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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、どんぐりさん(42歳・主婦)からのご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
義母(85才)が孫を強要します。
結婚6年目。夫はもう60才、私は42才。
夫は子育てするお金がなく、私は育てる体力がない統合失調症。
初めから作らない同士の結婚で、夫側の避妊手術もしています。

義母はそれを知らなくて、会うたびに、卵子を若返らせると書いて
あるルイボスティーをくれたり、子孫繁栄の数の子を出してきたり、
夫婦での旅行を勧めてきたりします。

以前は、義母の友達(60代)と3人でいた際
「うちは孫がいないからー」と言って私をにらみつけるので、
お友達が焦って、私の方を一切見ずに頷き続けていました。

法事の席でも親戚一同の前で「うちは孫がいないからー!」と叫んだり、
「日本舞踊を習わせるから長男を!」「孫のことを人に訊かれたから
『今作っているところ!』と答えておいた」などと言ったりします。

「どんぐりちゃん(私のこと)はそんな人生でいいの~?」と言ったり、
「こればかりはしょうがない」と引いてみたり。「息子が年だけど、
どんぐりちゃんは子供ほしかったでしょ?」と言うので、
「私もわがままなので、年上の人としか合わないんです」と返したら、
苦虫を噛み潰したような顔をしていました。

年代的なこともあるのでしょうが、姑というのは、息子を持つと、
嫁にはこんな感じになるものなのでしょうか? 
もう義母は施設に入っているので、会うことも少なくなりましたが、
いろいろ思うことをハガキで言ってしまいたい思いにも駆られます。
~~~~~~~~~~~

姑さんに会うたび「子どもを」と言われるのは、とても辛いですね。
似たような状況の方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

どんぐりさんが、義理のお母様との関係性を「どうしたいか」、
ご自身の素直な気持ちを訊いてみるのはいいことだと思います。

実は子どもはできないのだということを、今まで伝えることができな
かった何らかの理由やお気持ちが、どんぐりさんにあることでしょう。

今後については、もし、お母様様のご生存中に本当のことを伝えたい
という気持ちが強かったり、またお母様のどんぐりさんへの責めが、
頻度は減ったにせよ、依然あるのであれば、やんわりと事実を伝える
のもよいかもしれませんね。

が、同時に、もう85歳で施設にも入っていらっしゃるとのこと。
会う頻度も少なくなったら、これはこれでいいかなと思えるのであれば、
それも一つではないかと思います。

お母様は、どんぐりさんとはジェネレーションが全然違いますし、価値観
も違います。当時は、子どもを持つことが幸せ、特に女性としての幸せの
象徴のように思われていたような時代でもありますから、お母様はあくまでも、
どんぐりさんに幸せになってほしい、自分も幸せになりたい、あるいは、
自分のお友達に孫がいることがうらやましい、劣等感を感じたくないという
ような思いから、孫を持ちたいと思っているのかもしれません。

それはお母様の価値観として尊重したらよいですが、だからと言って、
どんぐりさんがそれに応える必要はないわけです。お母様の意図は、
どんぐりさんに幸せになってほしい、その形として子どもを、ということで
あって、嫌がらせをしようと思っているわけではないということを、
どんぐりさんの中で区別されていくと、少し楽になるかもしれません。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、まいんさんという55歳の女性(サービス業)からいただいた
「親子共依存の連鎖」というご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~

いつも気づきを、有難うございます。
親子間の連鎖についてお尋ねしたいです。

私は母親と共依存性と診断されものすごく納得。
二十代からそれには気づいていて、でも母親を幸せにせねばと生きてきました。
宗教やセミナーに過剰なまでにひかれ、関わり、結婚も根底にそれがあり、結果離婚。

そんな中、振り返ると自分と子供の関係がまたそのようで、
知らぬ間に連鎖している気がします。メンタル面を子供に過剰に頼った日もあり、
親として的確なアドバイスできず、子供が今、人生で仕事など苦労しているのを
みると、後悔が募り、みんな私のせいに思え、苦しいです。

母親は難産で私を生み、以後体調すぐれず、「あんたを生んでから具合が悪い」と
毎朝体調不良を訴えながら、私を育ててくれました。私にできることは、
そんな母の不平不満・怒り・不安、全てを聴く事で、今だ同じです。
結果この人に「幸せ」と言わせる事が、私の人生目標になっていました。

月日が流れ、無力感と子供たちへの罪悪感で一杯になります。
心療内科の先生は、幼少からの刷り込みはとれないといいます。
連鎖は人類の課題ともききます。

今は親の介護と仕事のなか、趣味を持ち、自分の世界を作りつつありますが、
時に世の中の悪い事全てが自分のせいに思え、苦しくなります。

あと、小さい頃から「終わりたい願望」が強く、すぐに死にたくなる自分に疲れます。
根底にあるこの願望が逆に強みにもなりますが、自殺する人達をひきとめるのは
何故だろう?と疑問に思ったりします。

結局、私がしんどいのは、存在の全否定があるからかもしれません。
仮死状態で生まれた私ですが、スピリチュアルの人に、あなたは今回この体に
入ろうかやめようかずうっと迷っていて、迷ったまま生まれてきていると
言われたとき、びっくりと同時に納得したのを覚えています。

精一杯頑張ってみたけれど、苦しくて、「もういいよ。わかったよ」と
誰かに肩をたたかれたいです。子供を信頼してどっしりと見守るには、
この罪悪感をどう処理したらいいのでしょうか?
怖くてたまらなくなる自分がいます。

~~~~~~~~~~~

親子共依存の連鎖による苦悩、これは臨床でも本当によくあるケースです。

親の感情や人生、幸せに、子どもが必死に責任をとろううとする。
そして親も、ほとんどの場合、無意識的に、「あなたのせいで、私の人生は
不幸なのよ。だから、あなたは私の人生を幸せにする責任がある。
あなたはいい子で、私を幸せにしてちょうだい」というような、
言語的・非言語的コミュニケーションをして、子どもを共依存状態にさせる。

