親子関係

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Q.もうすぐ28歳になる、
別居の長女のことでご相談します。
  
我が家は皆、発達障害、娘も
アスペルガーでまちがいないです
(2つ上の兄が診断を受けました)。
  
子供の頃から友達を作らず、
人が嫌いで被害者意識が強く、
話を勝手に作り上げて恨みます。
  
あることで、娘を怒らせてしまい、
私は20回ほどはあやまりました。
   
けれど気がおさまらない様子で、
音信不通だった間に私のことで
弁護士さんに相談もしたようです。
 
その娘が年末、帰宅し、
私は普通に接しましたが、
娘は、私への恨みが忘れられない
とまた言い出しました。
  
そして、突然、無言のまま私の頬を
思い切り殴りつけてきました。
 
驚いた私に
「ママを殴りたくて何度夢にみたことか」
と言います。
 
自分の見解と私の見解が違うことが
許せないらしく娘も泣いていました。
  
しばらくして、
やれやれと私が洗い物をしていると、
「この次来たときには忘れているよ」
と言いながら大股に近寄ってきて、
なんと今度は私の延髄を
おもいきり殴りました。
 
下をむいていて娘のことは気にせず
いたときのことでした。今度ばかりは
私も大声で彼女をいさめました。
 
何をいったか覚えていませんが、
頬を打つつもりが失敗しました。
「縁を切る」と宣言したようにも思います。
 
私は娘にこれまで
手をあげたことはありません。
 
愚痴にも寄り添い、助言はしても
面と向かって攻めることは
しなかったつもりです。
 
爆弾を抱えているような娘に
とても気を遣って接してきました。
 
ですが、娘はモノにあたる傾向があり、
これまでも湯船に拳でひびを入れたり、
壁に穴を開けたりしています。
 
一時は精神科に通い、
薬も飲んで穏やかになりましたが、
通うのをおっくうがり、やめてしまいました。
 
油断しているところへ、いきなりの暴力で、
もう娘を出入り禁止にすると決めました。
 
娘も我が家にはもう来ないでしょう。
私も頭にきて、娘の食器とパジャマを
即刻処分しました。
 
今後も、このままでいいでしょうか。
 
  
【ハイデル・60代・女性・主婦】
 
 
―――――――――――――――――
 
 
A:FROM 川畑のぶこ
 
ニューロ・ダイバーシティー
(神経・脳の多様性)という概念が
提唱されて久しいですが、
 
アスペルガー(自閉症スペクトラム)のような
神経学的に非定型的な発達を持つ人や
家族に対してどのように接したらよいか
という啓発はまだまだ
社会に浸透していないように感じます。
 
ニューロ・ダイバーシティというのは、
私たちの脳はひとりひとり違いがあって、
優劣なく、みな個性とみなし、
自閉症やADHDなどはヒトゲノムの差異の
結果として現れるもので、
それぞれ強みを持っている、
とする考え方です。
 
アスペルガー症候群は、
社会性やコミュニケーションの障害、
想像力や共感性の欠如、
思い込みやこだわりの強さ、
感覚の過敏などの特徴がある
自閉症スペクトラム障がいのなかで、
言語や知能の発達の遅れはないもの
をいいますが、
 
私たちはみんな、
多少なりとも自閉的な部分を持っているので、
程度の差の問題ということから
「スペクトラム」障がい
とされるようになりました。
 
  
家族や社会が発達障がいについて理解を深め、
多様性を受け入れていくことは大切ですが、
ハイデルさんのように、
暴力を受けている場合、受容し難いですね。
 
後頭部を不意に殴られるというのは
命の危険を意味しますから、
今回ハイデルさんが咄嗟に「縁を切る」と
宣言したのもやむを得ないと思います。
 
家族も安全安心に幸せを追求して
生きる権利がありますから。
 
暴力は許されるものではなく、
許されるとするならば、
命が危険にさらされるなど
自己防衛のケースのみでしょう。
  
アスペルガーの家族が長年努力して
寄り添おうとするも、努力も虚しく
疲弊して心身に支障が出てくる状態を
カッサンドラ症候群と呼びます。
 
このようなケースでは本人とともに
家族のケアも必要です。
 
ハイデルさんも娘さんのことは
気がかりでしょうが、常に保護者が
必要な状態ではありませんから、
ここはひとまずご自身のケアに集中して
充電することをおすすめします。
 
