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FROM 川畑のぶこ

今日は、パラキートさん(50代・女性・中学校講師)
のご相談にお答えします。

【Q】生まれてこのかた、
一度も病気をしたことのない母が、がんになりました。

健康には自信があり、がん保険も解約していた母。

がんの治療はお金がかかるし、副作用も嫌だし、
もう治らないがんなのだったら
治療しても仕方ないからと、
家族で話し合い、治療をやめました。

これで穏やかに過ごせれば良いのですが、
「がんになってまで、私は夫の世話をしなければ
ならないのか」と父にあたり、
父の方が、うつになりつつあります。

私は両親の好きそうなものを作ったり買ったりして、
週に一回持っていくことくらいしかできません。

どうしたら穏やかな最期を迎えることができるでしょうか。
別居をかなえてあげた方が良いでしょうか。​​

【A】お母さん・お父さん思いのパラキートさんのお悩みです。

まず、お母さんが、
がんで治療ももうしないと決めたということで、
おそらくステージが進んでいた状態だったのかなと推察します。

治療に関しては、やってみないとわからないこともありますし、
進行していたとしても良くなる人も中にはいらっしゃるので、
最後まで諦めて欲しくないという部分はあるのですが、

ただ、いい意味で、もうある程度の年齢で、
人生を全うしたということで、
あまり新種的な治療はせず、
QOL、人生の質、生活の質を穏やかに保って
余生を過ごしたいと決めて、
家族も同意されたというのであれば、
それはそれで素晴らしい決断だと思います。

なので、諦めではなくて
執着を手放しているという状態であれば、
それはとても健全な姿勢であろうということを
お伝えしておきたいと思います。

そして、お母さんがお父さんに
当たっているということについて。

これ、私はすごく大切なプロセスだと思います。

病気になったとき、特にがんのような
命を左右するような病気になったとき、
人はゆとりがなくなります。

そして、本当に基本的なニーズを満たす
というところに立ち返るようになるんですよね。

それまでは自分のことは棚上げして
人のことをしたり、周りに気配りをしたりという
ゆとりがあった人でも、
自分の肉体的精神的な限界がくると、
ゆとりがなくなります。

そうすると何が起きるかというと、
本当の大切なニーズ、真のニーズ、本音が出るんです。

これは悪いことではありません。

お母さんの態度に隠された本音を、
周囲が慈悲心を持って汲み取ってあげることが大切です。

続きは、ビデオでお話しします……

 

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20201026

FROM 川畑のぶこ

前回に引き続き、「子どもの自己肯定感を育む方法」について
お話しいたします。

親というものは、日頃からどうしても子どもにダメ出しをしてしまうことが
ありますが、そのダメ出しの仕方について、前回(10/19公開動画)は
お伝えしました。

今回はダメ出しではなく、子どものいいところに目を向ける、
そんなテーマでお話しします。

私たちは、社会的な生き物ですから、周りと調和をとるために様々なものを
我慢したり、抑圧したりします。これはある程度は大事なことですね。
社会的にバランスをとっていくためにとても健全な行為です。

ところが、我慢しすぎ、溜めすぎ、抑圧しすぎというのは、
心を病んでしまう原因になってしまいます。
また、自己肯定感を低下させてしまう原因にもなります。

子どもも同じです。例えば、苦手な算数を克服しようと、費やせるだけの時間
を算数の勉強に費やしたとしましょう。結果、成績が上がって、親に褒められ
て、嬉しいと子どもは思うかもしれません。

では、子どもがそれで幸せを体験して人生を生きていけるかというと、
これはちょっと違いますね。これは子どもの幸福感とも連動する話です。

苦手を克服することは、もちろん、ある程度は必要です。バランスをとるのに、
その努力をする価値はあると思いますが、それよりも、自己肯定感を高める
という観点からは、できないことを克服したことを褒めるよりも、その子が
秀でていること、長けていること、できていること、できていることで
素晴らしいことをピックアップして賞賛するという姿勢が大切です。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、みいさん(50代・女性)のご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
川畑先生、こんにちは。いつもメルマガ拝読しております。
年頭恒例「捨てたい私」「なりたい私」のテーマで募集とのこと、
「捨てたい私」で応募します。