子どもは親を幸せにすることで自分の価値を見出そうとし、親は子どもを
コントロールすることで自分を満たそうとするという共依存関係に
入ってしまうのですね。

私たちの人生における心理的な発達としては、共に自立していくことが健全です。
私が私として、相手が相手として、子が子として、親が親として自立し、
きちんと親離れ、子離れをして巣立っていくということが大事になってきます。

が、この巣立ちがうまくいかなかったとき、特に親の呪縛が強いときは、
なかなか巣立ちがうまくいきません。今、まいんさんは55歳とのことですが、
これまでずっと共依存状態が続いてきたことが見受けられます。

ただ、まいんさんは素晴らしいなと私が思ったのは、苦悩の渦中にありながらも、
それを自分から少し離れたところから「客観視」できている点です。それが、
今まで死にたいぐらい苦しくても、なんとか乗り越えてきた、まいんさんの姿勢
なのだと思いますし、それは今後も常に持ち続けていただきたいと思います。

この「客観視」という物事の捉え方は、その時々のご自身の状況把握にはもちろん、
今回のご相談のテーマである、お母様の生き方や価値観、行動パターンの把握・解釈
にも適用できます。そして、それによって、まいんさんの心理的苦痛を緩和させる
ことが可能になるでしょう。

子どもが自分を犠牲にしてまで、親を幸せにしなければいけないことなどありません。
親の感情や、健康状態の責任をとらなければいけないことなどありません。
その人の人生や幸福、感情の責任は、その人本人にしかとれるものではないのです。

そこをきちんと区別して、今回のケースで言えば、お母様のコントロールの背景に
あるもの、すなわち、お母様の価値観や思いを改めて「理解」してみてください。
「理解する」イコール「その価値観で生きる」ということではありません。
深い理解をもって、でも毅然とした態度で、そこからは離れる、ということです。

まいんさんご自身が苦しんでいらっしゃる「終わりたい願望」についても、
少し視点を変えて捉え直してみるとよいかもしれません。

詳しくは、ビデオでお話しします……

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160810_FB_kawabata

Q:川畑先生、いつもメルマガ参考にさせていただいております。

私は以前こちらのメルマガで、
ギャンブル依存の主婦として相談にのっていただいた者です。
(※当時の記事 http://www.kawabatanobuko.com/blog/940

あれからまだギャンブルをしていますが、
今回、ギャンブルがやめられない心の溝となっているであろう夫との離婚
になりそうで、新たな悩みが発生したのでまた相談させていただきます。

夫は、喧嘩をすると私を殴る人です。
顔でも体でも、アザになるほど殴ります。
最初はとてもショックで、受け入れることはできないと悩みましたが、
全てを天秤にかけ、日常的に暴力があるわけではないので、
結婚生活の継続をしていました。

その中で、私は夫への見えない復讐心と言いますか、
殴られたことへの怒りの解消先として、
ギャンブルへとはまっていったのです。

私は夫に内緒で、こんな悪行をして、旦那の稼いだお金をこんなに無駄に
してやったぞ!という気持ちの為ギャンブルをしていました。

そんなこんなで、3人目の子供まで産まれ、
周りから見れば幸せな家庭と見えるような生活ができていました。

その後、夫は脱サラをして飲食店の自営業を始めました。
ほとんど私に相談はありませんでした。
決定していることを私に話し、有無を言わさない状態でことが進み、
今に至ります。

私は、3人目の子の産休があけたら元の職場にパートですが戻るつもりで
いましたが、夫の立ち上げた事業を手伝うしかなく、
仕事を退職し手伝っておりました。
全てが、私の望みではないのですが、仕方がない、やるしかない、
と心に決めてついてきました。

しかし先週、突然、夫から離婚を切り出されたのです。

もう、気持ちは固まっており、私の意見は受け入れられない感じでした。
元々、暴力があった時点で私から離婚したいと何度も話をしていましたが、
暴力男の典型で、俺が悪い、もうしないと、離婚には応じなかった夫です。

ここに来て夫から、喧嘩をしたわけでもなく離婚宣告。
こんなに嫌いだった夫なのに、離婚が決まるとなぜか彼の良いところ、
楽しかった思い出ばかりが思い出され涙が止まらないのです。

そして、多分不倫をしていて、早急に別れたいという感じですので、
これまで添い遂げてきた私を、自分の身勝手で切り捨てるというやり方に
本当にショックを受けており、パニックになっております。

夫はと言うと、私とはほぼ話もせずに、どこに行くかも言わず、
家に帰らないのを平気で繰り返しています。

この状況と子供達の生活は普段通りに進めなくてはいけないのとで、
本当に辛いです。夫から私のダメだったところをまくしたてられたときは、
本当に死にたい気持ちになりました。

今後に生活のためにも、自分を癒してからではないと
とてもシングルマザーで子供3人を育てていく気概はありません。

ありませんが、するしかない状況です。
心の整理がつくようにアドバイスをお願いします。

そして、ギャンブルですが、離婚を言い渡されてから途方に暮れて
朝から一日中パチスロをしました。お金もヤケでふんだんに持っていき、
結構当たりがでました。しかし、一切心は浮き立たなかったのです。

ショック状態で勝っても、全く嬉しいという気持ちにならず、
打ちながら色々考えてばかりで泣いておりました。

【タカハシ・34歳・主婦】

―――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

以前にご相談いただき、再度のご相談であるとのこと。
いつもメルマガをご参考にしていただきありがとうございます。

さて、まずギャンブルに関しては、
前回(昨年)のメルマガで回答させていただいた対策の
サポートグループにはご参加されているでしょうか?

あるいは、ギャンブル依存症の治療をしている医療機関などには
かかっていらっしゃるでしょうか?

また、推薦させていただいた書籍はお読みになりましたか?

