結婚してちょうど10年になる夫と2人暮らしですが、
夫によくそのことを指摘されますし、
自分でも自覚することがあります。
夫は私より9歳年上ですが、
私に対してコンプレックスを持っていると言います。
私の幼少期は、ひどい虐待はなかったものの、
母親は手のかかる弟にかかりきりで、
父親は仕事で家にほとんどおらず、
私は放っておかれて育ちました。
それが普通だと思って過ごしていたのですが、
このような生育環境は私を深く傷つけていたということを、
20代の頃に受けたセラピーやカウンセリングで、
自覚するようになりました。
両親に褒められたことがほとんどないので、
何をやっても「まだ足りない」と思っている自分がいます。
学生時代の成績は、いつも中の中~下くらいでしたし、
就職してからも自分より能力のある人がたくさんいたので、
「自分は人よりも能力がある」とは思っていませんでした。
むしろ劣等感のほうが強かったです。
そのせいなのか、「なぜこのくらいのことが出来ないのだろう?」
と人に対して思ってしまうのです。
人が自分よりも何かの能力が劣っているとしても、
それぞれ個性があり、向き不向きがあり、相手を尊重すべき、
と頭では思っているのですが、知らず知らずのうちに
「このくらいのことはできて当たり前なのではないか」
と思ってしまうので、態度にも出ているのだと思います。
時々、周りの人に劣等感を抱かせてしまうようです。
夫の他に、仕事関係の何人かの顔も思い浮かびます。
相手を尊重するということがよくわからないまま育ってしまいました。
このような自分は、子供を産み育てる資格がないと思いつつ、
40歳を過ぎてしまいました。
相手と誠実に向き合うためにはどうしたらよいのか、
アドバイスをいただけますとありがたいです。
【みつみ・41歳・自営業】
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A:
FROM 川畑のぶこ
みつみさんは、よくご自身を洞察されていらっしゃるなぁと思います。
頭でわかっていてもそれができないことはいっぱいありますよね。
世の中、理屈では動かないことが多々あります。
みつみさんは常に「まだ足りない」ので、
常に努力し続けなければいけないという信念がベースにあるのですね。
これは苦しいですね。
人間は自分の価値が正しいかどうかを見定めるのに、他人と比較をします。
もし、周囲の出来ていない人や努力しない人を、
みつみさんが許し受け入れてしまったのなら、それは、
自分のいままでの努力を否定し、自分の価値が損なわれるような気がするので、
無意識のうちに、頑張らない人はダメな人=私は頑張るからOKな人
と、己の価値を保証しようとしているのかもしれません。
あるいは、相手を過小評価すれば、
比較対象の自分の価値が上のように感じられるので、
無意識に相手を下にしているのかもしれません。
このような心理をディスカウントといいます。
価値の引き下げですね。
相手のディスカウントをやめるには
自分の価値を認めてあげることが最も効果的です。
頑張らなくてもOKだよと、
周りと比較して、優っていなくても大丈夫だよ、大好きだよと、
幼いころのみつみさんに伝えてあげてください。
また、みつみさんが知らない、
幼い頃のお母さんにも語りかけてあげてください。
お母さんもいろいろ大変で、私を上手に愛することが難しかったんだねと。
みつみさんの幼少期とおなじように、
お母さんの幼少期にも、さまざまな苦労があったかもしれないことを理解し、
それを包み込んであげてください。
やがて、頑張らねばいけないからではなく、
純粋に、みつみさんが頑張りたいから頑張るようになれるでしょう。
相手が頑張っているかどうかはどうでもよくなるでしょう。
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