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Q:次男19歳、無職引きこもり傾向です。
一人で外出はしません。

アトピー性皮膚炎が悪化しているにも拘わらず、
治療せず診療を拒みます。

気持ちが篭りがちに見え会話さえ嫌そうです。

そっとしてあげていますが、悩んでいるように見え、とても心配です。
コミュニケーションが苦手なのか、人目が大変気になるようで
目を合わせて話せないようです。

母親の私は何も出来ないですが、今のままで良いのでしょうか。

【かこ・56歳・契約社員】

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A:

FROM 川畑のぶこ

息子さんのアトピーに引きこもり、
母親として見守ることしかできないのはさぞもどかしいことと思います。

とりわけティーンエイジャーは見た目をとても気にする時期でもありますから、
アトピーの悪化で人前に出たくない気持ちが増すのでしょう。

実は私自身、生まれた時からアトピーを患っており、
ティーンエイジはステロイドに依存していたので、
その辛さや人目を気にする気持ちはよくわかります。

現在私が定期的に仕事をしているクリニックに、
アトピーの統合医療を行っているクリニックがあります。

高山にあるナチュラルクリニック21というクリニックですが、
ここにはステロイド依存でどんどん悪循環に陥っている、
重症のアトピー患者さんが多く入院されています。

私は隔月で患者さんに対して講義や個人カウンセリングを行っているの
ですが、最初に会った患者さんが退院されるときは、別人のように
綺麗な肌になって帰っていくので、いつもびっくりしています。

入院する人の中には、アトピーがひどくて休学したり退学したりする
ティーネイジャーの学生や、就職したけど病気がひどくて
休職したり退職したりして養生している人も多く、
同じ痛みを持つ入院患者どうしの共感力はとても高いです。

西洋医学のみに依存せず、自己治癒力を取り戻すことに重きをおいており、
患者さんはアトピーに効果があるとされるバチルス菌の入ったバチルススパ
に毎日入ったり、野菜中心の食事療法を行ったり、瞑想や散歩、
また病院全体でのレクリエーションや勉強会を行ったりもしています。

大自然に囲まれているので、自然と心もほぐれ、
気分もリフレッシュできます。

ここでの入院は、ライフスタイルそのものを再構築する訓練の場に
なっており、同じ志を持つ患者さんたちの中に、徐々に共同体感覚が
芽生えていきます。

最初は一人で病室に引きこもっていた人見知りの患者さんも、
だんだんスタッフの暖かさや仲間たちの思いやりに、心が開いてくる
ようになり、自然と笑顔で交流するようになっています。

この絆や共同体感覚が芽生える集団力動やライフスタイルの再構築は、
通常の皮膚科外来にはないものですが、息子さんのような場合、
このような全人的なアプローチが行われる場の力を借りることは
一つの賢いオプションではないかと思います。

多くの患者さんが、アトピーを通して自分のことや人生を振り返ったり、
仲間と分かちあったりする良い機会だったと報告されています。

親の言うことだと聞かないかもしれませんが、
同じ痛みを持つ仲間たちの言うことなら聞けるかもしれません。

病気には必ず恩恵があります。
病気や治療を通じて、新たな人々との出会いがあったり、
これまでの価値観や関係性を見直したりすることで
新たな気づきが訪れることもあるのです。

ぜひそのような場に関わることをお勧めいたします。

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