一般的に、ギャンブル依存症は、字数の限られたメルマガの回答一本で
治ることが期待できるものではありません。

まず、前回の回答に沿って、行動を起こしていただくことが大事ですので、
メルマガを参考にされつつ、実際にご自身で行動を起こしてみてください。

さて、ご主人から長きにわたり暴力を受けていたとのこと。
さぞお辛かったでしょうね。

一度の暴力ですら立ち直れないくらいの心の傷になりうるものを、
喧嘩をするたびに耐えてきたとのことで、苦しみは察するに余りあります。

タカハシさんご自身もギャンブル依存症はそのことに原因があると
わかっていらっしゃるようですので、
暴力から離れることは何より優先されることとなります。

お話を伺う限り、ご主人がタカハシさんの助力により更生することは
考えにくいようですので、ここは暴力から離れるのに
ご主人と物理的な距離をとることは好ましいのではないでしょうか。

理由は何であれ、暴力は許されないということを覚えておいてください。

日常的ではないから、時々だから我慢すれば良いといった類のもの
ではありません。

寂しさや夫の良いところなどを振り返ったり、
自分の悪かった点を振り返ったりすることがあるでしょうが、
DVの加害者はそういう被害者の性格を見越して暴力を振るいます。

原因は自分ではなく妻にあるという
双方の思い込みがある関係性によって成り立ちます。

そして暴力を振った後はいわゆる「ハネムーン期」と呼ばれる、
反省して優しい言葉をかけるなど、一気に反転した行動をとることも多々あります。

これによって被害者は「相手はやはりいい人だし私を愛してくれるから我慢しよう」と、
ハネムーン期こそ真の彼と思い込むようになり、
暴力の連鎖が断ちきれなくなってしまいます。

このようなパターンが繰り返されるうちに、
被害者の自己肯定感はどんどん低下して、
自分は相手のいう通りダメな人間で、
(暴力を振るう)相手くらいしか自分を愛してくれないとか、認めてくれないとか、
世話をしてくれないとかといった妄想を抱き始めます。

このような心理的な依存関係が形成されていくのです。

タカハシさんは、もちろん人間なので失敗もするでしょうし、
完璧ではないでしょうけれど、それでも暴力には値しません。

暴力は許してはいけないのです。

今回夫の日常的な暴力や不倫があり
夫から離婚を突きつけてきたにもかかわらず、
それを引き止めたいという心理が働いているということで、
タカハシさんの自己肯定感がかなり低いことがうかがわれます。

離婚が目の前に迫った時に、
悲しかったり寂しかったりするのは当然の反応です。

でもその一時の反応的な感情を過信して
未来の決断をすることは賢くありません。

このような時に、人間は不安になるものですし、
何にでもすがりたくなるものです。

まず一呼吸おいて、次のことを考えてみてください。

もし、自分の大親友が同じ状況にいたら
何と声をかけてあげるでしょうか?

自分がこの世の何をも愛する以上に愛する相手だったら、
いったいどのような言葉をかけてあげるでしょうか?

お子さんが同じ状況に立たされていたら、
いったいどのような言葉をかけてあげるでしょうか?

そのように決断や行動をされてみてください。

おそらく、今回の出来事は、暴力を受けずに離婚できる、
渡りに船のチャンス!とも取れるのではないでしょうか?

生活ができるか不安なら、経済的なリスクを背負わなくて済むように、
暴力や不倫の証拠を持って、法律家にきちんと相談してみてください。

慰謝料が請求できるでしょうし、子どもの養育費も請求できるでしょう。

この際、暴力に巻き込まれないように、自分で交渉しようとせず、
第三者(弁護士)を立てることが大事です。

DVから解放された女性の多くは、
暴力から離れてみて初めて目が覚めたように、
「何でもっと早く別れていなかったのだろう」と後悔します。

ほとんどの人が、自己肯定感の低さゆえ、
暴力夫無しでは生きていけないという幻想の中に生きているのです。

タカハシさんのように、ご主人の仕事を手伝っている場合などは、
なおさら世界が狭くなり、井の中の蛙状態に陥ってしまうことが
考えられます。

家庭の外にも目を向けて、友人や趣味、そしてもちろんDVや
ギャンブル依存症のサポートグループなど、サポートの輪をどんどん広げて、
いろいろな人や場とつながり、ご自身を満たす時間を増やしてみてください。

人生に困難は付きものではありますが、
暴力に耐えて蔑まれながら生きることほど辛いことはありません。

今が底付き、すなわち、それ以下は無いと考えてみることをお勧めします。

この困難を乗り越えることで、
未来はより良くなると信頼して前進してみてください。

また、

「私は幸せに値する人間です。」

と、鏡の中の自分を見て、大きな声で唱えてみてください。
何度も何度も繰り返し唱えてみてください。

応援しています。

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160711

こんにちは。川畑のぶこです。
今日は、南西諸島の沖永良部島にある、私の実家の庭からお届けします。

ひと足早い夏休みの雰囲気を、皆さんに味わっていただけたらと思い、
このロケーションを選んだのですが、
背後の蝉たちの声がミンミンと大音量で、
ビデオ途中からは、私の声がすっかり負けてしまっていますので、
字幕をご参照いただくことで、お許しください。

また、話の内容は、以下文章にもまとめましたので、
よろしければ、こちらをお読みいただければと思います。

* * *

今回、沖永良部島に来たのは、島が開催した「心のケアフォーラム」という
イベントのためです。私以外にも、私が所属している聖路加国際病院精神腫瘍科
の部長であり、リエゾンセンター長の保坂隆氏、株式会社新日本科学のCEOで
ある永田良一氏、そして、断捨離のやましたひでこ氏も一緒です。

この沖永良部島というのは、精神科医が常駐しておらず、
心の問題や悩みを抱えたときに専門家が不在、という問題があります。

そのような中で、まずは私たち一般の人々が、地域ができることはないか、
互いに協力し合いながら、心のケアをできたらベストではないかということで、
今回のフォーラム開催となりました。

