる空間が大切です。

今の状態は、彼にとって「我が家」の感覚からは遠く、
親戚の家にお邪魔しているような感覚で、
心底寛げていないかもしれません。

もちろん、常識的な感覚のある社会人であれば、
そのようなことを面と向かって
さくらさんに告げることもしないでしょう。

「自分の城は手放さない」という
無意識な行動として表現されている可能性があります。

自分の気持ちを押し殺してまで
経済的利益を優先することで、
人間関係自体が崩れていくことがあります。

経済バランスと同様、心のエネルギーバランスをとることも
重要であるということを念頭において、
みんなにとって何がベストかということを
すり合わせていけばよいのではないでしょうか。

お孫さんに不便な思いをさせたくない
という思いがおありかと思いますが、
孫の望みのすべてを満たしてあげるのが
いいおばあちゃんではありません。

親やおばあちゃんが苦労しながらも
人生を切り開いている背中をみせることも良い教育です。

今さくらさんが無理なくできることをしてあげる、
そして孫にたっぷり愛情を注いであげればそれで十分でしょう。

さくらさんは今のままで、
十分素敵ないいおばあちゃんですから。

ーーー

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20201012

FROM 川畑のぶこ

今日は、とてとてさん(40代・自営手伝い)のご相談にお答えします。

【Q】こんにちは。 いつも参考にさせていただいてます。

マジメで心配性、ザ長男、な感じの高1長男についてです。

そんな性格が災いしてか、先の見えないコロナ禍の中、
感染が不安でたまらない様子です。

部活で疲れて帰宅するなり、熱ないよね?を連発、家族で泊まった市内の
プール付き温泉宿泊施設(市が感染対策を認めた施設です)で感染してないか、
友人に行ったことを伝えるべきか、などなど、コロナ鬱になるのでは?と
思ってしまいます。

青春を謳歌できるこの時期に、ただでさえ多感な時期なのに、
コロナに振り回されているのが可愛そうになります。

私も不安に振り回されていた時期はありました。
今は、敵を知って自分の守り方を決めようと、本を読んでいる最中です。
どう言葉掛けしたらいいのか、アドバイスをお願いします。

【A】
今年はこのような災いがあって、まさに青春を謳歌したい年頃の青少年や
外で体を動かしたい学生、元気にお友達と遊びたい小学生などは
とても窮屈で大変な思いをしていますね。

とてとてさんのご長男さんも、とてもお辛い様子が伝わってきます。
本当に切ないですね。

真面目で心配性、ザ長男と書いてありますが、
おそらく、ものごとに対して細やかに反応されるパーソナリティの
お子さんなのではないでしょうか。

とてとてさんもお気づきのように、敵を知るというのはとても大事な
ことです。

今はもうある程度、コロナがどういう振る舞いをするかわかってきましたし、
国ごとの差なども出てきましたね。

日本人に対して、あるいはアジア人に対してどういう振る舞いをするか、
また彼の年齢層に対してどういう振る舞いをするかということも、
エビデンスが蓄積されてきていますので、それを彼とシェアすることは
有効だと思われます。

以前もこのコーナーでお話ししたことがあるのですが、「用心」すると
いうのは大事ですね。単に「心配」するのではなくて「用心」する、
きちんと備える気持ちがある、というのはとても大きな差をつくります。

用心しているから大丈夫という心持ちは大事になってきますから、
何を用心すればいいのかということを、もう一度、彼と一緒に話し合って
みることをおすすめします。
とてとてさんが読んでいる本の内容をシェアするのもいいですね。

その際は、何となくではなく、ちゃんと時間を持つようにしてください。
「あなたの最近の様子を見ていてお母さん心配だし、とても大事なことだと
思うので、このことをあなたと共有しておきたいし、一緒に学んでおきたい
と思う」といったように、一緒に学ぶという姿勢を大事にされてください。

あとは自分をはじめ周囲を「信頼する」ということも大切になってきます。

続きは、ビデオでお話しします……

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Q:アラ還暦の主婦です。
私は二人姉妹の跡取り娘という立場で次男と結婚しました。
  
この結婚についても、これまで幾度となく悩んできました。

先のことを何一つ約束することなく、ここまできましたが、
気づけば夫の兄である長男は一人っ子と結婚して
姓こそ名乗っていますが、婿養子同然、
妻の実家の墓に入る約束までしたそうです。
  
随分前に、夫から何気ない会話で聞かされました。
 
どうやら、その時に夫の家の墓を任されたようで、
私に相談もなく承諾したようです。
  
私の実家にも仏壇があり、四代続く墓もあります。
  
妹も長男と結婚しており、両親は既に他界して、
実家は空き家となっています。
  
長男の妻の実家も、 両親は他界している中、
この度、夫の両親が立て続けに亡くなりました。
長男の兄は名ばかりの喪主で、
仏壇、墓は結局、夫が管理していくことに。
  
私から見れば私、私の実家だけが
貧乏くじを引かされたような気持ちでいっぱいです。
  
こんなふうに考える私はおかしいですか?
 
