Q:川畑のぶこ先生こんにちは。
いつも、先生の悩み相談参考にさせて頂いています。
他の方の質問に心が落ち着いたこともありました。
私は、大家族の長男の嫁を20年やってきました。
同居です。しかも自営業の二代目を引き継ぎ、
家族との関係がとても深く社会との繋がりは少ない方です。
義理両親は、会社では上司でもあるので、
家では嫁として、会社では部下として
顔色ばかりを伺い生きてきました。
子供の成長を心の支えに頑張ってきたのですが、
子供が大学進学で家を出ていった時に、
支えもなくなり、先が暗く見えてきて、
うつになりかけました。
ここで、断捨離メルマガから川畑先生のお話に触れ、
自分にかなり制限をかけて来たことに気がつき、
もっと自分を大切にと思うようになりました。
しかし、長年自分に制限をかけてきたくせや
環境からはなかなかぬけられません。
先日は、両親から
私の実家に連れて行ってほしいと頼まれましたが、
実家にコンプレックスがあるため、
嫌そうな顔がでてしまったのでしょう。
義理両親は怒り、いい嫁でいたかったら、
自分の感情は殺して我慢するべきだ。
いつか、自分も姑になるときがくるのだから。
私もそうやって生きてきた。
同じようにするべきだと言われました。
今までは、そうかなと思っていました。
社会より家族の繋がりが深い私にとって、
両親の言葉は絶対的でした。
でも今は、義母の考えはおかしいと思います。
これでは両親が他界するのを楽しみに待たなければなりません。
嫌だと思っていても、離婚したり、別居することは、
(今まで以上の生活ができそうにないので)考えていません。
私に制限をかける両親もいるこの家庭ですが、
自分も今を楽しみながら同居をしたいと考えています。
それには、私の心の持ちようだと思うのですが、
子供の成長を支えにではなく、
今度はどのように心を持っていれば、
同居しながら今を楽しく生きられるでしょうか?
【あずき・40代・会社員】
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A:
FROM:川畑のぶこ
あずきさんがこれまで献身的に
嫁ぎ先の家のために尽くしてきたことが伺われます。
また、お子さんも大学進学とのことで、
ここまでの道のりを立派に乗り越えてこられたことでしょう。
子育ては心の張り合いになり、
多くの豊かさをもたらしてくれたことと思います。
また、姑さんにとっても、孫のケアは利害が一致するので、
どんなに時間を割いても文句を言われることがないどころか、
むしろ率先して行うことを良しとされていたことでしょう。
もしかしたら、お姑さんからみたら、いわゆる
「良い嫁」の必要条件だったかもしれませんね。
なかなか素の自分になることが許されず、
周囲に合わせてばかりの人生で、
そんな心の支えでもあったお子さんが家を出られたのは
大きな喪失感であったことと思います。
あずきさんにとって、これから先、
いったい何を心の支えにしていけば良いのかわからないということは、
一見絶望的にもみえますが、実は大きな可能性
があるということでもあります。
白紙ということは、何を描いても良いということです。
虚無感や空虚感は新たな風が吹き入れる前兆でもあります。
今までの価値観を捨てて、新たに前進する…
今あずきさんはそんな未来のほんの一歩手前に
立っていらっしゃるのですね。
そのようなときに、不安やちょっとした恐れを感じるのは適切な反応です。
人間は誰でも新しいことにチャレンジするとき
というのは、不安や恐れを感じるものです。
それでも、あずきさんの心の声が
「義理の親の言いなりになるのは違う。自分の人生を生きるのだ。」
と叫んでいるのであれば、その声に忠実に、
不安を乗り越えて新たな一歩を歩んでみてください。
そのために必ずしも別居や離婚は必要ありません。
むしろ、家族がどのように反応しようが
それに動じなくなることのほうが大切です。
これは相手の理不尽な言動に耐えるということではありません。
相手の言動は相手自身の問題から生じていることがほとんどです。
「私は彼らの言動の単なるトリガーでしかなく、
問題の種なわけではない」ということを知るということです。
たとえば、実家にコンプレックスがあるから
義父母を連れて行きたくないという姿勢を、
姑さんは「自分たちに敬意がない」と受け止めたのでしょうが、
そのような受け止め方は相手の問題です。
もちろん、あずきさんがその誤解を解くための
率直なコミュニケーションをすることも可能ですね。
たとえば、「お連れしたいのですが、
実家がお義母さんたちをお招きできるような家ではなく、
恥ずかしく思っています」など。
このことで、問題は義父母ではなく自分のことということも伝わるでしょうし、
むしろ相手に敬意を払っていることが伝わるでしょう。
あずきさんが家族ともうまくやりながら、
自分の人生もより豊かに楽しみたいとお望みなら、
スモールステップを踏んでいけば良いと思います。
誰にも迷惑をかけずに、
あずきさんが喜びを感じられることはありますか?
例えば、気の置けない仲間とのお茶やお食事の時間だったり、
芸術鑑賞だったり、読書だったり、土いじりだったり、
まずはそれらをイメージし、リストアップしてみることをお勧めします。
今現在、ご自身が喜びを感じられるものが思いつかないのであれば、
あずきさんが嫁ぐ前に持っていた喜びでも結構です。
そして、実際に取り組めることから着手し始めてみてください。
実行のためには、あずきさんがご自身に
「喜びを得て良い」という許可を与えることが肝心です。
「私は幸せを体験するために生きている。
人生の大切な仕事に取り組むのだ。」
と、心に決めて取り組んでみてください。
このリストは常に更新する意図で念頭に置いておくと良いです。
また、あずきさんの喜びをサポートしてくれる人との
コミュニケーションも大切にされてみてください。
何が悪いかではなく、何が良いかに注意を注げるようになると、
自然と心のエネルギーは充電してきます。
すると、今まで気になっていたことが小さく思えてきたりもします。
お姑さんは残念ながらそのような生き方を学ぶチャンスが無かったので、
自分が教わり努力してきた通りにしか
お嫁さんに生き方を提示できなかったのだということも、
慈悲心を持って理解できるようになるかもしれません。
犠牲者になることなく、
相手を理解することができるようになったたときに、
はじめて真の癒しが訪れるのかもしれませんね。
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