フォーラム午前中は保坂先生が「心の安全 パトロール隊員養成講座」
という講座で、例えば地域の誰かがうつになった際、周囲の人々が
どのように向き合っていけばよいか、ソーシャルサポートのあり方に
ついて、話をされました。

後半では私が「折れない心のつくり方」について、永田先生は「空海の処世術」
というタイトルで、弘法大師・空海がどうやって困難を乗り越えてきたか
についてのお話をされました。そして、断捨離のやましたひでこさんが、
暮らしを整えることによって心のケアをする、そんなお話をされました。

その中で、非常に興味深い質問があり、私が答えさせていただいたのですが、
今日は、それを皆さんにシェアしようと思います。

沖永良部は長寿の島です。私も時々、町の広報誌を読むのですが、
「100歳おめでとうございます」と、100歳を迎えられた方たちのお名前が
載っているんですね。たくさんの方が100歳を迎え、祝福を受けている。

が、長寿はめでたいことであると同時に、ただ長生きするだけがいいのか、
という問題もあります。

健康長寿、すなわち、体が動いて、社会的生活を健全に営める状態での長生き
は理想的ですが、病気で、福祉施設や病院などで、ベッドに横たわりながら
長生きされている、ご高齢の方たちもたくさんいらっしゃるわけです。

そのような方たちが、生きる意味を見失ってしまうことがよくあります。

「生きている意味などあるのだろうか。死んでしまいたい」
「私など、生きていても迷惑をかけるだけ」
……こんな心情を吐露することが少なくありません。

このようなときに、どのように接したらいいのか。
前向きになることはとても大事だけれど、どうやって前向きな言葉をかけたら
いいのか。

このような質問を、ある老人福祉施設に勤めていらっしゃる方から
フォーラムの場でいただきました。

以下は、私が回答した内容です。

まず、「死にたい」「辛い」というような苦しい状況にあるとき、
その心情を受け取ってあげるということが一番·だと思います。

相手は「歳をとって社会の役にも立てない、人の役にも立てないのに、
ただただ生きているのは、みんなに迷惑だ」、そういう思いがあるのです。

まずは、「そのように思ってしまうほど辛いのですね」と心情を分かってあげる。
少なくとも、理解しようとしている姿勢が相手に伝わるということが
とても大事です。

「そんなこと考えちゃだめよ、もっと前向きに生きなきゃ」という言葉は、
何の役にも立ちません。「それほど辛いのですね」と、共感し傾聴する姿勢が大切です。

同時に、「あなたがそこにいてくれるだけで、うれしい」というメッセージが、
言語的にも非言語的にも伝わるようなコミュニケーションがされるとよいですね。

そして実際に、おじいちゃんやおばあちゃんのベッドを囲んで、家族が笑顔で
暮らしていれば、高齢者の方たちも「生きていてよかった」「生きているって素晴らしい」
という思いになれる。

私たちがこういった状況を作ることは可能だと思います。

また、ソーシャルワーカーや医療者の方たちであれば、これと同じような姿勢で接して、
「仕事をしている私としても、○○さんのお力になれている、それだけでうれしいですよ」
ということを伝えていくのがいいですね。

もちろん、高齢者の方たちの中には、人の迷惑になるから死にたいというだけでなく、
自分はもう90歳、100歳まで生きたから、もう十分。あとは天国で待っているみんなの所
に行くだけなんだと、すでに執着を手放し、むしろ死に対してリラックスして、
健全な死生観が育めている方もいらっしゃるでしょう。

そのような方たちには、必ずしも同じような言葉をかける必要はありませんね。
例えばですが、「あの世でもまた会いましょうね」というような会話をしても
いいのかもしれません。

高齢者のみならず、私たち人間なら誰しもいずれ向き合う「死」について、
あらためて考えさせられた、長寿の島・沖永良部での一日でした。

それでは、またお目にかかりましょう。
お元気で!

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こんにちは。川畑のぶこです。

先日、一週間ほど伊豆高原に行っていました。
決してバケーションではなく(笑)、サイモントン療法の滞在型研修でした。

がん患者さんやそのご家族、そしてサイモントン療法を学びたいという、
セラピストを目指す研修生の方たちも一緒に参加。
スタッフも含め総勢50名ほどで、6日間のグループ療法を行ってきました。

私は年に2回、この研修を指導する機会があるのですが、指導する立場でありながら、
毎回、学ぶばかり。むしろ私自身が生徒であり、学ばされる側にいるなぁと感じます。

今回も実に多くの学び、気づきがありましたので、
今日はそれを皆さんにシェアしたいと思います。

* * *

サイモントン療法では、じっくり自分自身、自分の人生を振り返り、
病気をはじめ、何らかのきっかけで乱れてしまった調和を取り戻す、という取り組み
をしていきます。すなわち「自分自身の本性に帰っていく」ということです。

その際、病気を攻撃者としてではなく、メッセンジャーとして捉えます。

それがたとえ、がんという、社会的には恐怖や困難をもたらすこともある病気、
また、治るのが難しいと思われている病気であっても、
これは私たちを攻撃しようと思って私たちにやってくるのではない。

自分自身の精神や心理面、また社会面、日常生活、人生の中で何か「ゆがみ」が出ていたり、
不調和をきたしているところを知らせてくれるメッセンジャーであるという捉え方をします。

今回の研修では、そのメッセージに6日間じっくりと耳を傾けて、調和の乱れを修正し、
「本性」に帰り、私たちの生きる目的を問い直し、その後に進むべき方向性を定めていく
という取り組みをしました。

