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Q:夫の暴言が辛いです。
夫は場面緘黙(※)があり、恐らく発達障害もあります。

話をした時、夫の耳に聞こえる単語だけを拾って、
勝手につなぎ合わせて、勝手な解釈をするので、
私が言いたいことはまず100パーセント一度では伝わりません。

その為に口喧嘩もしょっちゅうでした。

これしてもらえないかな?とお願いすると、
突然キレて怒鳴ったりします。

子ども達は中学生以上ですが、それでもやはり、
喧嘩を聞かせたり、見せるのは虐待、と知ってからは、
メールで夫とやり取りしますが、

夫の内容は、常に、
「お前がおかしい。病気だ。大丈夫か?
 お前がおかしいから子ども達もおかしくなったんだ」
など、私の家事や行動批判で、

「お前はおかしいから俺の言う通りにしろ」
と、私を何とかして服従させたいんだな、と気づきました。

夫からのメールにビクビクし、内容を読むといつも嫌な気分を味わう、
この繰り返しこそ、夫の狙いなのかもしれないと気づき、
とりあえずトークルームを削除しました。

これからまだまだ学費がかかるので、
経済的な事を考え、夫はお金をくれる人、と割り切って、
なるべく顔を合わせないようにして日々を過ごしています。

夫は今は借金は無いようで、元々何も悪い事してなかったかのように、
私の事だけ悪く言い、記録にも残しているんだそうです。

首を絞められたり、マンションの上階のベランダから「飛び降りろ」と
突き落とされそうになった事はありますが、今はそこまで酷くはなくて、
私の言動、行動を強制、支配しようとする暴言だけです。

私は家事が得意では無いので、
言われて腹は立つし、心の底から嫌になりますが、
もっとできる人なら言われないのかな、と思ったりもします。

考えてしまうと具合悪くなってしまうので、
考えないようにしているのですが、
家が「休める場所」ではないのが辛いです。

※場面緘黙(ばめんかんもく)
家庭や慣れた場所など以外での特定の場面で
長期にわたり、人と話さないこと

【アラフィー・40代・看護師】

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A:FROM 川畑のぶこ

ご主人からの身体的、また精神的暴力に耐えて
頑張ってこられているアラフィーさんのお姿が浮かびます。

医療者であればこそ、相手の病理を理解し寄り添おうとする
献身的な姿勢をお持ちなのではないでしょうか。

同時に、このような状況を受け入れられなかったり、
改善できなかったりするのは、
医療者としても、人としても自分がいたらないからではないか、と
どこかでご自身を責めていらっしゃるのではないでしょうか。

まず、ご主人の発達障害や暴力に関しては、
アラフィーさんの言動がトリガーになることはあるでしょうが、
根本的な原因ではありません。

ですので、ご主人の言動にアラフィーさんが責任を取ることは
できないということを明確に自覚されると良いと思います。

背負い込めば背負いこむほど、苦しみは増します。

暴力を日常的に振るう者の特徴に
暴力の原因を相手に帰属させ、
己の暴力を正当化することがあります。

「お前が悪いのだから、お前が暴力を受けるのは当然の報いだ。」
という立場ですね。

献身的な相手であればあるほど、良心につけこまれ、
罪悪感を刺激される=暴力が遷延する、という悪循環が起きてしまいます。

ですので、このような相手には勇気をもってNOを言う強さが必要になります。

子どものために我慢するのだと主張される方も多いですが、
母親に暴力を振るう父、それに耐え続ける母を長期にわたり観察させる
ことの方が悪影響です。

とありますが、首を絞める、ベランダから突き落とされそうになるなどは
殺傷行為で刑事事件に該当する犯罪です。

通報はされましたか?  それとも世間体や家庭内の波風を立てないこと、
たとえば、子どもに犯罪者の父親を持たせないための配慮などをして
通報を控えましたか?

今はそこまで酷くはなくて、言動、行動を強制、支配しようとする暴言だけ
とおっしゃいますが、これも立派な暴力です。

これらの行為は経済支援を受けるために我慢する価値のあること
ではありません。

この状況に耐え続けることは奴隷のように捕らわれの身でい続けること
を選択しているのと一緒です。

お金のために命や健康を失ってはいけないのです。

子どもたちに、暴力を振るうこと、それに耐えることを観察させ、
学習させ、模倣させてはいけないのです。

相手の暴力は自分が変わればなおると思っているかもしれませんが、
残念ながら重症化しているケースでは、
よほど相手に暴力をやめたい意思がない限り、それは難しいですし、
たとえ意思があったとしてもなかなか改善しないことが多いです。

暴力に対する基本姿勢は耐えることではなく、NOということです。

ただし、暴力にNOということで、さらに相手の暴力が増えるのなら、
それを恐れて言いたいことも言えなくなるのなら、
解決策は唯一、その暴力からただ離れること。

また、その決断の勇気を持つことです。
「対峙する」のではなく、「離れる」のです。

このような問題は一人で解決できることではありません。

今回、このようにご相談してきてくださった勇気は
素晴らしいことだと思います。

暴力問題にサポートの拡充は必須です。
第三者を巻き込むことは、自身の状況を客観的に冷静に
見つめる機会ですし、ご主人にとっても同じでしょう。

身体的暴力があれば警察を巻き込むのもそのひとつですが、
現状ハードルが高いと思われているなら、
まずは配偶者暴力相談支援センターに相談してみてください。

アラフィーさんの状況を理解し、
健全に立ち直るための知恵とサポートが得られるでしょう。

http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/01.html

アラフィーさんの勇気を応援しています!

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