また、家族会への参加はお勧めです。
 
同じ問題を抱える者同士で語らうだけでも、
心が落ち着き、前向きになれることもあります。
 
また、そのような場では、
ほかの当事者や家族から有用な情報や
知恵が得られることもあります。
 
また、ハイデルさんの語ることが
他の人の役に立つこともあります。
 
身内の問題を外に出すのは恥と考えずに、
みんなが抱え得る問題として
受け止めてみてください。
 
  
以前、娘さんが受診していた頃は
調子が良かったということ。
 
当面娘さんとコミュニケーションすることは
無いかもしれませんが、そのチャンスが訪れ、
母親の声に耳を傾ける姿勢を見せたなら、
ぜひ受診を促してください。
 
娘さんはソーシャルスキルトレーニング
(SST)は受けているでしょうか?
 
精神科でも、デイケアを併設しているところ
では、社会で適切に人と関わり合いながら
生活していくための訓練(ソーシャル
スキルトレーニング)を実施しています。
 
おそらく娘さんは母親以外とも、
同じような心理社会的問題を抱えている
でしょうから、専門家や当事者とともに
ソーシャルスキルを獲得することで、
より生きやすい人生を送れる可能性があります。
 
そのような情報も
ぜひ娘さんと共有してみてください。
 
今は少し熱が冷めるまで
クールダウンの時間と割り切り、
ご自身のケアに勤しみ、
娘さんが自分の人生に必要な課題に向き合い、
乗り越えられるよう、
愛のエネルギーを送ってください。

ーーー
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20220110

FROM 川畑のぶこ

今日は、まるさん(50代・女性・主婦)
のご相談にお答えします。

【Q】
84歳になる母がいます。
電車で5時間ほど離れた実家で、
独り暮らしです。

60歳で夫を失くし、同時に
自身も胃の手術をした当時から、
私に対する依存心が強くなりました。

何かと電話で日々の愚痴を聞かされたり、
家の用事などで、度々帰省してきました。

私に子どもがいないこともあり、
いっそう頼ってきているのだと思います。

うまく距離をとるには
どうしたらよいでしょうか?

【A】
お母様への思いやりがあるからこそ、
出てくる悩みですね。

と同時に、すべてに応えなければという
プレッシャーをまるさんは持っていて、
苛立ちも感じでいらっしゃるのではないか
と推察します。

私たちは年を重ねることによって、
できることが減って、できないことが増え、
不安になってきます。

そして、この先一人でどうやって
生きていったらいいのだろうと、
誰かに頼りたくなるのは
当然のことだと思うんですね。

とはいえ、まるさんにもまるさんの生活、
人生がありますね。

お母様との目の前の日々の向き合い方と、
一方では、今後少し先まで見据えた
サポートの仕方についての両側面から
アドバイスさせていただきます。

続きは、ビデオでお話しします……

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20211220

FROM 川畑のぶこ

今日は、YouTubeにあがっている
以前の回答ビデオにコメントをくださった
ma maさん のご相談にお答えします。

【Q】
こんにちは。 子どもが不登校になり、
いろいろ調べていてこちらに辿り着きました。

ためになる動画をたくさん出されていて、
これからいろいろ拝見しようと思っている者です。

私は不登校について、本やネットや
YouTubeで調べて理解しているのですが、

主人にいくら話しても、
「甘やかすから逃げ癖がついた」
「そういう不登校についての本などは、
親の心を軽くするための物だ」
「親が愛の鞭を打たないで誰が打つ?」
など、全く理解してくれません。

もう、主人に理解してもらうのは難しいし、
もしかしたら私の方が間違えているのでは…
と考え、子どもへの態度も
どっちつかずになったりします。

主人が理解しないと、子どもは
このまま立ち直れないのでしょうか?

