Q:悩みといえるかどうかなのですが、
私にとって悩ましい事があってご相談させてください。
嫁いだ1人娘夫婦の夕食をほぼ毎日作って持って帰らせている
のですが、この行為を止めた方が娘たちの為なのか
決めかねているのです。
私61歳主人64歳、娘36歳娘婿47歳
一緒には暮らしていません。
主人の小さな建設会社の経営の中で、
娘夫婦はケーキ屋さんを営んでいて
私は癒し処をやっております。
経営はまずまず順調で、特にケーキ部門の似顔絵ケーキが忙しく
お休みでも娘は似顔絵かきに終始し
婿は段取りに追われて、まだ子供ができません。
孫ができるかどうかは神様にお任せするとして、
夜9時10時迄お店で朝は8時に家を出なければいけないらしく、
まともな食事支度が出来かねる様子。
そんな中私が出来る事といえば美味しい夕食を作る事位なので、
夜遅くまで夫婦で働く娘たちの分も作って持って帰らせるのが
習慣になっています。
娘は「無理に作らなくていいよ、ついでにあれば有難いけど・・・」といい、
主人は「ドンドンしっかり作ってやれ」といい、
私も少し面倒な時もあるけど、やりがいは感じています。
いつも感謝してくれるし、
作れない時も「大丈夫!大丈夫!!」と理解してくれるので
一見何の問題もないようなのですが、もしかして私って、
娘の自立を阻害しているのではないかと思ってみたり。
私にも夢や目標があって、その為に作りたくても作れない時がきて、
自然になるようになる時が来るとも思ってみたりしています。
いつも川畑先生のメルマガを愛読し、
他人には川畑先生はそんな時こうアドバイスされていたよを言える
のですが、自分事となるとどうも明確になりません。
どうかアト゛ハ゛イス宜しくお願い致します。
【佳那惠・61歳・自営】
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A:
FROM 川畑のぶこ
佳那惠さんの、娘さんへの愛が伝わって来るご相談です。
娘さんのお仕事がうまくいくようにと手伝っていることが、
娘さんの妻業を怠る原因になっていることを
心配されていらっしゃるのですね。
まず、佳那惠さんにとって、自立とはいったい何を指すのかを、
じっくりと振り返ってみることをお勧めします。
たとえば、男性が手に職を持ち、稼いで家に帰ってくる。
もし彼が、料理をしなかったら、同じように、
自立していないと受け止めるでしょうか。
朝から晩まで働かないと間に合わないほどに人々に必要とされる
技術を持ち備え、十分に生計を立てられるレベルであっても、
女性である限り料理をしないと自立ではないのでしょうか。
それはなぜでしょうか。
ライフスタイルは人それぞれです。
とりわけこの時代は、男女共同参画の時代でもあり
男たるやかくあるべき、とか女たるやかくあるべき、という価値観
は崩れてきています。
何が、「私たち家族の状況において合理的か?」
「みんなが幸せになれるのか?」という判断を
されてみることをお勧めします。
世間一般や会社員と比較をしないことです。
他人軸で生き始め、自分(たち)の本性から離れてしまうと、
一気に様々な調和が崩れ始めてしまいます。
娘さんが料理をしないことによって
娘さんご夫婦やご両親である佳那惠さんたちが不幸になって
いるのなら、いちど家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
もし娘さんが人の持っていない才能を活かして
自己実現をしながら、生業を立てている、大変だけど充実して
幸せで、娘さんの作品ケーキを手にした人たちも幸せを得られる
というのなら、娘さんは立派に自立しているのではないでしょうか。
どこかから借りてきた「嫁業=自立」という価値観が
自分たち家族に合理的なのかどうかを
もういちど振り返ってみてください。
もちろん、佳那惠さんご自身が負担になっているのなら
それは続けてはいけません。
その場合は、負担になっていることを
率直に娘さんに伝えてみることをお勧めします。
そうであれば、娘さんは自分で作るのか、
スーパーでお惣菜を買ってくるのか、それとも
他に料理をしてくれるお手伝いさんを探しても良いわけです。
これも何が合理的で機能的かを健全に判断しながら生きる術
であり、自立のプロセスです。
もしも、佳那惠さんご自身もやりがいや喜びになっていて
基本的に無理はないし、娘さんも喜んでくれているのなら、
それが佳那惠さんご家族における絶妙なバランスであり、
みんなが幸せになるために必要なプロセスなのではないでしょうか。
未来に立ってみて、あの時は家族全員が一丸となってがむしゃらに
人生プロジェクトを達成したねと、お互いに笑い合いながら振り返る日
が来るのなら、それは佳那惠さんにとって正しい選択なのだと思います。
迷った時は、ご自身の中の心の声に耳をすませてみて、
その声に従ってみてください。
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1 件のコメント
先日は暖かいご回答、本当にありがとうございました。
娘と同世代の仕事仲間から「毎日夕飯作るなんて、絶対やめた方がいいよ」と言われた事が
ちょっと引っかかっていたのに気が付きました。
私の唯一の得意家事が料理なので、こんなに有難い役回りはなかったです。
娘も私も先生のご回答を読ませて頂いて、お互いに出来る事は積極的に喜んで助け合うって感じが
スムーズにできるようになりました。
いつか断捨離セミナーで直接お礼が言えたら嬉しいと思っています。
本当にありがとうございました。 佳那惠