私の子どもは娘一人っ子です。
私は両親に申し訳なく、私だけでも
実家の墓に入れてもらいたいと思っています。
 
大事なことなのに、きちんと話してくれずに、
事後承諾のように持ってきた夫に対しても
怒りのようなものが湧き出て、
別居、離婚さえも考えてしまいます。
  
【なみだ・50代・主婦】
  
―――――――――――――――――
 
A:FROM 川畑のぶこ
 
誰が先祖のお墓を守るのか。
 
この問題は、なみださんだけでなく、
少子化が進む社会で、皆にとっての問題でもあると思います。
 
子孫の数が減る限り、
すべてのお墓を保存していくことは不可能だからです。
 
今回、なみださんには2つの課題があるとお見受けしました。
 
ひとつは、夫が「相談なく」自身の実家の仏壇や墓を
管理することになったということで、
自分や先祖に対するリスペクトが欠けていると
思われたことではないでしょうか。
  
そうであれば、率直に
「大切なことなので、きちんと相談して決めて欲しかった」と、
そして、夫の選択に不服があれば、
今からでも伝えてみてはいかがでしょうか?
  
もしかしたら、なみださんの思いを確認したうえで、
改めてお義兄さんと話し合いの場をもつ可能性も
出てくるのではないでしょうか。
  
おそらく、なみださんは跡継として
ご自身の実家のお墓に入るつもりで、
当然、そのことは合意されていたものと
思っていらっしゃったと思います。
 
逆に、結婚されるとき、
「自分は跡継なのであなたと私は私の実家の墓に入る」
という相談と合意はされていましたか?
 
もし、相談していなかったのであれば、
これはお互い様かもしれません。
 
今回のことを機に、改めて話し合ってみることをおすすめします。
 
話し合いがされるということは、
互いに敬意をもって向き合うということです。
 
結果がどうであれ、このプロセスそのものが
夫婦の信頼関係を維持するのに大切です。
 
 
そして2つ目の課題。それはお墓の意義です。
  
なみださんにとって、お墓とはなんでしょう。
  
おそらく、先祖との精神的なつながりをもつ場ではないでしょうか。
 
では、「先祖とつながる」とは、
なみださんにとって、どのようなことでしょう。
 
先祖とのつながりが、非物質的な心の営みであれば、
かならずしもお墓というゲートウェイを使う必要はないかもしれません。
 
人間は見えるものに強い影響を受けますから、
物質としての墓を使用した儀式を有効活用してきたのでしょう。
 
儀式化することでつながりをより深める意図があるのだと思います。
 
ただし、それらの物質を介さないと、
先祖との見えないつながりは保たれないのでしょうか?
 
お墓や仏壇を持たない人は、
先祖との関わりは断たれてしまっているのでしょうか?
 
 
近年、樹木葬や集合墓など、先祖代々の土地や墓に
こだわらない人が増えてきているのは、
管理の問題もさながら、
場所や墓石といった物質的な側面よりも、
見えない精神的なつながりにより重きを置く人が
増えてきている傾向もあるのではないでしょうか。
 
先祖を祀るのは、私たちが幸せに生きることを、
どこかからあたたかく見守ってくれているという思いが
あるからではないでしょうか。
  
もちろん、先祖も子孫の幸せを願っていることでしょう。
 
もしなみださんが、先祖の立場にたって、
子孫が自分(たち)と繋がる窓口をどっちにするかで揉め、
不幸になっているのをみたらどうでしょうか。
 
登山口多しといえど、行き着く山頂はひとつ、
そんな考え方も役立つかもしれません。
 
本質はどこにあるのだろうと、立ち返ってみると、
問題は思うよりシンプルに解決できるのかもしれません。
  
          
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FROM 川畑のぶこ

今日は、ポチさん(50代・派遣社員)のご相談にお答えします。

【Q】娘の恋愛を心から喜べません。

はじめまして。
いつも視聴させていただき、勉強させていただいております。

私には、社会人の息子と大学生の娘がおります。息子はすでに独立し、
単身赴任中の主人もおりませんので、娘と二人暮らしです。

娘にはお付き合いしている彼氏がいて、家に迎えにきた時に一度、
会ったことがあります。
また、娘もいろいろな会話やデートのことをよく話してくれます。

ただ私は、夜中に帰ってくることや、写真でベタベタしている様子を
目にすると、なんだかイヤらしくてすごく気分が悪く、
幸せと思っている娘ととても一緒には喜べません。