   

【A】
不登校である・なしに関わらず、
教育方針やお子さんへの接し方について
ご夫婦で意見が食い違い、
同じような悩みを抱えていらっしゃる方は
けっこういらっしゃるのではないでしょうか。

特に、mamaさんは、お子さんが不登校と
いうことで、より真剣に取り組まなければ
いけないというお気持ちも強いかと思います。

親の態度が子どもに影響するかということに
関しては、もちろん影響はするのですが、
じゃあ、夫が理解しないと、適切な態度を
取らないと子どもがこのまま立ち直れない
のかというと、それは、イエスにもなるし、
ノーにもなるというのが回答になります。

お子さんの不登校の動機が何なのかを
今一度はっきりさせて、
そこに父親なりの、母親なりの
寄り添い方をすることが大切です。

続きは、ビデオでお話しします……

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20211206

FROM 川畑のぶこ

今日は、ぽちこさん(50代・女性・パート)
のご相談にお答えします。

【Q】
田舎に暮らす80代の父親が、
行き慣れた道だからと80km以上離れた街
まで2時間かけて車で行ってしまいます。
 
年に何度か、自分で作ったお米を配達に行く
のが理由なので、何度も説得し、
行くときは一緒に行くからと伝えた上で、
急ぐなら宅配を使うように言っていたのですが、

自分で運転して行きたいらしく、
先日は宅配便にすると私達に嘘をついて、
母親の留守中に勝手に行ってしまい、
肝を冷やしたこともありました。

怒っても、涙ながらに訴えても、
本人はそんな心配はまったく知らぬ顔です。
次もまた、行かないと嘘をつきながら
行ってしまいそうです。

高齢ドライバーが増える中、事故を防ぎ、
他人を巻き込む前に免許返納もさせたいですが、
田舎で車なしに生活は立ち行かなくなります。
近くに行く自由までは奪いたくないのですが…

どうすればいいのかわからなくなってしまい
困っています。
何かよい方法はないでしょうか? 
   

【A】
80歳を過ぎた親が運転していると、
心配になるのはもう当然だと思います。

昨今、私たちはメディアで、
高齢ドライバーが死亡事故を起こしたと
いう報道をよく見ます。

そして、このような情報に触れると、
次は我が身、うちの親も……などと思って、
もう後期高齢者だから、早く免許返納して
と言いたくなると思うのです。

離れて暮らす私の母も80代で、運転をして
いますので、やはり心配は常にあります。

ただ、同時に、私たちの中にある
バイアスというものにも
気を付けなければいけませんね。

日本は今、超高齢社会に入っていますから、
高齢者が人口比で増えれば、
交通事故を起こす人全体に占める高齢者の
比率も上がるのは当たり前のことですよね。

なので、このようなときは、
きちんと比率を見ていかなくてはいけません。

今回のご相談にお答えするにあたり、
本当に、若年者に比べて高齢者の事故率が
上がっているのかを確認したく
内閣府の統計を見てみたのですが、
意外なことがわかりました。

それを踏まえたうえで、
ぽちこさんのお父様への向き合い方について
もアドバイスをさせていただきますね。

続きは、ビデオでお話しします……

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20211129

FROM 川畑のぶこ

今日は、つぐみさん(40代・女性・専業主婦)
のご相談にお答えします。

【Q】
小6の娘と私の同調についての相談です。

私は結婚15年の専業主婦で、
同居はしていないものの、
近所に住む姑、舅の嫌味、いびりから、
躁うつ、自律神経失調症、若年性更年期
障害を患い、ホルモン療法中です。

