Q:今日は息子のアトピーと面倒くさがりについて相談します。
生まれてすぐアトピーと診断され
今小4ですが今年の夏から酷くなってきて
薬を塗ろうとしても嫌がって塗らしてくれなかったり
宿題も出来るのに面倒くさいと言ってやりません。
歯磨きなどもです。
去年の夏はプールに入れるくらいキレイでした。
2学期の始業式に宿題をやってないからと
学校に行きたくないと言って
手が付けられなくて休ませました。
その日の夕方学校の先生と話した所、怠学だと困ると言われて
しばらく様子を見ることになり、その後学校は休んでません。
なんでも面倒くさいと言うのが気になり
声掛けなどいい方法があったら教えてください
よろしくお願いします
【さとっち・40代・パート】
―――――――――――――――――
A:FROM:川畑のぶこ
息子さんのアトピー、大変ですね。
私自身も生まれた時からアトピーを持っており、
今ではかなり改善されたものの、ストレスや睡眠不足などがあると
かゆみが出るのでその辛さがよくわかります。
また、息子さんの何もやりたくなくなる気持ちも、よぉーく!わかります!
歩いたり動いたりするだけで、体のあちこちがピリピリ痛かったり痒かったり、
皮膚が破れて滲出液が出たりするともう、動きたくなくってしまうのですね。
とくに夏は、温もることによって、病変部の真皮から誘導されるアーテミン
と呼ばれる神経栄養因子(正常な皮膚には認められない)
が痒みを引き起こしますから、悪化しがちです。
皮膚が悪化すると、見た目にも、
周囲から「醜い」「気持ち悪い」とかと思われるだろうと、
人目も避けて内にこもりたくなります。
もともと積極的だった人が、アトピーが悪化するにつれて
消極的になるのはよくあります。
彼らは決して不真面目さから怠けているのではなく、
心身の痛みや苦しみを回避しようとして必死なのです。
アトピーの患者さんの中には、
周囲の理解が得られず、孤立無援状態に陥って、
だんだん引きこもり、やがてうつを発症する人も多くいます。
あまり知られていませんが、
アトピーとうつ病は相関関係にあることが明らかにされています。
皮膚の炎症ばかりに目が行きがちですが、
多くの患者さんがそのストレスから心も消耗しているのです。
痒み、痛み、見た目、どんなに一生懸命取り組んでも
功を奏さないどころか、むしろ悪化していくステロイド治療、
周囲の無理解…気分が重くなることのオンパレードです。
周囲からも「(たかが)皮膚病でしょ」と軽く見られがちで、
問題を助長していますが、さらなる問題は、
本人もそのような周囲の価値観の影響も受けて、
「皮膚病ごときで悩んでいるなんてダメだ」と、
辛がる己にダメ出しをして自責感を募らせてしまうことです。
これは負の連鎖です。
アトピーは症状によっては、皮膚の治療だけでなく、
メンタルケアがとても重要になります。
成人や青少年では自殺念慮(死んでしまいたい死にたいと思う気持ち)
が多いこともわかっていますから、
そのリスクを決して過少視してはいけません。
さとっちさんの息子さんの場合、
歯磨きもおっくうになってきているとのこと。
朝もなかなか起きられないということはありませんか?
もしそうであれば、うつの可能性も考えて、
早めにメンタルクリニックなどを受診することをお勧めします。
うつ病の患者さんに「がんばれ!」とか「怠けている」などといった
アプローチは誤りで逆効果ですので注意してください。
彼らは怠けていません。
彼らに必要なのは、頑張るための激励ではなく、苦しみの理解です。
息子さんの身体面のみならず、心理社会面も含めて、
学校と医療と家庭とが連携して彼をサポートしていくことが大事です。
標準的な治療のみならず、代替補完医療や
統合医療的なアプローチも存在しますから、
息子さんに合う治療をぜひ検討されてください。
統合医療施設で、私が定期的にアトピー患者さんにカウンセリングを
行っている医療機関のURLも掲載しておきますので
ご参考にされてください。
http://www.nc-21.net/
ーーー
★あなたが今抱えている『悩み』をお聞かせください。
毎週水曜の「断捨離」メルマガおよび、
毎週月曜の「ココロの学校」メルマガで、
川畑のぶこがお答えします。
ご質問はこちらからどうぞ。
https://business.form-mailer.jp/fms/99a39ced23382