私たちの生きる目的は、唯一「幸福を体験する」こと。

いったい自分はどんな時に幸せを感じるのだろうか。
深い喜びや深い充足感、生きがいを感じるもの、とは何だろうか。

ここに真剣に取り組みます。

非常にシンプルでありながら、でも決して簡単ではありません。

なぜかと言うと、私たちはどうしても自分の喜びや幸せは後回しにして、
「やらねばならないこと」や「やるべきこと」、あるいは他人や他者を
優先してしまうことが少なくないからです。

しかし、私たちが健康に、幸せに生きていくためには、
「自分の喜び」「充足感」を優先させる必要があります。

そして、そのことは、気分をよくしたり、心を軽くしたりするだけでなく、
私たちの生体にもよい影響を及ぼすということを、
皆さんにもぜひ知っていただきたいと思います。

続きはビデオで……
https://youtu.be/5xVWXn8Pqa4

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、47歳の女性(匿名希望)から「悶々とする、病を抱えた生活」
についてのご相談です。

~~~~~~~~~~~

環境病を抱えながら頑張ってきましたが、時々空しくなります。

私は幼児の頃から化学物質過敏症の中で生きてきました。
当時はこのような病が知られていなかったこと、両親と妹、家族全員が
病気を抱えていたこともあり、虐待、不適切な治療のオンパレード。
学校では、いじめや教師による虐待もありましたが、声を上げても
解決することなく、暴力で押さえつけられる日々が続きました。
それでも何とか勉強をして、学校も卒業し、資格もたくさん取りました。

その後も、死ぬかと思うような心身の激痛を抱えながらも時には仕事をし、
家族の面倒をみながら脱出の機会をうかがい、結果的に結婚して家を
出ましたが、その先でも虐待が待っており、子供を残して離婚しました。
その後実家へ戻り、もう1度結婚。この結婚でも虐待はありました。

今は夫と2人、平和に暮らしており、夫側の親族にも私の体調や
それまでのことは話が通じているため、特にトラブルはありません。

(中略)

実績のある治療を受けていて良くなっている面もありますが、
いつまでこの生活が続くのだろう? あんな無法地帯を生き抜いたこと
に見合うと思えるような日は来るのだろうか?などと、
悶々とすることがあります。

状況を良くしようと、勉強をしたり趣味を広げてみたり、
生活の知恵を仕入れてみたりもしていますが、体調が安定しないため、
続けようがなかったことも多々あります。もっと外に出て人と交流したり、
気軽に散歩や買物に行ったりしたいと思うものの、ままなりません。
それでも、長年窓も開けられなかったことを思えば、気ままに窓を
開けられるようになったのは、かなりの進歩と言えますが・・・。

これから何に気を付け、どのように暮らして行くのが良いのか。
これはという視点があれば、お願い致します。

~~~~~~~~~~~

大変な幼少期、そしてご結婚されても家庭内で暴力があったり、
過酷な状況をよく乗り越えていらっしゃいましたね。

ご相談者様はおそらく、ご自身の大変な経験に見合うだけの未来は
待っているのだろうかと悩まれているのではないかと思いますが、
私はこのご相談の全体の流れを通して「きっと大丈夫」という勘を得ました。

苦しみや痛みの中にも、安らぎや喜びを見つけていくことは可能だと
思いますし、文面からは、ご相談者様がすでにそのような動きを
始めていらっしゃり、変化を起こし始めているように思えるからです。

「治療を受けていて良くなっている面もある」、
また「趣味を広げてみたり、生活の知恵を仕入れてみたりもしている」
というエネルギーもおありのようです。それがご自身の望む量や望むレベル
ではないかもしれませんが、まずは「活動できている」ことに注意を向け、
「ありがたいな」と感じてみてください。

私たちは、問題探しのエキスパート。今、身の回りに起こっていることで、
辛いこと、痛みを伴うこと、大変なことに意識を向けがちで、それをやり出すと、
おそらく24時間365日、私たちは問題を探すことができるのではないでしょうか。

ところが、ありがたいこと、喜ばしいこと、うれしいことに注意を向けて、
それをじっくり味わうということにはどうも不慣れなようで、
ここはトレーニングが必要になってくる部分です。

「今、この瞬間、呼吸ができること、生かされていること」に意識を向ける
「マインドフルネス」の瞑想とその効果については、過去にも何度か
お伝えしましたが、中には、化学物質過敏症の方にも瞑想や祈りの効果が
出たというケースも報告されています。

物理的治療ですぐにパッと消すことはできなくても、少なくともこの
心のトレーニングというのは、今この瞬間から始めることができるということを、
知っておかれるとよいかもしれません。

続きはビデオで……
https://youtu.be/uh7sCX1ohc0

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shutterstock_219971116

Q:
楽しく過ごすことに後ろめたさを感じるような時、
どんなふうに考えたらよいか、教えてください。

人から、悩み相談を受けることが多いです。

助けになるなら、と私なりに答えられることをと話していくと、
泣いてしまう友達も多くいます。

昨夜も、何度か話したいとメッセージが来ていたオランダ人の友と
Skypeで話すと、乳ガンの治療中だということ。

どう言葉をかけてよいか戸惑いながら、
努力家の彼女が病院での放射線治療以外にも、
ハーブなど自分でできることを実行していることを知りました。

彼女とは、不妊治療をしていた時期も同じ、また夫が不倫をしたのも同じ。

彼女は、離婚を決意し、今は新しいパートナーと暮らしている。
私は、夫と少しずつ、歩み寄ることを選びました。
今でも、夫に対して、許せないという思いや、信用できないという気持ちが
時々出ますが、助け合って暮らしているように感じています。

私たちはたぶん、二人とも努力家で似ています。
不妊治療で子供ができなかったとき、
仕事でいろいろなことを努力して手に入れてきたけれど、
世の中にはがんばりようがないこと、望んでも手に入らないこともあると知ったというか、
逆に私自身がこの世に生まれてきたことが奇跡なんだなぁと、
話したことを覚えています。

