Q:中学二年生の娘に何と声をかけたら良いのかご相談します。
娘は学校の生徒会で副会長をしています。
一年生の時は書記をしたので、生徒会は二期目になります。
3月の卒業式では生徒会の他の二年生が送辞を読み、
新年度4月の入学式では
生徒会長が一年生を迎える言葉を読むそうです。
送辞を読むお子さんは生徒会は一年目で
先生から勧められて立候補したそうです。
娘は立候補するまで迷い、先生からは
「自分がふさわしいと思うのか」とまで言われたそうです。
成績も良くないし(たぶん先生にも従順ではない)
娘はふさわしくないと、先生は判断したのだと思っています。
選挙で当選はしたものの、後から入ったしっかりした子に大役をまかされ、
二期目ではありながら自分には仕事が回ってこなかった娘に、
今回のことをどのように受け止めたら良いか話すのに悩んでいます。
娘本人はかまわないことと言いますが、
それについては話したがらず多分傷ついていると思います。
私から先生に「生徒会でご迷惑をかけていないでしょうか」
と聞いたこともありました。
「見捨てることはありませんから」という返事にやや困惑しましたが、
面倒見てくださっていると受け止めていました。
昨年は会長と副会長が送辞と迎える言葉を読んだそうですが、
今年は副会長には不適任ということなのでしょう。
こういうことになった経緯については
先生からは話はなく、娘も聞きたくないと言います。
部活動でも二年生で一人だけベンチを温め、
一年生が試合に出ていることも良くあり、
生徒会に自分の輝ける場を求めていたのだろうかと思うと
可哀相に感じます。
書いてみると成績、部活、生徒会とどれも良い所なしのようですが、
性格は明るく素直です。
立場のない出来事の受け止め方について
アドバイスいただきたく、よろしくお願いいたします。
【ふたば・50代・主婦】
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A:
FROM 川畑のぶこ
傷ついているであろう娘さんへの
声のかけかたに困っていらっしゃるのですね。
ふたばさんの愛と優しさが伝わるご相談内容です。
まず、今回のことで本当に傷ついているのは娘さんなのか、
それともお母さんご自身なのかを
確認してみるのが良いかもしれません。
もしかしたら、娘さんの中では
そこまで大きいことなのかどうかがわからず、
残念ではあるものの、心の中である程度の折り合いがついている
可能性もあります。
運動(部活)も成績も、年齢で評価があたえられれば楽ですが、
そうでないように、生徒会の運営も年功序列ではなく、
能力相応の者や意欲のある者に役がまわるしくみである場合、
娘さんは単に社会学習のよき機会を得ているだけなのかもしれません。
「自分が相応しいと思うか?」と尋ねられた時に
「はい。相応しいと思いますし頑張ります。」
と堂々と娘さんが答えることも可能だったわけですが、
それをしなかったのは、もしかしたら、娘さん自身が
他の人のほうがより適任であると感じていたからかもしれません。
全員がつきたい役につけたに越したことはありませんが、
ポジションの数が限られている場合はそうはいかないのが世の中です。
機会は平等に与えられますが、
能力による評価は平等に与えられるわけではなく
公平に与えられるということですね。
悔しいことはあってもよい。
そこからまた学びを得て前進すれば良いというおおらかな姿勢が
必要かもしれません。
無論、2年生が送辞を読むのではなく、
早くから生徒会にいた者が読むという年功序列が生徒会のルールで、
娘さんがその権利を侵害されている、あるいはどう見ても
娘さんの方が相応しいのに先生のパワハラによって機会が奪われて
いるため傷ついているということであれば別な話です。
その場合は、生徒会の中で再度ルールについて
確認し合うようサジェスチョンすることも可能でしょうし、
親が出て行く必要がある場合(たとえば、精神的ショックが大きく
娘さんの日常生活に支障をきたしているなど)は、
「ご迷惑をおかけしていませんか」と尋ねるよりも、
「不当な対応に傷ついているように見えるのですが、
娘が何かしたのでしょうか」と確認することが適切でしょう。
もういちどこの辺を整理してみることをおすすめいたします。
娘さんが送辞を読もうが読むまいが、
成績が良かろうが悪かろうが、
運動が出来ようが出来まいが、
娘さんが大切な存在であることが伝わることが大事だと思います。
お母さんが送辞の役を娘が得なかったことに敗北感を抱いている場合、
その問題をわざわざ取り上げるほうが、
あえて娘さんの敗北感を深めてしまうかもしれません。
お母さんと娘さんとの関係においては、
送辞を読もうが読むまいが、
あなたがいろいろなことにチャレンジして一生懸命取り組んでいること
自体が素晴らしいこと、何者かになる必要はないこと、
あなたがいてくれるだけで嬉しいことが伝わることが大事かと思います。
そっとしておく(声をかけない)というのは、
今回のことが本当にたいしたことではないと信頼している証となるでしょう。
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