
Q:両親が亡くなりました。
今は夫と2人暮らしです。
私はひとりっ子で子供も居ないので、
家族は夫だけです。
60代になって、高齢者になったところで、
家族が誰も居なくなってしまったら
どうしようかと思うと、落ち込みで、
何も考えられなくなっています。
両親のモノも、
断捨離をしなければならないのですが、
捨てるという気持ちが全然出せません。
自分の家のモノも、捨てるのに
抵抗がある気分になってしまってきていて、
夫はどんどん捨てるけど、
私が一人で片づけなければいけない状態に
なってしまったらどうしようかと、
考えるというより、悲しくなるだけの日々に
なってしまっています。
どうしたら、いいでしょうか?
【しっぽ・60代・女性・ハーブインストラクター】
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A:FROM 川畑のぶこ
孤独感はもっとも私たちを蝕む感情です。
私たちは年齢を重ねるごとに
身近な者たちの死を体験することも増えるわけですが、
両親を失うことは大きな喪失感をともなうもので、
その絆が深いほどに
寂しさや悲しさから回復するのに
時間を要することでしょう。
まず、両親をなくした直後に
不安になったり落ち込んだりするのは
誰にでもあることです。
またそのような抑うつ状態にあるときには
行動を起こす気力が湧かないのも当然ですから、
焦って遺品整理をしようとする必要もありません。
きちんと喪に服したのちに手を付けることは大切ですし、
喪に服す期間は人と比べるものではありませんから、
どうかしっぽさんに必要な時間をかけてください。
万一遺品整理に期限があるのなら、
捨てるのが得意な夫に依頼して
助けてもらうのもひとつです。
もし、しっぽさんが喪に服して
すでに数年が経過しているけれど
両親の遺品を断捨離できない、
ということでしたら、
ご両親とのつながりが消え去ることを恐れて、
彼らのモノへの執着が出ている可能性があります。
もししっぽさんがご両親に手を合わせたり
語りかけたりすることがあるのなら、
たとえこの人生で再び肉体をもって
関わることはできなくても、
心やたましいでのつながりがあることを思い出し、
そのつながりが強くなることを
イメージしてみてください。
ご両親との思い出も、モノの中にではなく、
しっぽさんの心の中にしまっておけることも
思い出してください。
同時に、家族だけのつながりに依存せず、
友情やさまざまなご縁を大切に、
心の通わすことのできる人間関係を育んで、
コミュニティーの中へ入る努力を
することをおすすめします。
もちろん、ご自身がコミュニティーを
つくることも可能です。
しっぽさんが趣味にしていることや
関心のあることがあれば、
そこからネットワークを
構築することもできますね。
そのようなご縁の中では、ときに、
親兄弟姉妹よりも深いつながりを
育めることだってあります。
私たちはつながりの中で生きて生かされています。
モノを手放すまえに
古くなった思考の枠組みを手放して、
自分も全体やみんなの中の一部だ、
ということが感じられるようになれば、
物質にしがみつかなくても
すむようになる日が訪れることでしょう。
どうか十分に喪に服し、
見えないご両親とのつながりを大切にして、
しっぽさんの内に向いている心を外に開いて
新しい可能性を探求してみてください。
応援しています。
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