shutterstock_1226104054

Q:こんばんは。
死生観についてYouTubeで拝見いたしました。

 (【死は怖いもの?】健全な死生観を育む方法)
 

三つの段階があるということがわかりました。

自殺については、
どう捉えたらいいのでしょうか。

死ねば楽になるという考えで自死を選ぶ人が
増えることになりはしないだろうか。

生まれた目的を果たさずに自死したら
また人間に生まれることが
できるのでしょうか?

その辺りを教えて頂きたいです。
言葉足らずで申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いします。

【ヤギちゃん・50代・女性・公務員】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

ヤギちゃんの周りに、自死について
課題のある(あるいはあった)方がいらっしゃるのか、
一般論としての関心かが分かりませんが、
私なりの回答をさせていただきますね。

死生観については概ね3つの段階、
すなわち今から死に至るまで、
死の瞬間そのもの、
そして死後の段階に分けることができ、

さらに死後に関しては3つの考え方、

すなわち、
死後も意識や魂や霊とよばれるような存在の
本質的な部分は存続し
好ましい状態で存続するというもの、

意識は死とともに消えてなくなり
魂などというものは存在しないというもの、
そして死後も意識や魂は存続し、
好ましくない状態で存続するというもの
があると説きました。

おそらくヤギちゃんは、
もしひとつめの死後も好ましい状態で
意識や魂が存続するなら、
それは暗に自死を促すのではないかという
疑問をお持ちということかと思います。

死後についてはエビデンスがとれませんので、
その人の死生観、宗教観、人生哲学、
またスピリチュアリティなどに依存しますし、
私たちが信じたいことを信じる自由があります。

ここで、私が提案しているのは、
そうであれば、今日この日をより良く生きるための
死生観を採用してはどうかというものです。

死を急ぐための提案ではなく、
「今日この日をより良く生きるために役立つか?」
ということはとても大切なポイントになります。

経験上、今日この日を穏やかにより良く生きるためには、
ひとつめの、死後も魂は好ましい状態で存続する
という死生観を採用する人が多く、
世の中にもそのような教えが多いということを説明しました。

自死に関しては、それは大きな罪であり、
してはならないことであり、したなら地獄へ落ちるという
戒律を定めた宗教も複数あります。

これは、3つめの
私たちの存在が好ましくない状態で存続する
という死生観ですが、

これを信じることが今日この日を
より良く生きることに繋がるかというと、
自死の抑止力になるかもしれませんが、
人によっては単なるプレッシャーとなり、
八方塞がり状態に苛まれるだけでしょう。

では、好ましい状態なら死んだほうがマシでは?
と考えられたのかと思いますが、
ここで「好ましさ」について改めて触れたいと思います。

ヤギちゃんは次のケースでは、
いずれが好ましいと思いますか?

ケース1:
子どもが夕食前にお菓子を食べたいというので
親は子どもにお菓子を存分に与え
子どもは満足したが、夕食は食べなかった

ケース2:
子どもが夕食前にお菓子を食べたいというが、
親は夕食前なのでお菓子を我慢させたので
子どもは不満だったが、夕食は残さず食べた

賢い親や祖父母なら、
我が子に強く賢い子になってほしいと
望むと思います。それは愛からです。

好ましさとは必ずしもエゴを満たしてくれる
状況をいうのではなく、
その子がその子の課題に向き合うことを意味します。

私たちはより良くなりたい、
成長したいという本質を持っています。

自死も、苦しみからそれらを
諦めてしまう姿勢かと思いますが、
死んだらそのような課題が
なくなるのかというとそうとも限りません。

たとえば、輪廻転生の教えでは、
私たちは課題をもって何度も生まれ変わるとありますが、
これは自我を満たしてくれるように
生まれ変わるということではありません。

ポイントは課題に向き合うということでしょう。

そのチャンスは途中で投げ出したのなら
また別なかたちで向き合うことになるということです。

死後も私たちのライフレッスンは、
適切な助けとともに継続されると
とらえることができます。

そうであれば、投げ出さずに、
その課題により楽に向き合う方法がないか、
さまざまな助けを得ながら模索していくことは
より好ましいということになるのではないでしょうか。

私の個人的な体験として、
友人が自死した日に不思議な夢を見ました。

美しく黒い大きな羽をもった、
男性的でトレーナー的な存在の天使が
友人を迎えに来るのです。

私は天使というのは可愛らしい赤ちゃんに
白い羽が生えているイメージだったので
とても不思議だったのですが、
目覚めて共通の友人から
彼の自死を知らされました。

そのとき仕事を一緒にしていた師であるサイモントン博士に、
「西洋にはデス・エンジェル(死の天使)という概念があるのか?」
と尋ねるとあると教えてくれました。

それを知って、彼の死に悲しみはあるものの、
私はさっきのエンジェルが大きな助けとなって
彼の課題に伴走してくれると直感しました。

ですので、悲しみと同時に、
「辛かったね。でも、こんどは助けを求めながら
 投げ出さずに向き合おう」
と勇気づけの言葉が浮かびました。

自死を選ぶ人は、自分の人生に助けはないと
信じている人が多いです。

よって、私たちの課題は助けを求め、
必要な人には助けの手を差し伸べるということでしょう。

この人生の成長モデルは個人だけでなく、
社会全体の課題でもあります。

日頃から思いやりある関わり合いを
実践することは、私たちの苦しみの解消に
つながることと思います。

 
ーーー

★まもなく開催!
健全な死生観を育むサイモントン療法
ー伊豆高原リトリート
 10月21日(月)-26日(土)(6日間))

自然とあたたかいサポートの中で
どっぷり自分の人生に向き合おう

詳細

(患者さん・ご家族向け)
https://simonton2024bp-pt.peatix.com
(一般・研修生向け)
https://simonton2024bp-ip.peatix.com

★あなたが今抱えている『悩み』をお聞かせください。
ご質問はこちらから

タグはありません

コメントはこちらから

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、 が付いている項目は必須項目となりますので必ずご記入をお願い致します。