そして年末から1年近く、
ストレスで抜け毛が凄いのです。

姑が亡くなって半年経った頃から、
家事をしない舅に毎朝3食分を容器に詰めて、
運んで3年。

我慢の限界で、身体も拒否反応を示したのだ
と思います。

抜け毛で悩み、洗面所で涙を流す毎日が続き、
半年くらい前から娘も同じように
髪が薄くなってきました。

勉強のストレスもあるようですが、
私の悲しむ姿や、舅への不満から夫との
ケンカになり、離婚まで切り出された様子
を見てきたからだと思います。

働くな、子どもの面倒をちゃんと見ろ、
長男の嫁の宿命だ、と言われ続けた舅には
手紙を書き、私だけ縁を切りました。

私と全てが似ている娘は、私が不眠だと、
眠れないと私の寝室に来たり、毎朝、娘の髪
をとかしながらストレスが更に増えます。

気持ちの持ち方を教えていただければ幸いです。
   

【A】
つぐみさん、
本当によく頑張ってこられましたね。

毎朝3食分をお舅さんにずっと運び続けて
きたとのこと、もう本当に、
表彰状をさしあげたいような気分です。

でも、ここで辛いということに気づいて、
体のメッセージにもちゃんと耳を傾けたこと
はよかったですね。

そして、そんな大変な中、
お舅さんに手紙を書いて縁を切るという
大きな決断をされたこともすごいですし、
それはつぐみさんにとって
最善の策だったのだろうと理解します。

こうしてご自分を守ることは、
娘さんを守ることにもつながっています。

心配されている娘さんとの同調については、
つぐみさんがこれまでお舅さんにとられて
いた時間とエネルギーを自分のために使い、
自らのニーズを満たしていく姿を見せること
で、娘さんの不安を軽減し、調和的な
母子関係に変えてゆくことは可能です。

続きは、ビデオでお話しします……

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20211115

FROM 川畑のぶこ

今日は、すみれさん(40代・女性・自営業)
のご相談にお答えします。

【Q】
結婚20年目になります。

私たち夫婦には、子どもはいませんが、
同じ敷地内に義母が住み、
2軒住居が並んでいるので、
出入りが全て見える状況の住まいに
疲れてしまっています。

主人は次男で、長男も歩いて2〜3分の
ところに彼女と住んでいます。

住まいが隣なので、仕方ないですが、
用事のほとんどを
私たちが引き受けてきたのですが、
義母からすれば、当たり前の感覚です。

断れば、「もう、ええわ!」と
感情をあらわに出し不機嫌に返されます。

隣りなので、簡単に扉を叩いて
名前を呼ばれますが、
たまたま気が付かず出て行かないと
「無視された」となります。

隣に住みながらも、ある程度の距離を
とって生活していくしかないのでしょうか?

引っ越しも考えましたが、
金銭的にも容易なことではありません。

そんな義母も、たまに訪ねてくる長男と
彼女には、笑顔で対応され、
その場限りのいい関係を築いておられます。

やはり、近くにいる者は我慢なんでしょうか? 
どういう心で接していくことがいいのでしょうか?
   

【A】
すみれさん、本当にいろいろなことに忍耐
して、ここまで頑張ってこられましたね。

キーワードが、まさにご相談の中に入って
いましたが、「適度な距離感」というのは
本当に必要ですね。

家族でも、たとえ血がつながっていたとして
も、適度な距離感によって私たちは絶妙な
社会的バランスを取っていくことができます。

家族だから、結婚したから、相手の親とも
いつも緊密に連携していなければいけない
ということは必ずしもありません。

その人その人、その状況によっても
関係性は変わってくると思いますが、
でも、いずれにせよ、今すみれさんが
それをストレスに感じているということは
間違いないわけですから、
どうやって対処していったらいいか
ということですね。