「なにかやりたいことを見つけなければ!」という彼女に、
「あなたは今までにいっぱい努力してきたし、もう今、もってるもので十分だから、
そんなにがんばらなくていいよ」と言うと、泣き出してしまいました。

昨夜の会話の中で、彼女は私がハッピーかどうか?とても知りたがりました。
どんな時に幸せと感じるか?と。

私の答えは、「朝、散歩をするか、ヨガをする時に最近は瞑想を同時にできるような
心地になり、しあわせだなぁと思う。また、バルコニーでお茶を飲みながら
本を読んだりしているときもしあわせだなぁと思う」

そんなふうに伝えた時、彼女が不満そうに見えました。
どちらかというと、私にも何か不幸がないか?知りたかったように感じ、
人の不幸で安心する、自分だけが困難な道にいるわけではない、
そういうことってあるなぁ、しんどいんだろうなぁと思いました。

話が飛ぶように思われるかもしれませんが、
楽しく、しあわせに過ごすことにうしろめたさを感じるようなことがよくあります。

楽しく過ごすことに後ろめたさを感じるような時、
どんなふうに自分と折り合いをつけ、
つらい状況にいる方にはどんなふうに声をかけたらよいのか、
ご指南いただけますか?

長い文章を読んでくださって、ありがとうございました。

よろしくお願いいたします。

【サンデー・52歳・美術家】

―――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

共に苦しみを分かち合ってきた友との友情にひびをいれずに、
良好な関係を保ちたいサンデーさんの気持ちが伝わって来るご相談ですね。

そんなサンデーさんの温かさやオープンさが、周囲の人々の心もオープンにして
悩みを相談したい気持ちにさせるのではないでしょうか。

辛い不妊治療を通して、人生には努力だけでは得られないものがあり、
ご自身がこの世に生まれてきたことが奇跡なんだなぁという気づきを得た
サンデーさんには、人生をしなやかに生きるセンスが伺えました。

ご友人は、もしかしたら同志であるサンデーさんに
置いてけぼりにされるような気がして、不安なのかもしれませんね。

もちろんサンデーさんご自身にはそんなつもりは無いかと思いますが、
そのことが気になって、自分ばかり幸せを感じてはいけないという罪悪感から、
相手に合わせようとしてしまう癖があるのではないでしょうか。

もしそのことで、ご友人が幸せになれるのならその努力は報われるでしょうが、
残念ながら刹那的な安堵感は与えても、
深い喜びや充足感につながるものではありません。

私たちの生きる目的は、幸福や喜びを体験することですから、
まず、大事な人生の仕事に取り組むのだと決意をしてみてください。

もちろん、幸福とは自分だけが幸せを感じられれば得られる、というものではなく、
周囲の大切な人々にも(本来大切な人だけではないのですが)
平和や喜びがあって初めて成立するものでしょう。

なので、相手から見ればサンデーさんの幸せは、
相手の幸せにも大切な要素となるわけです。

ご友人を幸せにするために、サンデーさんが不幸である必要はありません。

ただし、大切な相手が劣等感に苛まれて苦しんでいる時に
コミュニケーションをするのには、
その部分を刺激しないように、少しだけ工夫する智慧も必要かもしれません。

例えば、幸せに関して質問された際に、
「苦しい時に分かち合えるあなたのような友がいることは幸せで有難いことだ」
といった内容が返事に含まれていたのなら、
ご友人はサンデーさんの幸せに自分の存在を感じることができ、
自己承認もできるかもしれません。

また、苦しみの中にも喜びがあるという、
サンデーさんが不妊治療から命の尊さ=自分の尊さに気づいたような、
非二元的なものの見方ができるようになるかもしれません。

ぜひ、今後もサンデーさんの思いやりと優しさを相手に表現しながら、
ご自身も幸せにしてあげてください。

ーーーーーー

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160418

こんにちは。川畑のぶこです。

熊本の震災で心が痛む日々です。
仕事仲間や友人たちが震源地地区に住んでいるため、自分にできることはないかと
思いを巡らすも、交通や流通ルートが遮断されているので物理的に手を貸すことが
難しく、もどかしさとの戦いです。

東日本大震災のときも同じでしたが、
このようなときに自分の非力さをまざまざと感じさせられます。

ただ、離れている私にもできることがあります。それは祈りと愛を送ること。
辛い時に、希望となるのはつながり=絆。
一人ではない、みんな見えないところで繋がっている、思いやっているということは
救いになります。
慈悲や愛をコミュニケーションしたり、祈りに込めることは離れていてもできます。

実際に祈りはその対象となった者、また祈っている者に好ましい生体反応や
安らぎをもたらすという研究結果もあります。

被災地の方に愛と祈りを送ります。

さて、今日は、ももくろさんという女性(50代・主婦)から
「寂しさと心配でいっぱいです。」というご相談です。

~~~~~~~~~~~

三人の息子は自立し、夫婦二人の生活をしています。

相談は主人の妹(私の1歳下)のことです。
彼女はアメリカ人と熟年離婚をし、5月にニューヨークから帰って来ます。
彼女は、英語が堪能なのはもちろん、積極的で社交的で、私とは真逆な人です。

財産分与で億の金額を持っているそうで、老後は悠々自適だと言っていました。

そんな彼女が、私の息子夫婦の住むマンション(私の家からは電車で10分位)
に住むことになってしまったのです。
そして、私の2才の孫に英語を教える事を楽しみにしているようです。

私は、家業の手伝いや子育てで忙しかった、というより自分の性格からきたのか、
あまり友人もいません。そして、少ない友人が二人続けて亡くなったりと、
寂しさいっぱいの時に、息子の嫁や可愛い孫まで取られそうで、心配でなりません。

主人は私の気持ちよりも、離婚をした妹が不憫なのでしょう、
当然の事かもしれませんが。

こんな心の狭い事を思っている自分が嫌ですが、どうしても頭から離れません。

とても寂しいです。