私が捨てたいのは「親の価値観に縛られている私」です。

子どもの頃は、母からお金のことで父への愚痴をよく聞かされ、
私は我慢することが良いこと、と育てられました。
お小遣いやお年玉も母に渡していました。
そのせいか、私は今でもお金を使うことに罪悪感を、
お金がなくなることに恐怖を感じてしまいます。

また、母は学歴、特にどこの高校出身かにこだわりがありました。
私は、そんな父母のようになりたくない、父母よりちゃんと生きたい、
という気持ちで生きているうちに、父母に負けたくない、
お金の苦労はしたくない、自分の子も父母に文句を言われないように育て
たい、という気持ち強くなり、いつのまにか、お金や学歴にこだわるよう
になっていました。

娘が成人した今でも、娘に行って欲しかった高校の制服姿の学生を見ると、
辛い気持ちになる私がいます。

親の価値観に縛られる気持ちを捨てたいです。よろしくお願いします。

~~~~~~~~~~~

みいさんに限らず、親の価値観に縛られている人というのは
親に認められるために意識的に自分自身を縛っている人もいれば、
知らず知らずのうちに、もう細胞に染み込むように親の価値観が
染み付いてしまって、そこに縛られている人もいると思います。

親の価値観というものには誰でも少なからず影響を受けていますし、
それを意識的に乗り越えようとしてきた人もいるでしょうが、
それもうまくいくこともあれば、いかないこともあります。

みいさんは、意識してそれを乗り越えようとしたけれども、
なかなかうまくいかないというところだと思います。

まず、親のことは、みいさんもきっと大好きだと思うのです。
親のようになりたくないと言っているけれども、やっぱりどこかで
認められたい、愛されたいという気持ちはあるでしょうし、
それがこのご相談にすごく滲み出ていると感じます。

親のことを大好きだというのは、認めてしまっていいと思います。
みいさんは、特にお母さんとおっしゃっていますが、
もちろん、お母さんの言動すべてを肯定するという意味ではありません。

お母さんの言動によってみいさんが苦しんだ部分もあるでしょうから、
そこはみいさんが反面教師にして変容させていこうと思うのはいいことです。

でも、ベースは否定するのではなく、認めることから始めましょう。

お母さんは、お母さんの価値観で、生きたいように生きたのです。
だから、みいさんも、お母さんの価値観はお母さんにとっては機能すると
尊重しつつ、自分には自分なりの唯一無二の個性を持った人生がある、
それを大事にしようという姿勢を育むことが重要です。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、アッコさん(60代・パート)のご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
自信がまったくないことに悩んでいます。

パートで働いていますが、4時間だけなので収入は少ないです。
収入が少ないことで、家族の役に立っていないような気がして、
自分よりも家族を優先してしまいます。

けれど、そうすると自分のやりたい事がわからなくなって、
生きているのがつまらなくなります。

子供たちは成人してしていますが、お金が足りないと言われると、
私の積み立てから出して手伝ったりしますので、預金が少なくなって、
ますます不安になります。

60才になった今、自信をつけるにはどうしたらよいのでしょうか? 
アドバイスをお願いいたします。
~~~~~~~~~~~

アッコさんが、家族の役に立てていないのではないかと悩まれている中で、
お仕事のことが一番最初に出てきていますね。

フルタイムで仕事をしていないとか、家族や世の中に対して経済効果を
上げていないということが自分の価値の低さであり、よって自信がないと
いう解釈になってしまっていませんか。

人間には良いところもそうでないところもありますね。うまくできること
もあれば失敗することもある。すべて完璧に、完全無欠にということは
あり得ないわけです。

アッコさんが自分自身を見るときに、ダメなところばかりを見る傾向が
ないでしょうか?

自分の良いところも、欠点も挙げられる、これはニュートラルで良いこと
です。でも、アッコさんはどうでしょう?