ストレスにどうやって対処したらいいか、
大きく分けて、2つの対処法があります。

続きは、ビデオでお話しします……

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20211025

FROM 川畑のぶこ

今日は、マスカットさん(60代・女性・アルバイト)
のご相談にお答えします。

【Q】
川畑先生、こんにちは。
23歳の娘との関係でご相談させてください。

娘は大学進学から家を出て
一人暮らしをしており、
卒業後もそのままその土地で就職しました。

学生時代は誰とも付き合った事も
なかったのですが、就職してすぐ
同い年の交際相手が出来たようです。

それが、あることから、交際し始めてすぐ、
部屋に週3回ほど泊まりに来るような
付き合い方をしていることがわかりました。

また、よく聞いてみると、
相手の職業、学歴などを考えると、
もし結婚したら絶対苦労するのではないか
と思えるのです。

すぐ娘に会いに行って、
そういう付き合い方はどんなものか、
もっと一線を引いて付き合うべきではないか、
経済的な社会の現実などの話をしました。

しかし、心配してくれるのはわかるし
ありがたいけど、休みが全く合わないから
そうでないと会えないし、
好きな間は別れられないと言います。

私も、人の気持ちをどうこうできるとは
思っていないと言いました。

相手には会っていません。
相手も娘もきちんと仕事もし、娘は
貯金もして、堅実に暮らしているようです。

私も心配しながらも静観して、
1年ほどになりますが、
交際は同じように続いているようです。

私がご相談したいのは、
娘の私に対する態度のことです。

聞かれたことには答えるけれど、
ほとんど自分からは話すことがなく、
いつも不機嫌な態度です。

もともと、すごく喋りかけてくる
というのではなかったですが、
こちらは普通にしているのに、
まるで最小限の関わりしか持ちたくない
ような態度をずっととられるのは
正直すごく寂しいです。

私が彼とのことを反対してるのが気に入ら
ないという単純なものでもない気がします。

私はしんどいですが、娘はそうではないのか、
今の状態、彼とのことも含め、
このまま放っておいていいのか、
相手とも会ってみるべきか、

娘は私にどうして欲しいと思っているのか
わからず、私はどうすればいいのか、
またどういう心持ちででいればいいのか
教えていただきたく、ご相談しました。
   

【A】
マスカットさんの母心あふれるご相談です。

今回のご相談では、課題が2つありますね。

1つは、お付き合いのお相手に関して、
このままいったら娘さんは惨めで不幸な
人生を送るのではないか、
彼女の幸せが脅かされるのではないか
という懸念がおありだということ。

もう1つは、娘さんとコミュニケーションが
うまくとれなくて、マスカットさんが
寂しい思いをしているということ。

まず、1つ目の男女の恋愛に関して。
人によって恋愛に求めるニーズは
全く違います。

マスカットさんの幸せの定義が必ずしも
娘さんのそれに適っているとは限りません
から、ここは娘さんの感性や価値観を
信頼し尊重してあげることが大切です。

もう1つの、娘さんとマスカットさんとの
関係については、娘さんのパーソナリティ
や人付き合いに関する尺度がどうなのか、
というのを今一度見てみてください。

マスカットさんはもしかしたら
常に誰にでもオープンマインドで、
近い距離でのコミュニケーションを
希望される方かもしれませんが、
娘さんはどうでしょう?

ここも、じつに人それぞれです。

続きは、ビデオでお話しします……

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20211018

FROM 川畑のぶこ

今日は、ポトスさん(50代・女性・パート)
のご相談にお答えします。

【Q】
浪人生の息子への干渉をやめられません。

浪人するからには上位校を目指すと、
塾代を出す時に息子は頭を下げました。

夏休みまで、信じて
なるべく何も言わないようにしましたが、
もともと勉強が、
特に理系科目が好きではないはずなのに、
どうしてもサッカー部に入りたい、
私立ではメンバーになれないから
国立に行くと言っています。

それなら、加点や免除のある英語は
外部試験を頑張ろうと、
主人は、本人を追い詰める意図もあってか、
次々と申し込みをしています。

夏休み前での不合格は仕方ないとして、
9月受験は絶対合格するつもりで頑張ろう
と言っておいたのに、
対策問題集もやってなかったという有様。

まだ何度も受けられると、
タカをくくっているように見えます。

私の我慢の限界を超え、
うるさく干渉が始まってしまい、
息子も反抗してくるようになりました。

この子はこういう子だと受け入れなければ
ならないと分かってはいますが、
この自信はどこから来るのか、
家の手伝いもせず、
塾で頑張っていると思いきやカラオケの
プリペイドカードがポケットから出てきたり、
漫画が増えていたり。

心配というより、お金がなくて検定試験も
受けられない人もいるかと思うと、
真面目に勉強しないことにとても腹が立ち、
「自分の人生をどう生きるか考えて」
と言おうにも、
親の言うことはうるさいだけのようです。