~~~~~~~~~~~

ももくろさんの寂しさが全面に滲み出ていて、また同時に、劣等感が非常に
刺激されて悩んでいらっしゃるのかもしれないなと感じるご相談内容です。

また、母親として子育てを献身的に行ってきて、それも一段落したとき、
心にぽっかり穴が開いたように寂しくなる状況のことを、「空の巣症候群」などと
言ったりしますが、おそらく、現在のももくろさんにその症状が表れていることも、
寂しさを助長させている要因の一つかと推察します。

まず、<寂しさ>をどうやって克服するかということに関して。
義理の妹さんのことが本当に問題なのかどうかというと、
それがトリガーになってはいるようですが、本質的な問題の素ではないように見えます。

ももくろさんは、今、劣等感を抱いていませんか。
「自分は駄目なのよね、惨めなのよ」と思わせるような部分を刺激する一つの材料に、
妹さんがなってはいるかもしれませんが、
では、妹さんが息子さんのマンションに引っ越して来なくなった、遠くに住むことに
なったとしたら、果たして、ももくろさんの人生はバラ色になるでしょうか?

物事を見るとき、人と向かい合うとき、世の中と関わり合うとき、
もし、ももくろさんが他人や周囲と自分を比較して、そこに劣等感を持ち、嫉みの感情
を持ってしまうことがあるようですと、それは人生の質を低めてしまいますから、
「関わり方」というものを正していく必要があるでしょう。

文面から、妹さんはとても明るくて、社交的で、華やかで、あたかも、あらゆるものを
手にした万能な人のような印象を受けますが、そこも、いったん冷静に、落ち着いて、
じっくり見てみることをお勧めします。

キーワードは<透明な目>。

そして、<自分ならではの豊かな個性>に気づくことも、
ももくろさんの精神状態をずいぶんと楽にしてくれるものと思います。

どのように取り組んだらよいでしょう?

続きはビデオでお話しします。
https://youtu.be/fd4bu85djEQ

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こんにちは。川畑のぶこです。

先週は、息子が喘息で入院して私も泊まり込みという話をしましたが、
その後、無事退院しました。が、ようやく幼稚園へ行けるかと思いきや、発熱。
入院中は私も気合いが入っていたせいか、なんとか元気でしたが、退院後の発熱で、
心身共にガタガタ……と崩れ、ついに私も風邪を引いてしまいました。

スーパー母ちゃんで乗り切ったかと思いましたが、やはり自然というのは
うまくできていて、バランスをとるようになっているものですね。

昨日、子どもの登園後、やっと時間ができましたので、
マッサージの80分コースで揉んでもらいました。
そうしたらかなりすっきりし、鼻のとおりもだいぶよくなりました。

そして、ビデオには映っていませんが、スタッフの山本さんという方がいつも
この収録をしてくれています。その山本さんが、愛の手作りバスソルトを
持ってきてくれました。黒文字と檜と柚子のオイルが入っています。

「黒文字」を知っている人は少ないかもしれませんが、ものすごく上品な香りのする
アロマオイルで、私も最も好きな香りの一つです。その黒文字が入っていたので、
びっくりして、うれしくなりました。今夜はこのお風呂にゆっくり入ろうと思っています。
主人と息子はこの価値が分からないので(笑)、入れないで、
私一人でバスタイムをゆっくり楽しみたいなと思っています。

そんなこんなで今日はちょっと鼻がつまっていて、お聞き苦しいかと思いますが、
どうかご了承ください。

今日は、リラックマ様(30代・パート)という女性から
「公私共に近すぎて息苦しい、義理の両親との距離。」というご相談です。

~~~~~~~~~~~

今、主人の両親と仕事をしています。主人は別の仕事です。
数年続けていますが、だんだんと辞めたくなってきました。

嫁という立場もあり、仕事で不満や疑問が生じても嫌な顔1つせず
(出ているかもしれませんが)頑張ってきました。
両親ともに悪い人ではないのですが、あまりに距離が近くなり過ぎて息苦しい毎日です。
プライベートも仕事も一緒になっている感じでしょうか。

お金をもらっているから、私にも引け目があり何度も辞めようかと思いましたが、
子供も小さく、働きやすさとお給料に負けてズルズルと働いています。
両親もそれに気付いているとは思います。

時間と人にしばられる事に疲れた感じでしょうか。私が甘いのかと思う事もあります。
自分でもこの先どうしらたいいのかわからないです。
他に仕事を探すことさえ両親に悪いなと思ってしまいますし。

穏便に辞めるにはどうしたらいいでしょうか。
それともこのまま親孝行だと思ってがまんしたほうがいいでしょうか。

~~~~~~~~~~~

「いい嫁」をずっとやってこられたのですね。我慢して、嫌な顏せず、一生懸命頑張って
きたのだと思います。まず、それはご自身でも評価なさってくださいね。

そして、リラックマさんの心の声というか、魂の声というか、封じきれないものが
溢れてきてしまっているのかなということがひしひしと伝わってくるご相談内容です。

こんなときは、まず、逆の立場に立って考えてみることが有効かもしれません。

例えば、リラックマさんご自身がご両親の立場だったら。
嫌な顔一つせず、一生懸命働いてくれているお嫁さんが、本当は辛いのにそれを見せない
ように努力している姿。相手を傷つけたくないから、親孝行しなくてはいけないから、と
我慢している姿を見て、どう思うでしょうか。

また、我慢の「割合」を意識してみてください。
世の中、何かかしら嫌なことは必ずつきまといます。我慢することが2〜3割はあるけれども、
いいことも7〜8割はある、というくらいのバランスならば、いいと思うのです。

リラックマさんの場合、時間の経過とともに、おそらくそのバランスがだんだん変わって
きたのではないでしょうか。喜びと苦しみが五分五分になって、そしてそれが今度は逆転して
しまうと、ちょっと苦しくなってきますね。