門限も守っていますが、近い将来、泊まりの旅行にも行きたがるでしょう。
本当に心から一緒に喜べない自分の、恋愛や男女関係に対するトラウマと、
いろいろを含めて許してあげたい葛藤に毎日悩んでおります。

今の私は、どう気持ちの折り合いをつけたらいいのか、
ご指導いただければと思います。よろしくお願い致します。

 
【A】
お年頃の娘さんの恋愛を素直に喜べないポチさんがいらっしゃるのですね。
娘の幸せを喜べないというのはとても苦しいことですね。

本当は一緒に祝福してあげたいのに、いやらしく捉えてしまうとのこと、
もしかしたら気分が悪くなったり、生理的に反応したりしてしまうのかも
しれませんね。

そして、その背景には、ポチさんご自身もおっしゃっている通り、
過去の恋愛や男女関係における辛い体験がポチさんの中にあって、
それがトラウマになり、娘さんの恋愛にも投影してしまうということが
起きているのではないかと推察いたします。

許してあげたいという思いがあると書かれていますが、
どうやら、娘さん自身を許してあげたいということではなさそうですね。

実際に娘さんがしている行為がいやらしいことだとか悪いことだということ
ではないですし、世の中の男女がすべて卑猥なことをしているのかといえば、
そんなことはないわけです。

多くの場合、彼らは男女として自然で健全な関わり合いを持っているわけ
ですから、彼らが問題なわけではないですし、ましてや娘さんが問題なわけ
ではないですね。

許してあげたい対象は娘さんではなくて、ポチさん自身に他ならないのでは
ないでしょうか。

続きは、ビデオでお話しします……

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FROM 川畑のぶこ
  
過去にない大型台風が沖縄から九州を襲いました。
被害に遭われた方々へ心よりお見舞い申し上げます。

私の実家は南西諸島の沖永良部島で、台風銀座です。
  
今回も奄美は直撃の予測だったのと、
実家は築90数年の木造家屋のため、
流石に今回の台風には持ち堪えられないかもしれないと、
86歳の両親の避難を促しました。
 
がしかし、その説得に12時間もかかってしまい、
幾たびも試練を乗り越えてきている経験豊かな高齢者を
説得することの難しさを実感しました。
 

曲がりなりにも心理畑の人間として、
いびつなコミュニケーションだったなぁと、反省しきりですが、
その経緯と考察をみなさんとシェアしたいと思います。
 
 
台風が接近する土曜の午前9時、実家に電話したときは、
親に避難する意思は微塵もなく、避難を促すと、
なんと斬新なアイデア!みたいな反応をされました。
  
今回の台風が過去にない規模であることを、データもって説明しながら、
愛情を込めて穏やかに避難をうながしたのですが、
母と父は難なく了解して、ありがとうと電話を切りました。
 
私はこれですべて一件落着と思っていました。
 
 
ところが、午後になってもまだ家にいます。
  
再度同じやりとりをして、再度母が了解し、
ありがとうと電話を切りました。
 
 
ところが、夕刻になってもまだ家にいます。
 
18時に、島留学中で同居しているティーンエイジャーの甥に、
いったいいつ避難するのか尋ねると、
 
「うーん、わかんなーい。おじいちゃんもおばあちゃんも、
そういう感じではないかなぁ…」 と、甥も一緒に呑気です。
    
実家に緊急性は微塵も感じられませんでした。
  
 
そうか、父と母お得意の、すっとぼけ戦法なんだなと
ようやく感づきました。
   
うるさい娘の言うことをかわすときに、同意した風を装いつつ、
陰では言われたとおりにはしない、彼らのしなやかな戦法です。
  
今回ばかりは命がかかっていますから、
再度、父に電話口にきてもらい、
島を直撃した場合、いかに事態が深刻かを、
丁寧に数字や過去の類似ケースの被害状況を提示しながら
説明しました。
 
が、そんなデータより、過去の経験が優るようで、
 
「歴史に刻まれる沖永良部台風も乗り越えてきているから」  
「家は90年持っているから」  
「風が強くなったら避難するから」  
「風呂釜に入っとくから大丈夫」
   