プライドだけは高く、
上位校に合格しなければ就職するというので、
「資格も何もないと難しいよ」と言うと
「そうだな」と言うものの、
必死に勉強する様子はありません。

私は、子どもを見守ることができずに
恩知らずと思ってしまう自分が悪いのか……
と反省し、笑顔で声をかけようとしても、
顔を見ると余計なことを言ってしまうようです。

どう対応すればよいのでしょうか。

   
【A】
ポトスさんの母心・親心が伝わってくるご相談ですね。

往々にして子どもというのは、
特に息子さんのようなティーンエイジャーであれば
親の言うことをうるさがるものですが、

親ですから、やはり子どものことは気になりますし、
言うべきことを言うというのはいいことだと思います。

子どもに対する思いやりや愛情、
そして、しっかりと賢く強い子になってほしいという、
ある程度の厳しさ、、、

そういったところからしっかりと伝えるべきことを
伝えている範囲だとポトスさんが思っているのであれば、
それは丁寧に伝えたらいいと思います。

ただ、こうしなさいよ、ああしなさいよ、
お父さんが試験申し込んできたんだから受けなさいよ、
というような伝え方は、
指示や命令になってしまいますので、NGです。

そのようなトーンで言われると、
息子さんご本人も快く対応はできないと思います。

続きは、ビデオでお話しします……

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Q.娘と夫と、自分の関係に悩んでいます。

高三の娘が泣きながら打ち明けてきました。

父と娘のふとした言い合いが発端で、
実は小学校の頃から父が嫌いで
もう食事を共にしたくない、
何を言っても聞かないし、支配しようとする。

なりたい職業があり、その大学を受験したいのに、
それができないなら、どこでもいい、死にたい。

学校が終わる頃になると、気持ち悪くなる、
眠れない、と体調を崩すようになりました。

父親は理不尽なことは言わないので、
その気持ちを話すようにいいましたが、
聞かないから、と向き合うのが怖いのだと思います。

最近は、やりたいことを頑張りなさい、と
娘の受験についても話していたので
落ち着いてきたかと思っていたのですが、
些細なことで繰り返すので、
娘は娘でいいとこ取りなところもあると思っています。

私は主人の会社を手伝っていて、
大変なのも分かっていますが
夫婦の間も、最近喧嘩が絶えないようになりました。

原因は私が反対意見を被せてくるのに
絶えられなくなってきたからですが、
私は私で繰り返してしまいます。

娘と夫のことがなければ、
私が気をつければいいだけですが、
両方に気を遣いながらに疲れてきました。

今後どう解決したらいいのでしょうか。
アドバイスいただけましたら幸いです。

【しば・50代・女性・会社員】

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A:FROM 川畑のぶこ

大学受験を控えた娘さんの情緒が不安定で
心配されているのですね。

自分が希望する職業や大学に、
親の賛同が得られないのは
娘さんにとってさぞ辛いことであったことと思います。

ただし、親からすれば、
おそらくは娘の幸せを願ってこその
意見や助言であったことと思います。

それが娘さんからすると愛とは受け取れず、
自分や自分の人生を否定されたように
受け止めてしまったのではないでしょうか。

親が子に良い結果を期待することが
健全に作用することもあれば、
子どもの同意なく結果に執着すると苦しみが生まれます。

真のサポートとは、
自分が相手に出してほしい結果ではなく、
相手が出したい結果をサポートすることです。

もし、気がかりがあるのなら、
それをコミュニケーションするときは、
断定的または指示的に伝えず、
あくまでも自分から見てどう見えるかを伝えることを
大事にされると良いでしょう。

