Q.実家から出ていかない未婚の弟に皆迷惑しています。
弟の部屋は汚屋敷状態で、
荷物が階段や廊下にもあふれてきました。
結婚するまでは同居しようと思っていた両親ですが、
もう50歳を過ぎ、自分のことしか考えない
わがままな息子がうっとうしいのですが、
怒ると物を壊すので、暴力が怖くて、同居を続けています。
GWやお盆休など長期休暇や連休はいつもしんどそうで
体調を崩します。
弟が定年になりずっと一緒にいるようになったら
と思うと心配です。
どうしたらよいでしょうか?
【ぱんだ・50代・女性・実家家業手伝い】
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A:FROM 川畑のぶこ
ぱんださんのご両親への愛と、
自立しない弟さんへの心配が伝わるご相談内容です。
ご両親と弟さんの関係は、
ぱんださんがコントロールできるものではありませんが、
それぞれとぱんださん、すなわち、ご両親とぱんださん、
また弟さんとぱんださんとの関わりによって、
家族全体のダイナミズムが変わることはあり得ます。
ですので、誰かと誰かをなんとかしようと思わず、
私と誰かの関係に焦点を当てて
関わり方を考えてみてください。
理想的なのは、私(ぱんださん)とご両親と弟さんの3者で、
お互いに思っていることや困っていることを
率直に話し合う機会を設けることです。
3者であれ、2者であれ、話すときは批判モードではなく、
弟さんなりにそうならざるを得なかったであろう背景を
イメージしながら、相手を理解し、話合うモードを
大切にしてみてください。
批判されていると思うと、弟さんは過剰反応し、
暴力的な振る舞いをするかもしれませんが、
理解しようとしてくれていると感じれば、
態度は変わってくるかもしれません。
「あなたの行動をやめて」ではなく、
「あなたのことを知りたい」が前面に来ることです。
ドメスティックバイオレンスは
刑事事件にもなり得ることですから、
看過することのありませんように。
暴力を振るうから言うことを聞くというのは
ご家族の安全・安心に役立ちません。
理解を育む姿勢を保ったうえで、
汚部屋のことについて、
何が起こっていて何ができるのか、
自分たちが困っていることについて
率直に話し合ってみてください。
同時に、ご両親と弟さんには困難もありますが、
互いに一緒にいることで満たされているものもあるのかも
しれないという想像力を働かせてみてください。
たとえば、家族の誰かがそばにいるだけで、
たとえ話しはしなくても、
息づかいが感じられるだけで、なんとなく安心できる、とか。
問題や悩みを相談する、というかたちで
娘と繋がっていられる、とか。
この辺も腹を割って話してみると、
娘にはイメージしきれていなかった
親と息子の物語が見えてくるかもしれません。
マイナスもたくさんあるけれど、
それとおなじか上回るプラスがないかも振り返ってみてください。
それらをより建設的に満たすことはできないかを考えてみてください。
お盆休みや長期休暇はいつもしんどそうとのことですが、
弟さんと長期休暇はあまり関係ないかもしれませんから、
我が子や孫たちが里帰りをするので
張り切って疲れてしまっている可能性もあるかもしれませんね。
ぱんださんがお母さんのお世話をしに行くからゆっくりしてね
と関わるのはどうでしょうか。
そこでお母様が突っぱねて頑張ってしまうのなら、
弟さんともそのような関わり方をしているかもしれません。
頑張らなくていいよと、
それでもお母さんもお父さんも素敵で大好きだよという
メッセージが伝わることが大事ではないでしょうか。
もちろん、子どもや孫のためになりたいという生き甲斐を
奪う必要もありませんが。
お互いに、真のニーズがどこにあるかを見据えて、
率直なコミュニケーションをしてみてください。
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