と、話がまったく噛み合いません。
  
それでも最後は「わかったそうするよ」と面倒臭そうに電話を切ります。
 
 
もはやその言葉を信じない私は、20時に電話をすると、
予想通りまだ家にいました。
  
町内のスピーカーからは避難勧告が繰り返し流れています。
  
いいかげん、私もブチ切れまして、
「さっさと避難しなさーい!!」と、
近所に轟くボリュームの命令モードに突入です。
  
心理ケアもコミュニケーション法もへったくれもありません。
 
すると、ようやく父の本音が出ました。
  
「家が飛ぶことなんかないさ」 
「たくさんの金をかけてバッチリ修繕してきたんだ」  
「家が飛ぶときはエラブ(沖永良部島)全部が飛ぶとき、すべてパアになるときだ。」  
「すべてがパアになればそれで終わりだ。(生きている)意味ないんだ。」 
と。
  
ついに、出~た~なぁ~と、私が切り返しをかけようとするや否や、
横から9歳の息子が間髪いれずに、
  
「おじいちゃん! でもおじいちゃんの命は大事だよ!
命があれば、いくらでもやりなおしができるよ!だから避難して!」
と割り込みました。
  
最終的に場を治めたのは、この息子の一言だったのです。

一瞬、間を置いて、「あー、ありがとうよ!わかったよ避難するよ。」と。
  
仕方なさと、ありがたさと、ふてくされとが
3分の1ずつのブレンドみたいな返答がありました。
 
それでもすっとぼけ戦法続行の可能性があるので、
念のため、2軒隣のコンクリート家屋の親戚の家に事情を説明し、
フォローをお願いすると、ちょうど母から
「21時半くらいに避難に行く」と連絡が入ったそうです。
  
1時間半後!?いまでしょ?!とツッコミたくなりましたが、
とりあえず、暴風圏に入る前ではあるのでOKとし、
親戚宅にチェックインしたことを確認して安心して就寝しました。
  
ふぅ…徒歩30秒の避難所の遠かったこと…
  
結果的に、島の直撃は免れ、
前回の台風よりも弱い風だったとのことで、ことなきを得ましたが、
いやいや、疲れました。
 
 
翌日親戚の家に電話をすると、
午前9時前には、両親と甥はとっとと帰宅していました。
 
我が家の台風バロメーターは、
裏庭に植えてあるバナナの木が倒れるか否かなのですが、
今回の台風では一本も倒れず、バナナを損なうこともなかったとのこと。
 
父いわく、「まったく、恥ずかしい思いをしたよ」と。
  
いったい誰によ!という言葉を飲み込んで、
「から騒ぎで済んで本当によかったね」と返しました。
   
あとで聞いたところでは、前日も、母と甥には避難を促し、
自分は家に残ると主張していたとか。
  
そう、私の父に対する態度は、災害弱者の高齢者であるのに対し、
父のセルフイメージはといえば、
バリバリ現役の難攻不落城の城主だったのです。
  
避難は恥。  
恥をさらしてまで生きる意味はない。  
城が崩れるときは己の人生が崩れるとき、
  
という覚悟をもった侍でした。
  
人生、カッコいいかカッコ悪いかがキモ。
  
そういえば、昔から父は酔っぱらうとよく
「とおちゃん、かっこいいぜぇ〜」とごきげんに自画自賛していましたし、
人に何かを依頼しようとすると「そんなのカッコ悪いやー」
と頑なに拒むことが多々ありました。
 
 
私はこの辺の男としての信念や人生観、
スピリチュアリティーとしての侍魂を汲むことなく、
愛情さえ伝われば、とか、データをもって事実をきちんと伝えればなど、
理詰で攻めたのが今回の戦をいたずらに長引かせた原因と見ています。
  
「祖父と父が守ってきた家は言うまでもなく天下一!
ただ、今回の台風はどこの難攻不落城も危険なレベルで、
城主たちは避難を強いられるレベルらしいよー」
  
「勇気ある退陣も、潔く優れた戦略で、超カッコいい♪」
  
くらい伝えられればよかったかなと。
  
ただし、やはり孫パワーには優らなかったかもしれませんが。
  
娘に指図されて動くのはカッコ悪いけれど、
孫にねだられて避難したならご愛敬で
周囲にもなんとなく体裁が整う。
   
そんな心理を読み取り、孫をとっとと使う智恵が私には欠けていました。
 
 
さあ、今回の大型台風を乗り越え、さらに経験値を上げてしまった父。
今後も災害時にどう向き合うか、智恵比べはまだまだ続きそうです…
 
 
このようなやりとりは、父と娘に限らず、夫婦や男女間でも
多く見られるミスコミュニケーションですね。
 
相手のニーズがどこにあるのかを読み間違えると、
いたずらに不毛のやりとりが続いてしまい、
愛情ゆえのやりとりが、憎しみを産んでしまいますから
注意しないといけません。
  