結果へ執着してしまう原因は恐れにありますが、
恐れは信頼感の欠如から生じます。

執着の解消策は信頼感を育むことになりますが、
それでは、どのように信頼感を育むかというと、

「娘は親の思い通りに生きないかもしれないけれど、
彼女なりに人生を切り開いていく力を持ち備えている」
 
という信念を強化するのはいかがでしょうか。
 
ここには失敗も含みます。
 
失敗するのだから信頼できないのではなく、
失敗も含めて、彼女なりに人生の課題に取り組むことを
信頼するということです。
 
また、私たちはみな、人生で
多様性を受け容れることを学ぶ過程におり、
その学びが家庭内でも実践されていると
受け止めてみるのも大切ではないでしょうか。
 
しばさんは、娘と父の関係性において、
彼女たちなりの課題があると信頼しつつ、
しばさんご自身にできるベストをつくされますように。
 
私たちは異質なものや変化を嫌う傾向があります。
 
異質なものや変化は恐ろしいのです。
 
ですので、
異質なものや変化を否定したり排除したりすることで、
安心したい気持ちが働いてしまいがちです。
 
それらの執着を手放し、変化を受け容れるレッスンに
突入していることを、また、それらをクリアすることで
人生により深みや奥行きが増し、人生が豊かになること
を信じて娘さんと向き合われますように。
 
その際、「相互理解」や「思いやり」などのキーワードを大切に。

 
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Q.いつも拝見し、参考にさせてもらっております。

30歳の娘(4人兄姉の3女末子)のことで
ご相談させていただきます。
(私、夫、3女の生活、他の子達は既婚)
 
高校生の頃、友達と思っていた子が
他の子の使い走りをされているのを見て、
アドバイスをしたところ、
  
「私にとってその子の方が大事」と言われたり、
吹奏楽部で優秀で妬まれ、孤立し、
だんだん登校拒否状態になりました。
    
なんとか卒業し、大学に進学しましたが、
1年の途中で学校に馴染めず行けなくなり
(レベルの低い大学だったので、
授業中他の学生の雑音があり過ぎて嫌になる)
行けなくなり、中退しました。
 
その後アルバイトをしていましたが、
ギターの専門学校に行きたいということで、
楽しく学びました。

しかし、ギターの仕事には就けません。
遠くのギター教室の講師になりましたが、
経営者の横暴さで3ヶ月くらいで辞めました。
 
今は年一回のライブに声がかかるだけの状況です。
時々YouTubeに動画を上げる程度でした。
 
今年3月で人間関係で、アルバイトを辞めてから
無職で自宅におります。
 
以前もあったのですが、
再び睡眠障害が現れ始め、明け方ぐらいから眠り、
昼過ぎに起きる生活になり、
スマホを手放さずSNSを見続けている感じです。
 
だんだん「私は必要とされていない、
仕事もせず、人と比べて落ち込んで、
恋人もいない、家族も作れない、
イライラして、こんな自分は大嫌い」
「早く死にたい、0にしたい。」
と連呼するようになりました。
 
幼少期は繊細さは、ややあり程度でしたが、
現在は激しくなっています。
 
先日はドアノブにベルトが掛かっていました。
 
カウンセリングに行っていましたが、
「効果ない」と行かなくなりました。
しっかりした病院に受診しようと言っても
拒否する状態です。
 
私もそういった状況で毎日が緊張で辛いし、
怖くてしかたありません。
 
娘にどのように声かけして、
私はどのように動けばいいのでしょうか?
 
長々と申し訳ありません。
 
 
【かあさん・60代・女性・パート】
 

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A:FROM 川畑のぶこ
 
愛する我が子が生きる意味を見いだせず、
死にたいと訴える、親としてこれほど
苦しいことはないと思います。
 
ドアノブにかかるベルト、娘さんは
それほどに思いつめているのですね。
 
かあさんさんが母親として
どのように動けば良いのか…
 
このようなかあさんさんの悩みそのものが、
娘さんが愛に値し、生きるに値する存在
であることの証明なのですが、
親の心子知らず―
なかなか伝わらないものですね。
 
希死念慮(死にたいという気持ち)を
持つ人への接し方に関しては、
万人への正解というものはないかもしれませんが、
臨床で提唱されているものに
“TALK”の原則というものがあるので、
かあさんさんにご紹介します。
 
TALKは自殺予防のためのゲートキーパー研修
でも紹介されているものです。
  
「ゲートキーパー」とは、門番という意味があり、
自殺の危険がある人の兆候に気づいたら、
適切な声かけをしたり、話を聞いたり、
また、必要な支援につなげたりして、
見守る役割を果たす人のことです。
 