私たちがストレスを我慢する意義があるとき・ないとき、の見極めも必要です。
我慢した先に、喜びや自分を満たしてくれるものがあるかどうか。

人生の目的は「幸福を体験すること」です。リラックマさんにはその権利があります。
自分にとっての幸せは何かを今一度考え、ご両親はじめ、周囲との関わり方のバランスを
もう一度、見てみることが必要な時期に来ているのではないかなと思います。

「嫌なこと」を自覚するだけでなく、「自分は何がやりたいのか」を自分の心に問い直し、
仕事探しも、ぜひされたらよいと思います。
探していくうちに、ご自身が生き生きと活躍できる場が見つかるかもしれませんし、
やはりご両親の所が恵まれていたと思う結果になるかもしれません。

が、今もし、井の中の蛙になってしまっていると感じているのであれば、勇気を出して、
一度、大海に飛び込んでみていただきたいなと思います。

続きはビデオでお話しします。
https://youtu.be/OL5VLKcYUPU

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私は、基本的に、周りの人たちが平和で幸せでいてくれることを望んでいます。

その理由は(理由というのもおかしいんですが…)、
人が平和で幸せでいてくれれば、私に災難(?!)が降りかかって来ず、
私も平穏な時を過ごせる気がするからです。

心乱され、振り回されるのは、とても辛いので、
私が平穏に過ごせるためにも、みんなが幸せでいてくれたらいい・・・と思います。
(この気持ちが、相手のためでなく、自分のためである…という
身勝手な感情であることは気づいており、悩みの一つでもあります。
しかし、それ以上に自分というのが、嫌になる感情は・・・)

相手の幸せを一緒に喜んだり、話を聞いたりすることが楽しいと感じるのは、
私にはあまり関係のない人とか、好きだとか嫌いだとかという感情を持つことのない
相手とか、遠くの他人とかに対しての感情なんです。

家族や親戚や親しい仲間や関わりの深い仕事関係の人だったり…という、
私の大事であり大好きな人の幸せな瞬間に対しては、
とても複雑な思いをすることが多くて、悩み苦しんでいます。

日頃は大好きな人・大切な仲間が幸せで平和に過ごしていることを、
無意識に願っていることは事実です。

けれど、その人が『どこかに出かけた』『何かを買った』『成功した』『上手くいった』
といった話を聞いたり知ったりすると、心がざわめいてしまいます。

その感情は、とても醜いものだあることは確かであり、
その感情を大切な人に対して感じてしまう自分が、心から嫌になります。

そして、もう一つ、私自身が、心豊かな人生のため日々頑張って過ごし、
旅行などを楽しんだ後にも・・・自分の心が不安定になり、幸せに浸れなくなります。

知らない誰かや浅い付き合いの人とは、喜びや楽しみを、共感し合えるのに、
どうして自分自身や身内などの楽しみを、喜べないんだろうと、
気持ちが沈んでしまいます。

自分の中にある、多面的な感情に心底疲れます。
大切な人が、楽しんでいたり幸せなら、いう事ないのに…
どうしてそのままを受け入れられないんだろう。

【ラベンダー様・50歳・福祉関係】

―――――――――――――――――――――――――――――

A:
FROM 川畑のぶこ

ラベンダーさんのように
相手の幸せを真に喜べない自分に嫌悪感を抱く人は多くいます。

ラベンダーさんが気にされている、
相手の幸せは結局自分の幸せにつながるからそれを望んでしまうというのは、
事実そうですし、なんら問題の無い姿勢ではないでしょうか。

これは非二元的なもので、自分だけより多くを得て、周りの人を蔑にしていれば、
一時的な優越感、安堵感、達成感はあったとしても、
そこに真の持続的な幸福感は存在しないでしょうし、
手に入れたものを失う恐れも生じるでしょう。

ラベンダーさんは福祉関係のお仕事に就かれていらっしゃるとのことで、
日々直接的に人々を助けていらっしゃることと思います。

医療や福祉の世界に携わる人たちに多い姿勢は、
自己犠牲を払ってでも常に相手の利益だけを考えるというものです。

これが、全体を俯瞰して、そのことが本当に自分にも相手にも全体にとっても良いことで、
ありがたいことであるという深い気づきのもとに行われていれば問題ありませんが、
ひたすら抑圧的に自分のニーズ(幸せ)は棚上げし、相手のニーズ(幸せ)を望むべき、
という姿勢が人生全般にわたって染みついてしまったのであれば、
これは苦しみをもたらすことでしょう。

自分の幸せのために他人の幸せを願ってよい
と許可を与えてみてはどうでしょうか?

他人の幸せのために自分の幸せを願ってよい
と許可を与えてみてはどうでしょうか?

それらは不可分なのだと。

自分を大切にすることは、相手を大切にすることにもつながり、
相手を大切にすることは、自分を大切にすることにもつながる。

どちらか一方通行ではない。両方とも大事。

この現実を素直に受け入れてみてはいかがでしょうか。

常に自分のことは殺して人の幸せのみを願うのは、
一見美しいかもしれませんが、無理があります。

無理は続きません。
誰かが何かを達成したとき、素直に喜べないのは、
自分にはそれらが手に入らない、相手だけ得して自分は損している
と思っているからでしょう。

その人とはかたちやタイミングは異なれど、
自分には自分なりに達成できることもあれば、手に入れられるものある。
私は私なりに幸せを体験できるし、そのための努力ができる。

そう思えたなら、羨望が嫉妬に変わり、己を蝕むようなことは避けられ、
逆に良き張り合いとなるのではないでしょうか。

たとえば、友人のアーティストが優れた作品で人々に笑顔をもたらしたのであれば、
「いいな~!羨ましいぞ~!私も福祉分野で人々に笑顔をもたらすぞ~(^O^)/」
と素直に、さわやかに、軽やかに、返してみてはいかがでしょうか。

ーーーーーー

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