そんな反省をもちながら、男女の問題にまつわるお話など、
みなさんと一緒にオンラインでシェアしたいと思います。
   
ぜひご参加くださいませ。
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200831

こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、ハーバルさん(30代・会社員)のご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
50歳になる母のことです。

母は才色兼美でとてもきれいな顔をしています。性格は控えめですが、
正義感もあり、優しいです。

他県から今の地に嫁いだのですが、父の妹と父の兄の嫁が意地悪で、
無視や見えないところでの陰口、あからさまな嫌がらせを散々して
きました。

原因は、親戚の集まりでの男性からの容姿の賞賛や、父の商売が成功し
お金を持っていることなど、母がどうすることもできないことです。
母はもちろん、丁寧に謙遜し、お金があることもいっさい自慢したり
しません。

昨今、父とは交流もほとんどなかったのですが、私の結婚を機に、
招待の有無等で父と私が揉め、父は母に、意地悪な二人とうまく
付き合いができなかったことを責めて、追い詰めています。

父は母がいじめを受けていても母を責め、一度も味方になったことは
ありません。

母に少ないながらもいた友人もご不幸や引っ越しがあり、今は一人も
身近におりません。母からだんだんと笑顔がなくなり、一人娘の私と
しか話さない日々です。

私も仕事をしており夜も遅く、時間があまりとれません。しかも今年結
婚予定です。実家から出て母を残してしまうことが不安で仕方ありません。

せめてランチをできるようなお友達でもいればと、私もですが、本人も
思っています。

大人になってからの友人のできにくさは私も実感しているところですが、
50歳になった母に、どうすれば友人を作ることができますでしょうか?

嫌がらせだけの親戚付き合いや、父からの無関心という暴力を耐えてきた
母が、寂しそうにしているのが見るに堪えません。

どうしたらお友達ができるのでしょうか?