医療者や教職員、保健師、民生委員などが
主な対象ですが、
そこにTALKの原則が取り入れられています。

  
TALKはそれぞれの頭文字に、
  
T=Tell(言葉で心配していることを伝える)
 
A=Ask(「死にたい」と思っているのかを率直に尋ねる)
 
L=Listen(積極的に耳を傾ける)
 
K=Keep Safe(安全を確保する)
  
という意味があります。
 

まず、相手と向き合う姿勢として、
死にたい気持ちを批判したり判断したりせず、
ただただ、受け容れます。
 
「死ぬ気になれば何でもできる」とか
「死んではいけない」とかといった訴えは
健康な人のものの見方であり、
 
死にたい人には通用しないどころか、
逆にこの人とは解りあえないと溝を深めてしまう
可能性があるので注意が必要です。
 
 
まず、「あなたのことを心から心配している
(ケアしている)」ことを伝えた(T=Tell)
うえで、率直に死にたいと思っているのかを
確認します(A=Ask)。
 
私たちは死を語るのはタブーな話題として
遠ざけがちですが、この否認の心理は
相手がどれほど危機的な状況にあるかの
判断を曇らせてしまうことがあります。
 
また、率直に伝えることで、娘さんは
「死にたいほどの」辛さを、母親も
把握している(またはしようと努力している)、
ごまかさずに真摯に向き合おうとしている
ことを感じ取ることができるでしょう。
 
娘さんの話を聴くときは、深く耳を傾けて
受け止めてあげてください(L=Listen)。
 
娘さんの立場を想像して、
「そのような状況であれば、
そういう気持ちにもなるよね」
という共感的立場で耳を傾けてください。
 
今の彼女に必要なのは
評価ではなく受容だということを
繰り返し思い出してください。
 
そして、かあさんさんにとって、
いかに娘さんが愛おしく、大切な存在であり、
いなくなればいかに悲しく辛いかも
率直に伝えてください。
 
彼女の価値観とは異なる価値観や視点の
提示です。
 
世の中の人々がどうかは知りませんが、
少なくとも、母親は私を必要としていることが
伝わるのは大きなことです。
 
危機管理(K=Keep Safe)に関しては、
娘さんを1人にせず、
多数の目と心で見守ることが大切です。
  
サポートは、かあさんさん一人で抱え込まずに、
医療との連携も大切に、
サポートネットワークを拡充してください。
 
娘さんが以前通っていたカウンセリングが
機能しなかったとのことですが、
いちどの出来事をすべてに適用してしまう、
『過度の一般化』と呼ばれるものの見方の癖
(認知の歪み)があることが考えられますので、
別な視点の提示も大切になります。
 
「簡単ではないかもしれないけれど、
気の合う医療従事者やカウンセラーが見つかる
可能性はあるし、一緒に行ってみようか」
と促すのも良いと思います。
 
今、娘さんは健全な判断ができる状態にはない
ので受診の判断を任せずに、専門家と協力して、
必要であれば、まずかあさんさんだけでも受診し、
専門家と連携するようにしてください。
 
現状、かあさんさんご自身も第二の患者のような
状態といえますので、助けを求めてください。
 
ここに、ゲートキーパーの手引のリンクを
貼っておきますので、
ぜひいちど目を通して参考にしてください。
 
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000168752.pdf
 

そして、このような状況にあると、
自分の育て方や関わり方に
問題があったのではないかと、
ご自身を責める気持ちになるかもしれませんが、
娘さんに起こっていることは
必ずしもかあさんさんのせいではありません。
 
問題というのはさまざまな要素が
からみあって生まれます。
 
そして、私たちは人生で
みんな課題をもっています。
 
その課題はときに困難ですが、
その困難に果敢に向き合い乗り越えることで、
より人生に深みや奥行きが増し、
思いやりや理解が深まり、
調和がもたらされることを想像してみてください。

娘さんもかあさんさんも、勇者なのです。
 
今は自分のちからを信じられないかもしれませんが、
超えられない試練はなく、
トンネルにはかならず出口があることを信じて
前進されますように。
 
応援しています。
  
 
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