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Q:夫婦関係についての悩みです。
夫とは学生時代に知り合い交際し、
就職後3年の遠距離恋愛を経てから
退職して結婚しました。
 
友達からのスタートだったのですが、
結婚生活をするうちに専業主婦である私は
夫に引け目を感じるようになり、
 
時にはパワハラ、モラハラ、セクハラに
なるのではないかと思うようなこともありました。
 
特に夫の仕事がハードな時期である30代から40代にかけて
それは酷くなっていった気がします。
 
40代後半には夫は過度のストレスによりうつ病になり、
そこで改めて夫婦で乗り越える関係性を築くことができました。
 
50代になった現在はすっかり病気もよくなり、
以前よりも元気に前向きに生活できるようになり、
夫婦間も穏やかになってきました。
 
私の中で釈然としないのは
夫の浮気疑惑が解消されないことです。
 
若い頃からそういった疑いを持つような痕跡を
見かけてきましたが、さすがに
病気になった時はそれも感じられなくなったので、
かえって病気になってよかったと思うほどでした。
 
ところが、元気になってきて再びその心配が出てきて、
常に疑心暗鬼の気持ちで過ごしています。
 
夫婦間で心から信頼しあえるのを望んでいるのですが、
自分が相手を信じることができないのが
苦しくて仕方ありません。
 
耐えられなくて、そんな気持ちを
夫にも泣きながら伝えるのですが、
そこは認めることは絶対しないので
私の思い過ごしのような形になってしまいます。
 
このようなモヤモヤした状態から抜け出るには
どうしたらいいでしょうか。
アドバイスよろしくお願いします。
 
【マイ・50代・主婦】
 
———————————–
 
A:FROM 川畑のぶこ
 
学生時代から、30-40年間、
辛い時期もなんとか乗り越えて
ご主人と共に人生を歩んでいらっしゃるのですね。
 
ご主人も、自分が辛く当たったり、
病気で落ち込んだりしても、
マイさんのように忍耐強く支えてくれる妻がいることは
とても幸運なことだと思います。
 
ただ、マイさんとしては、ご主人に浮気の疑いがあり、
心から信頼できないのですね。
 
確認ができない状態で、ご主人もマイさんの思い過ごし
と認めない現状、マイさんはどうすれば、
信頼できると思っていらっしゃいますか。
 
また、信頼が回復できない場合、
マイさんがいちばん恐れていることは何でしょうか。
 
浮気の確認に関しては、
たとえば、一定期間身辺調査をして、
夫に浮気がなかったとはっきりした場合、
マイさんは心から夫を信頼でき、
安心して人生を過ごせるでしょうか。
 
それとも、やはりいつか浮気するだろうと、
その日まで疑い続けて過ごすでしょうか。
 
仮に、身辺調査などで、
浮気がわかった場合=信頼を失った場合、
マイさんが最も恐れていることは何でしょうか。
 
信頼が崩れても、専業主婦なので、
夫に依存しなければ生活ができないという
経済的な問題でしょうか。
 
それとも、「私は愛に値しない人間だ」という
存在価値の問題でしょうか。
 
ちなみに、経済的なことに関しては、
夫の浮気が明確でそれが別れる原因となった場合は、
夫に対して賠償金を請求できますし、
簡単ではなくとも、今から仕事を探すことも可能です。
 
存在価値に関しては、こちらの方が
より大きな問題かもしれません。
 
実際に夫が浮気しているにせよしていないにせよ、
マイさん自身が自分を愛せていないことには
疑いは強まります。
 
マイさんに最も近いマイさん自身が、
自分は愛されるに値しないと、信じているなら、
なおさら夫が自分を愛したり認めたりするわけがない
という無意識が働いてしまうでしょう。
 
夫を信じられないのは、
自分自身を信じられていないことの裏返しでも
あるかもしれません。
 
私たちはしばしば、自分を愛すという、
人生の大切な課題を誰かに押し付けます。
 
己の価値を自分が疑っているので、
相手から認め愛されることで、自分はOKなのだ、
存在してよいのだと確信を得ようとするのです。
 
結婚はその証明のように使われたりもします。
愛する相手が私一人だけを愛すると誓ったのだから、
私は愛に値する人間なのだと。
 
ところが、相手にばかり依存してしまうと、
相手次第で自己愛も存在価値も揺らいでしまいます。
 
果たして自分が愛や存在に値するか否かは
死活問題ですから、不安になり、
そのことを確認しようと相手に迫りたくなります。
 
あなたは本当に私だけを見ていますか?
私だけを愛していますか?と。

疑いをかけられると、少なからず関係に緊張感が生じます。
 
人によっては愛するパートナーを不安にさせまいと、
疑いを晴らそうとしたり、相手の理想に沿って
行動を正したりするかもしれません。
 
おそらくマイさんが望んでいるのは
そのような反応ではないでしょうか。
 
ただ、ゆとりの無い人や、そもそも浮気性の人は、
そのことを重荷に感じて
精神的な距離はさらに深まるかもしれません。
 
それでも、相手の浮気は
マイさんが愛に値しないからでも、
存在価値が無いからでもなく、このような
ダイナミズムの中に生じている歪みによるものです。

マイさんは生まれながらにして愛される存在です。

たとえ夫がマイさんを
マイさんが愛して欲しいように愛していなくてもです。

ご主人が浮気を認めないのは、
実際にそのような事実が無いか、
あったとしても取るに足らないことと思っており、
マイさんとの関係は何よりも大切で、
壊したくないからではないでしょうか。

もちろんだからといって
浮気が許されるということではありません。

ただ、大きな流れの中でいったいなにが2人の間に、
あるいは夫に起こっているのかを冷静に観察したなら、

彼もまた満たされないニーズを、
誰か(や何か)によって満たされることで
バランスを保とうとしていたことは間違いないでしょう。

社会的には許容されない、不器用なかたちで
それを満たしたのでしょう。

男性として認められることかもしれませんし、
責任のないところで束の間の安らぎや癒しを
得ることかもしれません。

夫もまた、自分が必要とされ、
価値が感じられる感覚を欲していたのかもしれません。

あるいは、単に変化や刺激が欲しかったのかもしれませんし、
現実から離れ快楽に浸る逃避行為なのかもしれません。

夫が浮気をしている場合、浮気相手に求めるニーズを
マイさんが満たすことは出来るでしょうか。

また、夫が浮気相手に依存することなく、
社会的に許容される方法で
自身のニーズを満たすことができるでしょうか。

マイさんが夫婦関係を維持したい場合、
この課題に互いに向き合うことは大切なことかと思います。

大変な課題ではありますが、取り組むことは可能です。

何よりも、マイさんがご自身を好きでいて、輝いていることは
2人の関係を良好に保つ、最善策です。
         
   

ーーー

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毎週月曜の「ココロの学校」メルマガで、
川畑のぶこがお答えします。

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