多くの方の悩みが寄せられているかと思いますが、川畑さまに届き、
ご回答いただけると嬉しいです。
~~~~~~~~~~~

ハーバルさんのお母さん愛が溢れているご相談内容ですね。

お母さんがこの内容を読んだら、涙して喜ぶのではないでしょうか。
そんな娘を持っているというだけでも、すごく幸せなお母さんだと思います。

生きている以上、苦しみはありますね。そして、愛する者がいれば、
辛いこともある、これはもうどうしようもないことですね。

お父さんのことを愛したがゆえに、お父さん関係のしがらみと
付き合わなければいけないという苦しみがあったり、

でも、お父さんとのご縁があったからこそ、ハーバルさんが産まれてきたし、
ハーバルさんのような、お母さんのことを思って心配して愛してくれる
優しさに溢れる娘が産まれて来たりするので、本当にどっちがどっちとは
言えないですよね。

非二元、すべてのものはつながっているということかと思います。

その中のままならなさと、どうやってしなやかにうまく付き合っていくのか、
やり過ごしたり、適応したりするのかということを、私たちは人生で
試されているのだと思います。

お母さんのお友達のことに関しては、お母さん自身の課題と、
ハーバルさんの課題とに分けて考えることが大切です。
 

続きは、ビデオでお話しします……

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shutterstock_383388541

Q.今年19歳になる娘がいます。
   
娘は中学3年の6月に摂食障害(拒食症)を発症しました。
   
2ケ月入院の後、心療科の通院、
母親の私はネットで調べたいくつかのカウンセリングを受け、
最終的には摂食障害専門とされているカウンセリングを
約3年間受けてきました。
   
娘はこの春までの1年間、特に自殺願望が強く
目が離せない状態でした。
   
その娘も、食、食器、ダイエット、洋服、化粧品、アクセサリー、
そして今はブランド品とこだわりが変化してきています。
   
欲しいものは、自分のバイト代から買っていますが、
物欲が強く、欲しいと思った物は同じような物を
買っていても購入してしまいます。
   
以前、カウンセラーさんに相談した時は、
満たされていない部分(愛情)があるからと教えてもらいました。
  
なので買おうとしていること、買ったことは
否定しないように意識してきました。
(娘が幼い頃から家庭環境がよくありませんでした)
   
今、自分のバイト代で車(半分以上は親が負担)、エステ器具、
教習所代金等の返済もある中、
クレジット等で高額商品を購入しています。
返済出来ない月もありました。
  
本人も「満たされてこなかったものがあるから、
欲しい気持ちが止められない」と話しました。

「将来のためにも、やりくりしていけるように今から練習していこう」
とだけ伝えるのが精一杯でこれからの先が不安です。
  
どうかよろしくお願いします。
  
  
【マルベリー・50代・パート】
  
 
―――――――――――――――――
 
A:FROM 川畑のぶこ
  
娘さんの満たされない気持ちをなんとか埋められないかと悩む、
マルベリーさんの母の愛が伝わってきます。
   
私たちは不器用で、満たされないものがあると、
無意識に否定的になってまでもそれを満たそうとしてしまいます。
   
でも、代替物では一瞬は満たされても、
やがてまた渇きが訪れてしまうのですよね。
   
娘さんには娘さんなりの人生があるとは思いますが、
大切なのは、娘さん自身が、すべてのモノを思い通りに得ていなくても、
人との豊かなつながりを保つことは出来るし、
自分は愛に値する人間であると信じられることにあるでしょう。
   
マルベリーさんと娘さんとの間で取り組めることは、
「母は無条件で(たとえ病んだ部分がある私でも)
私を受け入れ愛してくれている」ということが
感じられる関係性の構築ではないでしょうか。
  
親の好みや都合に合わせるいい子でなくても、
母は私を大切にしている、と感じられれば、
娘さんは安心できるでしょう。
   
娘さんと関わる際に、問題行動や障害ばかりに目を向けず、
彼女の幸せに目を向けてください。
   
障害や問題行動は苦しみをもたらすので、
一刻も早く取り除きたいと思うかもしれませんが、
そのような姿勢が顕著になればなるほど、
「健常でなければ受け入れられない、
ありのままではダメな私。」という思いが強化されて
状況が悪化することもあるので注意が必要です。
  
あなたの苦しみを取り除きたい、安らぎや喜びをもたらしたい、
ということが伝わることが大切です。
 
そして、必要だと思っているモノをすべて持っていなくても、
あなたは十分魅力的で価値ある存在なのだ、
ということが伝わるよう心がけてみてください。
  
そのためには、マルベリーさんご自身が本当に
そのことを信じられていることが大切です。
   
お二人にとって、大切な課題に、一緒に向き合っていこうと
寄り添いながら前進されますように。
   
同時に、マルベリーさんご自身が、
ご自分の安らぎや喜びにも意識を向けて、
日々取り組まれますように。
  
                 
          
ーーー

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200824

こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、A子さん(40代・看護師)のご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
次男が2017年に交通事故に遭い、左耳が聞こえなくなり、
大腿骨にプレートが入っています。
記憶力も少し落ちているかもしれません。

学校に復帰し、就職で家を出ましたが、ハンディがあっても
仕事や結婚、交友関係もうまくいき、幸せな人生を送ってほしいのですが、
心配ばかりしてしまいます。

また、私のせいと、自分を責めてしまいます。
息子の幸せをサ ポートできる明るく頼もしく前向きな母親になりたいです。

~~~~~~~~~~~

自分の子どもが事故に遭ってハンディキャップを背負うことになるというのは、
親として、もうこれ以上ないほどの苦しみではないでしょうか。

できることなら自分が代わってやりたいという思いが
きっとA子さんの中にもあるのではないかとお察しします。

A子さんの目標は、息子の幸せをサポートできる明るく楽しい前向きな母親
ということですが、そのような理想像を持っている時点で
すでに大きな一歩を踏み出していると思いますよ。

耳が聴こえなくなったり、大腿骨にプレートが入ったいうことは、
息子さん自身も非常にショックを受けたでしょうし、今もその傷はあるでしょう。

ここで大事なのは、親がそのハンディキャップに対して、
思いやりや優しさはかけつつも、惨めな扱いをしないということなんですね。

困難である、ということは認めつつも、困難イコール惨め、哀れにしない
ということです。

ではどのように対応すればよいのでしょう、、、
 

続きは、ビデオでお話しします……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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shutterstock_796126552

