Q.今年37歳になる独身です。
今まで恋愛をしてきませんでした。
紹介やお見合いの話をいただいても
先へ進む気持ちになれず、
しばらくお会いしてはお断りすることを
繰り返してきました。
なぜ自分は周りと違って、
普通に恋愛や結婚をしないのだろうと
不思議に思っていました。
思春期の頃、両親の仲が悪く、
それをずっと見てきたことがあり、
それが原因で結婚に抵抗がある、
したいと思えない、自覚はあります。
家族の仲が良かった頃もあり、
認めたくない、周りに知られたくない、
恥じだと思っていて、周りに相談もせず、
私は何も感じていない、と隠していました。
自分の気持ちに蓋をするのが
一番良くなかったんだなと、
今では思っています。
小さい頃は、
好きな人のお嫁さんになるのが夢でした。
あとで、子供を産みたかったと
後悔したくないです。
結婚や出産という
女性としての幸せを得たいです。
そう思えるようになるでしょうか?
【いろは・30代・女性・会社員】
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A:FROM 川畑のぶこ
恋愛、結婚、子ども、女性としての幸せが
課題のいろはさんなのですね。
私たちは「明日もまた今日と同じ日が続く」
と思っているので、
変化のための行動をおこさず、
漫然と日々を過ごしてしまいがちです。
でも、時間というのは刻一刻と進み、
ある日突然、それは
病気になったり、死を意識したり、
事件や事故に巻き込まれたり、
大切な誰かを失ったりすることなど、
限界を感じることで、ハッと目覚め、
昨日と今日は異なり、
今日と明日もまた異なるのだ、
今日というこのときを大切に過ごさねば
いけないのだと気づくのですね。
おそらく、いろはさんも、
出産にともなう生物学的な年齢の限界を
意識されるようになり、
それまで先延ばしにしていた、
子どもを持つという課題、
恋愛や結婚という課題を改めて
意識されはじめたのではないでしょうか。
これはまちがいなく、
起こしたいと思っていた変化を起こすための
良い動機であり、チャンスだと思います。
いろはさんは、ご自身の分析が
よくできていらっしゃるので、
あとは過去の両親と自分の人生との区別を
きちんと明確にして、
失敗を過度に恐れないことです。
「失敗も含めて人生である」
ということを受け入れるということが、
いろはさんの新たな課題ではないでしょうか。
人生は失敗の積み重ねと言っても
過言ではありません。
この世に失敗しない人などいません。
ですので、「成功」への過度のこだわりは、
私たちに苦しみをもたらします。
もちろん、意図的に失敗する必要はありませんが、
失敗から多くを学べるとおおらかに構えれば、
失敗を恐れる必要はなくなるでしょう。
ご両親の関係は、教師にしても、
反面教師にしても良いのです。
反面教師にできたなら、相手の失敗を通して
上手に学んだということでしょう。
両親と同じような関係を築いてしまったのなら、
それもまた、不器用ながら、自分の体験を通して、
失敗から学ぶ機会を得たということでしょう。
そして、いつでも修正は可能です。
これから、いろはさんがお付き合いしたいと
思う相手が現れた時に、
「どうせすべてを受け入れてはもらえないから」
とか「ボロが出てうまくいかないから」
と考えるかもしれませんが、
全てを受け入れてもらおうという考えを
手放すことです。
いろはさんご自身ですら、自分のすべてを
受け入れていないのではないでしょうか?
自分のいいところもあれば、
改善したほうが良いところもあると、
知っているのではないでしょうか?
そうであれば、相手にすべてを受け入れて
もらえると信頼することは至難の業です。
私にも相手にもいろいろな面がある。
人間、ポジティブな面も、ネガティブな面もある。
なので、「概ね受け入れられれば良い」のです。
相手は私のどこを受け入れられ、
どこが受け入れられないのか、
私は相手のどこを受け入れられ、
どこが受け入れられないのか、
相手と自分とはどうちがうのか、
愛ある好奇心をもって接してみてください。
裁かずに、違いを楽しむ努力をしてみてください。
夫婦や男女間の齟齬というのは、
互いの違いを受け入れず、
どちらが正しいかにこだわってしまった結果
起こることが多いものです(これは
夫婦や男女に限ったことではありませんが)。
正しさにこだわるから、
相手に言いたいことも言えなくなってしまいます。
でも、正しさではなく、どのように異なるのか、
異文化コミュニケーションを試みたのなら、
この関係性において、いったい何が効果的なのか?
とゆとりをもって接することができるように
なるでしょうし、裁きの姿勢を離れ、
愛ある好奇心から自他をやさしい眼差しで
見つめられるようになるのではないでしょうか。
完璧を手放し、失敗に微笑み、
ご自身に寛容になってあげてください。
その寛容さは相手への寛容さへ繋がり、
良好な関係に役立つものです。
すると、ぶつかりあわない相手にこだわる
必要がなくなり、ぶつかり合っても大丈夫、
そこから変化や調整をできる自分たち、
というご縁が訪れることでしょう。
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