Q:小5女子の孫が、側弯症の疑いの為、
大学病院で検査の後、
専用のコルセットを作り、
これから毎日装着して
過ごさなければならないそうです。
本人も親もショックを受けており、
何より恐怖や不安で、暗く
元気もなくなっている孫が気になっています。
どういう声かけをして
どういうサポートが出来るのか、
ご相談した次第です。
よろしくお願いいたします。
【クッキー・60代・女性・専業主婦】
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A:FROM 川畑のぶこ
愛するお孫さんの健康や生活に
不便や不自由が生じることを思うと、
いたたまれない思いのことと思います。
私たちは日頃、
平穏な今日この日が未来もずっと続くこと
をイメージしているので、
ある日突然、
それこそ医師の宣告などを伴って、
日常に著しい変化が起きることを知ると、
狼狽したり落ち込んだりするものです。
人生の無常さが苦手なので、
身に降りかかる不幸を呪う気持ちに
なるのではないでしょうか。
ただ、このような困難を乗り越えるうえで
覚えておいてほしいことは、
幸不幸はその事象を切り取っただけでは
分からないことがあるということです。
より長いスパンで人生をみてみると、
一見不幸と思われるような
出来事があったからこそ、
得られた尊い経験や
気づきというのもあります。
心理臨床の世界には、
PTSD(心的外傷後ストレス障害)という
概念がありますが、
PTG(心的外傷後成長)という概念も
注目されています。
トラウマティックなことがあった結果、
得られる心の成長です。
私の心理療法の師、
サイモントン博士は病気にはかならず
恩恵があると説いています。
私自身、過去20年以上
臨床に携わった経験からも、
病気によって失ったものがある一方で、
得られたものも多くあるという
患者さんがほとんどなのです。
そして、
それらの病気の恩恵に意識を向けて、
日々を過ごすようになることで、
人生の質は病気になる前よりも
豊かなものになることがあるのです。
多くの人は、病気によって
人々の優しさや愛情に気づいたり、
人生の優先順位を再構築したりします。
健康の大切さを人々よりも
深いレベルで知ることができたり、
つらい思いをしている人たちへ
慈悲心をもって接したりことが
できるようになるのも病気の恩恵でしょう。
そのような子や孫をもつからこそ、
似たような人を見たときに、
心の家族のような気持ちで接することが
できるようになるのです。
このような人たちが増えたなら、
私達はより調和的な世界に
生きることができるはずです。
病気の宣告は、
しばらくはショックを伴う時期が
あるかと思います。
クッキーさんがお孫さんの
良きサポーターとして関わるのであれば、
落ち込むプロセスを見守ったのちは、
どうかお孫さんや娘さんに対して
惨めな人たちとして向き合うのでなく、
人生の困難に立ち向かい、
乗り越えようとする勇者として
関わってあげてください。
また、側弯症によって、
これまで当たり前であったことが、
当たり前でなくなったことによって
気づいた価値というのもあると思いますが、
そうであれば、
今与えられていることで
それがなくなると困るものに
感謝する気持ちもぜひ育んでみてください。
たとえば、
たとえコルセットをしながらでも
歩けていること、目が見えていること、
コミュニケーションができることなども
ありがたいことです。
無いものではなく、
あるものに目を向けてみます。
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★川畑のぶこ心理療法の原点
サイモントン療法ベーシックプログラム
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※NPO法人サイモントン療法協会様の主催です
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