例えば、お子さんはもう成人なさっているのですよね。複数の子どもが
成人しているということは、それまでちゃんと育てたということですよね。

そんな自分をちゃんと評価してあげているでしょうか。子どもを自立させ
て、成人になるまで育み、見守るということはとても大事な仕事だという
ことを評価してあげているでしょうか。

世の中の人に対してはどうでしょう。

例えば、どこかの組織からお給料をもらって経済的な収入を得ているわけ
ではないけれども、専業主婦として、家のことを切り盛りして子育てを
しているような人たちを見て、価値がないと思いますか。

そうではありませんよね。ですから、アッコさんも、自分のやっている
ことにも価値があるということを、きちんと認めてください。

価値がないと思う部分だけを見ようとしてしまっている、そこに自信の
なさが湧いてくる原因があるかもしれません。

ノートを一冊準備して、自分のいいところを書き出してみることを
オススメします。苦手なこともあるし、欠点もある、でもいいところを
書き出すのです。もし書き出せなかったら、人に聞いてみてもいいです。

そして、そのときに「そんなことない」と抵抗する心理が出てきたら、
それが自信のなさの原因なのだということを覚えておいてください。

周りも「それが素敵だよ」「いいよ」と言っているのに、認めない自分
がいる、それじゃダメなんだと言う自分がいる。だってこれができて
いないじゃないかと全てを打ち消してしまう自分がいる。

全か無かというような思考に走っていないか、ものごとの見方が歪んで
いないかというのも見てみるとよいでしょう。

続きは、ビデオでお話しします……

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181008

今日は、スヌーピーさん(50代・専門職)のご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
川畑先生 先生の心理学を少しずつ勉強させて頂いています。

夫(50代後半・会社員)は男三人兄弟の次男です。
夫は社会人になってから、ずっと実家の援助をしています。
借金してでも援助します。夫の実家は農家で、台風などの災害があった時
の援助は、私も仕方ないと思いますが、名門?だとかで、葬式、お寺の寄付、
等の見栄無駄の多い生活費など、全て 次男、三男に援助させてきました。

そんな中、義兄は、皆が反対したにも関わらずある事業に失敗し、
1000万以上の借金を残し、夜逃げをしました。義父の年金にも手をつけ、
入院中の病院への支払いが数ヶ月滞り、次男の夫に支払い請求が来ました。
また、全額ではありませんが、夫は借金の保証人にもなっていました。
(三男は保証人を断固 断ったそうです) 義兄本人は無いものは払えない、
死んでやる と夫を脅す始末です。

私達は子供が高校大学と、人生で一番お金の必要な時期の上、リーマン
ショックの時期で夫の給料も下がり大変でした。私もパートに出て必死で
働きました。住宅ローンの支払いが重く、仕方なく両親が残してくれた遺産
を回しました。それでも、いつか時期が来たら義兄を許せるように、と考え、
月に数千円ずつでも返済に協力してほしい旨を何度も手紙に書き送りました。
届いてはいるみたいでしたが、何の返事もありませんでした。

この春、なんとか借金の返済も済み、ほっとしたのですが、ここに来て、
義兄の存在が疎ましくて仕方ありません。早く死んでくれたら気分が楽に
なるのに、とさえ思ってしまいます。

こんな負の気持ちを持っているのは、しんどくて仕方ありません。また、
義兄と血が繋がっている夫をも信じられなくなってきて辛いです。
どうすれば自身の中で折り合いがつけられるか、何か助言を頂きたいと思い、
メールをさせて頂きました。
~~~~~~~~~~~

スヌーピーさんとご主人の、相手への思いやりと尽くす心、誰にでも真摯に
きちんと丁寧に向き合うという姿勢には、本当に頭が下がります。

こんな困難な状況をよく乗り越えてきたと、まずは、そんなご自身を大いに
褒めてあげてください。

反対を押し切った末に、結局借金を抱えて夜逃げをしてしまったという
お義兄さんのことに関しては、そうなる可能性というのは、次男である
ご主人も、保証人を断った三男さんも、おそらくわかっていたのでしょう。

ご主人は、その大きなリスクを重々承知した上で、そうであってもやはり、
思いやりの精神でお兄さんのことを助けられたのだと思うのですよね。

これはもう、その時点では自分たちにできる最善の選択をしたのだということ。

人間、もちろん後悔することはたくさんあります。でも、その時点では、
それ以上もそれ以下もない、それがベストだと思ったわけです。三男さんは、
抱えきれないから、断るのがベストと思ったから断ったわけですよね。

そして、スヌーピーさんとご主人にも、断るという選択はもちろんあったのだと
思います。でも、おそらく、それよりも自分たちの信条というか、人生観、
信念で、本当に困っているときに人を助けるということ、自己犠牲を払ってでも、
助けるということを優先したのだと思います。その部分は肯定してくださいね。

続きは、ビデオでお話しします……

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こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、さっちゃんさん(30代・主婦)のご相談にお答えします。