Q.58歳の主婦です。
主人の実家に2世帯同居をしています。

義父も義母もいい人でしたが
玄関が一つなどいろいろと気を遣うことが多いのですが、
なんとかやって来ました。
   
ここ数年義母の認知症がひどくなり、
暴言など大変な目に遭いながらも
食事の支度などで義父母を支えてきました。
   
義母はずっとお姑さん、お姑さん小姑の面倒まで見てきた人で、
うちの家族のなかでは嫁がやるのが当たり前という考えでした。
 
色々あって、今は義母が施設に入りましたが、
義父は同居なので日々の生活のサポートを私がしています。
  
自分が年齢的に老いていくのを感じるなか、
いつまで、義父母のことで制約されるのかと思うと、
もう嫌でたまりません。
  
主人とは仲がいいと思っていましたが
「親のことを嫌がっているような人と
仲良くできるわけないだろう」とか、
   
私はどうしたいのか考えると
「早く死んでほしいと思っているなんて人間としてどうなの」
と考えてしまい、
自分が死んでしまってもいいやと思ってしまいます。
   
毎日何もやる気がせず、暗い気持ちになっています。
   
いつまでも続かないよという人もいますが、
今87歳の義父がお爺さんのように
97歳まで生きているかもしれません。
   
あと何年この生活が続くのかと思うと。
また、義父が亡くなって急に明るい気持ちになる
なんてひどいと思ってしまうと、どうにもなりません。
  
どうしたらよいでしょうか?
  

【おにちゃん・50代・塾経営】
  
  
―――――――――――――――――
  
A:FROM 川畑のぶこ
  
おにちゃんの誠実さが伝わってきます。
   
認知症のお義母さまの暴言など、
病気の周辺症状にも耐えながらよくやってこられましたね。
 
高齢化社会ではおにちゃんと同じような悩みを抱えて
いらっしゃる方が多くいることと思いますし、
おにちゃんの声はそのような人たちの代弁をしていることと思います。
   
ご主人とはこれまでどおり仲良くやっていくつもりだけれども、
義父母の面倒をみることによる制約からは免れたい
と思っていらっしゃるのですね。
   
ご主人の言葉に罪悪感を持たれていることと思いますが、
まず、区別していただきたいのは、
ご主人の言う「親を嫌がる人」というのは
主に親の人格を否定する人という意味だと思うのです。
  
ところが、おにちゃんは、親の世話などによる制約、
すなわち義父母との関係において発生している自由の無さを
嫌がっているのですよね。
  
自分の時間もあり、自己充足できていたら、
ある程度のお世話は苦にならないということも考えられます。
  
親をとるのか、自分の自由をとるのか、と
どちらかに白黒はっきりさせなければいけないという考え方だと、
前者は自分が消耗してしまい、
後者は薄情な気がして辛くなるでしょう。
   
でも、適度に両方であればどうでしょう?
  
もちろん「適度」には、お義母さまの認知症の周辺症状による暴言や
ひどいふるまい、また家にいることで安全が担保されない場合など、
それに耐え、嫁がずっと管理し続ける必要はなく、
施設に入所させることを含みます。
   
おにちゃんは、病理に対して対処しているのであって、
親の人格を否定してつけ離すわけではありませんよね。
 
そこを明確に区別されると良いと思います。
 
お義父さまのお世話にしても、常に義父のことを最優先して、
おにちゃんのすべての時間を犠牲にする必要はありません。
   
そのようにしている限り、
おにちゃんの心と身体のエネルギーは枯渇して
お義父さまのことも、ご主人のことも、
そして自分のことも嫌になってしまうかもしれません。
  
そのような状況が続くと、
おにちゃんご自身が体調を崩してしまい、
人の介護どころではなくなってしまいます。
   
くりかえし、このような状況が嫌なのであって、
人を憎んでいるわけではないことを認め、
ご主人ともそのことを話してみてはいかがでしょうか。
   
もしかしたら、おにちゃんばかりが気負っていて、
ご主人は「自分の時間くらい取ったら良いよ」
と難なく受け入れてくれるかもしれませんよ。
  
相手(夫や義父母)が許していないのではなく、
自分自身が許せていないことも多いのです。
   
「高齢の親が苦しんでいるときに、自分のことなど
優先してはいけない!」という自縛です。
   
もし、ご主人がおにちゃんが自分の時間や自由を捨ててでも、
自分の親の面倒を見るべきだという姿勢であれば、
これはおにちゃんが幸せに生きる権利の剥奪になります。
    
そこにはきちんと立ち上がるべきです。
   
人として義父母のことは敬意を払い認めていること、
ただ、置かれている状況が心身を蝕んでいること、
自分の時間や自由が欲しいことを伝えてみてください。
  
相手への優しさは大切ですが、同じように
自分自身への優しさを大切にされてください。
           
       
          
