Q.10年前に夫が亡くなり
一人暮らしをしていた所へ娘が離婚して、
2歳の娘を連れて同居を始めました。
孫が兄妹を欲しいと言い始め再婚を考えるようになり、
3月に再婚をしました。
が、生活設計をしないで暮らし始めた為、
今になって問題が出始めました。
婿は単身赴任で殆ど家にはいないので
独身の時に借りた部屋を引き払うかと思ったが
借りたままにして家にお金を入れない。
今になってやはり同居は無理と荷物を戻すと言い出した。
孫はまだ1年生で朝の送りや娘の夜勤などがあるため
私との同居を望んでいるが
それでは結婚した意味が無いと悩み
ストレスで会話にならない。
金銭面の事、子育ての事、将来の事など、
干渉し過ぎなのでしょうか?
私自身も独り身なので仕事は辞められないし
本来なら何でもやってあげられる
優しいおばあちゃんでいたいだけなのに。
皆んなが幸せに暮らせる日は来るのでしようか?
解決策を教えて頂けましたら幸いです。
【さくら・50代・営業】
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A:FROM 川畑のぶこ
娘さんとお孫さんの幸せを願う、
さくらさんのきもちが伝わってきます。
さくらさんにとって、
みんなが幸せに暮らせる日というイメージは
どのようなものでしょうか。
それぞれのニーズが満たされるということであれば、
それは難しいかもしれません。
なぜなら、結婚というのは共同生活の始まりであり、
妥協のレッスンの場でもあるからです。
みんなが妥協しつつも、それなりに納得がいって
穏やかに過ごす日ということであれば可能かもしれません。
さくらさんのご相談を伺う限り、
娘さんとお婿さんに今も愛があるという前提であれば、
課題は2つあると思います。
1つは、お婿さんのニーズを明らかにし、
可能な限り尊重するということ。
男女の愛が燃え盛っているときは、勢いがあり、
どんな試練も乗り越えられると思えるものです。
ところが、ある程度時間が経過して、
出会った頃の「燃え盛る愛」効果も落ち着いてくると、
冷静に現実が見えてきます。
その結果、お婿さんは、
夫婦水入らずの生活空間が大切だと思ったかもしれませんし、
独身時代のアパートをいまだに解約しないということは、
どこかで素でいられる自分自身の時間や空間を
確保していたい欲求の現れかもしれません。
このこと自体は健全な欲求です。
そのようなニーズが満たされないことの不安や、
どこかで結婚がうまくいくか自信が持てず、
不安をかかえたまま見切り発車で結婚をしてしまった場合、
無意識はまだ独身時代のままであることを
望んでいる可能性もあるでしょう。
この辺のお婿さんのニーズを汲んであげることは
大切な姿勢となると思います。
2つめの課題はお孫さんのお世話ですね。
これは1つめの課題とも連動しますが、
お孫さんとしても、自分の母親が夜勤でいない時などは、
おばあちゃんと一緒にいることが安心できるのですね。
そうであれば、娘さんが子どもを仕事の前に
おばあちゃんのお家に預けられる程度の距離で、
娘さん夫婦のプライバシーが保たれる家に
住むことで解決するのではないでしょうか。
学校の後など、お母さんもお父さんもいないときは
基本的におばあちゃんの家で過ごし、
お父さんが帰ってくるときは、
家族三人水入らずで過ごす時間を持てる、
というのが現在の理想型なのではないでしょうか。
娘さん夫婦は、どのみち、
お婿さんの毎月アパート代の出費があるのなら、
そして、お婿さんは単身赴任で
メインの居住者が娘さんとお孫さんの二人になるのなら、
しばらくはさほど大きな家に住む必要もなく、
いまとさほど変わらぬ経済バランスで
やりくりできるのではないでしょうか。
お婿さんも「我が家」と感じられる空間が大切です。
今の状態は、彼にとって「我が家」の感覚からは遠く、
親戚の家にお邪魔しているような感覚で、
心底寛げていないかもしれません。
もちろん、常識的な感覚のある社会人であれば、
そのようなことを面と向かって
さくらさんに告げることもしないでしょう。
「自分の城は手放さない」という
無意識な行動として表現されている可能性があります。
自分の気持ちを押し殺してまで
経済的利益を優先することで、
人間関係自体が崩れていくことがあります。
経済バランスと同様、心のエネルギーバランスをとることも
重要であるということを念頭において、
みんなにとって何がベストかということを
すり合わせていけばよいのではないでしょうか。
お孫さんに不便な思いをさせたくない
という思いがおありかと思いますが、
孫の望みのすべてを満たしてあげるのが
いいおばあちゃんではありません。
親やおばあちゃんが苦労しながらも
人生を切り開いている背中をみせることも良い教育です。
今さくらさんが無理なくできることをしてあげる、
そして孫にたっぷり愛情を注いであげればそれで十分でしょう。
さくらさんは今のままで、
十分素敵ないいおばあちゃんですから。
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