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テレビのニュースで、
高速道路で停車させられて後ろからトラックに衝突され
亡くなられた御夫婦の話など、
キレやすい方がとても多い気がしています。

私も主人もどちらかというと注意してしまうタイプなので
逆キレされて怒鳴られた事もあります。

以前も美容院で女性スタッフだけしかいない日に、
待たされた男性客が怒鳴リ出し、長々と文句を言っているので
その時間も待たされているのだと口を挟んだら
「うるせぇばばあ」と怒鳴られてしまいました。

キレやすい方は幼少時の体験に影響を受けていたり
職場や家庭などでも上手くコミニケーション出来ないのだと思いますが、
日々生きて行く時に本来持っているその方の優しさや素直さを
引き出せるような接し方がありましたら教えて下さい。

【フクロウ・60代・訪問介護士】

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A:

FROM 川畑のぶこ

フクロウさんの誠実さと正義感が伝わるご相談内容です。

私たちが社会的な生き物である以上、
望むと望まないとに関わらず、
時として苦手な人とも関わらなければいけないこともあるものです。

キレやすい人というのは、そんな人の一人でしょう。

まず、世の中のキレやすい人をすべて排除することは不可能ですので、
その事実は受け入れてしまいましょう。

コントロールさえすれば、たとえば、誰かが(あるいはみんなが)熱心に
注意したり説得したりすれば、そのような人が世の中からいなくなるのなら、
注意や説得による働きかけは有効でしょう。

ただし、残念ながら、注意や説得は
それを必要としている人には効力がありますが、
そもそもそんな注意を必要としていない人たちには無効です。

たとえば、雨の日に、前を歩いている人の不注意で、
その人の傘の先が手を振るたびにこちらに(あるいは誰かに)
当たりそうな場面で注意をするのは有効でしょう。

その人は意図的にではなく不注意から傘を振っていたのであり、
注意の意味を理解し恐縮し、時として感謝し、改善するでしょう。

このような良識ある人の不注意や問題行動に注意をすることは有効でしょう。

ただし、トラブルを避けるのであれば、批判的トーンでではなく、
気づかせてあげるように伝える思いやりの姿勢が大事でしょう。

「迷惑かけるな!」というトーンではなく
「どうも傘があたってしまうのですが」
「恐れ入りますが、ちょっと困っています」といったトーンですね。

私たちは常に注意力を保てるわけではありませんし、
その能力も個性があります。
全員が常に万全の注意力で周囲に配慮できたに越したことはありませんが、
それは不可能です。

相手に対して完璧であれ(問題を起こすな)という考えは、
怒りと批判からのコミュニケーションを生み出しやすく、
トラブルを招きやすいです。

基本的に人間は完璧でないのだから、
このような状況では何が有効かな?と
観察と好奇心から接することは賢いでしょう。

キレる人の中には暴君のような人もいるわけです。

ヒットラーに注意をして更生するならどんどんすれば良いでしょう。
そこまで歴史を遡らなくとも、
彼の地のリーダーにそんなキレ方をする人はいるかもしれませんね。

キレることで周囲をコントロールし、
「自分は強いんだ」とか「自分は正しいのだ」とかと、
力づくで己の価値を証明したり確認しようとしている人たちは存在します。

裏を返せば、自分は正しくないのではないか、自分は弱い、
取るに足らない人間なのではないかと、恐れを抱いている人たちです。

その防衛としてのキレであることが多いのです。
そうならざるを得ない、私たちの理解に及ばない過去があるのでしょう。

そのような状況下で彼らは周囲の注意を必要としません。

中には鬱積したものを発散するために、対象を問わず、
キレること自体がある意味目的化していることもあるわけです。

ですので、フクロウさんやご主人が誰かを注意するときは、
その行為が有益にはたらく相手なのかどうかをきちんと見極める上で
行動することが賢いでしょう。

相手の満たされないニーズをフクロウさんが深く理解して、
それを満たすことで、その相手をより楽にさせ、
より適応的な行動ができるようにしてあげたい、すなわち
「あなたは価値ある存在だ」と感じられるように接するような、
慈悲の心からの行為なら別でしょう。

本当に相手がより良くなるためには
慈悲以上にパワーを発揮するものはないでしょう。

ただし、これには大きなエネルギーと時間を必要とします。

果たしてフクロウさんは人生の一幕に
そのような人との関わりあいを含みたいと願うでしょうか。

そうでないのであれば、キレる第三者への対処は「残念だ」と、
スルーすることが賢いこともあると知ってください。

世の中のすべての人が好意的な態度であるに越したことはありませんが、
そうでなければ人生が機能しないわけでもありません。

「正しさ」を勝負する意味があるのか、
それはさらなる怒りや不調和を招きかねないか、
賢い判断をして調和を創造することを意識してみることをお勧めします。

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