ーーー

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shutterstock_434725927

Q:相談したいのは2番目の長女の事です。
他は皆男子です。
   
長女は大学卒業までは家にいました。
大学時代にアルバイト先で知り合った3歳年下の彼と
現在まで7年くらい一緒に住んでいます。
  
今年2月に長女から電話があり子供が出来たとのこと。
   
本人たちは来年あたりに結婚しようと計画していた
と言うので、少し早くなったけど良かったね、と言いました。
   
私の夫は長女が彼と一緒に住んでいることも知らずにいました。
そこで、長女と彼が家に挨拶にくる日を長女と決めて
夫にその事を話しました。
   
夫は賛成はしましたが、
先ずは長女と二人で話がしたいというので、
その事を長女に電話で話したところ
嫌がり、怒って電話をきってしまいました。
  
電話してもメールも返信がないので
ハガキで家族皆んなが賛成している事を知らせました。
  
その後、夫が長女に電話をしました。
籍は入れたとのこと。

その後、腹帯、お守りと送りましたが何の連絡もありません。
 
長女はこれまで、何か困ったことがあると私に連絡してきました。
 
彼はとても優しい人です。

長女は人と付き合うのが苦手だといい
職場でもお昼は一人で取るといっていて、
年に1,2度家に帰ってきても弟達と会うのが恥ずかしいと言って、
会わずに帰るような性格です。

緊急事態制限が解けた夜遅くに彼から電話があり
挨拶に行きたいと言ってくれたのですが
遅いので明日にしてね。と言いました。
  
次の日夕方、夫が長女に電話をしたのですが、
お父さんの言い方が上から目線で気に入らないというので、
口喧嘩になったそうです。
 
それとずっと気にかかっているのが
長男と長女はもう15年も口を聞いていません。
 
長男が悪かった事を直ぐに何度も謝ろうとしましたが、
受け入れようとせずに現在まできています。
  
こんな長女にどうやって接していけば良いか困っています。
お力を貸していただけると助かります。
  
【バタコ・60代・派遣社員】
  

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

家族が不仲なのは辛いことですね。

ただ、そんな中、バタコさんと長女さんが連絡を取り合える仲
であることは幸いなことではないでしょうか。
 
家族同士仲が良いというのは理想形ではありますが、
家族だからこそ感情を包み隠さず、
ぶつかり合えるということもあります。
  
家族というのは、お互いの人生や人間関係の課題が
浮き彫りになりやすい場でもあります。
  
故に、課題に取り組みやすい場でもあるのです。
  
娘さんご自身が認識されているように、
娘さんは人間関係で不器用なところがあるのでしょう。
 
おそらく、とても繊細な部分を持っており、
人の意見や指摘を、批判と受け止めてしまう傾向が
あるのかもしれませんね。
 
自分のやり方がすぐに受け入れられないことを、
多様性と考えることはできず、
自分の存在価値の否定と考えてしまっているのかもしれません。
 
 
父親や長男など、自分より立場が上と感じるような人物に
意見されると萎縮したり、過剰反応してしまい、 
自分の存在価値が傷つけられたと思ってしまうような出来事が
あったのかもしれませんし、
それで自信を失ってしまったのかもしれません。
 
夫は、そのような娘さんを受け入れ、
優しく包み込むことができる人物だったのでしょう。
娘さんが「私は私で良い」と思えるような。
 
 
娘さんが過剰反応した挨拶に関しては、
父親からすれば、まずは家族水入らずで、と
親密さからの提案だったかもしれませんし、
父親なりの段取りへのこだわり(まずは親へ報告)
からだったかもしれませんが、
 
娘さんからすれば、
自分の大切な夫をすんなり受け入れてくれない
=私の価値を受け止めてくれない父、
と受け止めてしまったのかもしれません。
 
これは、父親と娘さんの、また長男と娘さんの取り組むべき
課題の顕れであり、時間がかかるプロセスかもしれません。
  
子どもが生まれ、育て、成長する家庭で、
親の苦労を娘さんなりに知ることになるかもしれませんし、
和解のタイミングはそれぞれです。
  
バタコさんにできることは、平和な結果を急ぐことなく、
いまは母親と娘との関係を良好に保つことに注力するということです。
 
父親や長男がどうであっても、
母は私の良き理解者であるということが伝われば
今は十分ではないでしょうか。
  
「家族なのだから父や長男と仲良くしなさい」というメッセージを
(言語的にも非言語的にも)伝えるのではなく、
  
「そうならざるを得ない理由があるんだね」と受け入れ、
彼女の特性もふまえたうえで心情を理解し、
それを示してあげることは
娘さんの癒しにつながることと思います。
 
それでもよい、と受け入れられると、
頑なだった心が軟化することもあるのです。
           
       
          
ーーー

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