~~~~~~~~~~~
初めまして。いつも先生のメルマガを参考にさせて頂いております。

まずは、私の性格は、クリスチャンという事もあり、人助けが好きですし、
端的にいますと、例え嫌でも、ハイと言ってしまうところがあります。
人と楽しく和やかに過ごすのがすきですが、子供の時から、
いじめられたり、無視されたりと、人間関係が器用ではありません。
成人しても、似たような負の連鎖が続いています。
より良い人間になる努力はしてますが、なぜか空回りです。

特にママ友とはうまくやって行きたいのですが、一つつまずくと、
それ以上悪化させたくないのに、バカな行動に出て修復どころか
更に叩かれという始末です。 恥ずかしいのと情けないのとで、
やりきれないです。

余計な事を言わず、静観の構えで邪魔にならず仲良くして行きたい
のですが、一度誤ってしまうと軌道修正をどうしたら良いか
分かりません。ありがたい事に、離れてはおりますが
数人の親友と呼べる、何でも話せる人がいるのには感謝です。

転勤の先々で失敗ばっかりの私、主人に影響が出ないように努めて
はいるのですが、いかんせん、どうしたら負の連鎖を断ち切り、
本来の望みである、人間関係を良好に運ぶことができるのでしょうか?

過去の出来事上、負の連鎖が経験として身についているので、
自然とその方向に、気付かずに向かっているのでしょうが、
そこにブレーキを掛け、良い方向への新しい回路を作る方法を
知りたいです。ストレス、不安にめっきり弱い私ですが、
乗り越えて、私への噂を一掃し、欠点を克服し、良い人間になりたいです。
~~~~~~~~~~~

さっちゃんは不器用なのですね。とても頑張り屋さんでいい人なのだけど、
ちょっと不器用なところが歪に出てしまっているのだろうなというのが、
ご相談の文面から読み取れます。

まず、転勤が多いということなので、おそらく、やっと人間関係を作ったら
次、人間関係を作ったら次、と適応しなくてはいけない状況がたくさん
あったのでしょう。

そういった状況の中でどうやってサバイブしていくかという方法論として、
自分を抑圧する、抑える、そして、クリスチャンということもあるとのこと
ですが、自分のことは抑えて、自分のニーズは満たさずに人のニーズを満たす
のに、一生懸命に頑張り過ぎてしまったのではないでしょうか。

相手がしてくれているサポートが自分にとって欲しいサポートであれば、
人間関係は良好になります。ところが、さっちゃんは、おそらく
「こういうふうにしてもらったら、相手がうれしいだろうな、喜ぶだろうな」
と、もし、さっちゃんがそのようにされたら喜ぶこと、うれしいこと、
満たされることを、相手に一生懸命頑張ってされているのではないかと
思うのです。いかがでしょうか?

ところが、さっちゃんにとってはそれがよかったとしても、相手がそれを
望んでいるとは限らないわけですね。ですから、何か人を助けたいと思って
働きかけるときは、本当に相手が望んでいるものは何だろうと、まず確認を
してから、実際の行動に移すのが賢いやり方です。

続きは、ビデオでお話しします……

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断捨離メルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をあなたにシェアします。
――――――――――
【Q】新人に困っています

上司と新人と3人でチームで仕事をしています。

この新人半年前に入社したのですが
情緒不安定が見られ、うつ病で薬を飲んでいて
週1の前職も休職していたことが発覚。

仕事は毎日コツコツやることはできるのですが
週1の仕事は今だにミスばかりで。
ミスを注意すると「あなたは私を病気に追い込むのか」
と逆切れ状態。

教えても教えても一向に仕事は覚えられず。
おまけに自称対人恐怖症で他の人と関わる仕事は全てパス。
しかし飲み会は大好きで仕事休んでも全て出席。

上司は状態を知ってますが
「心の病なんだから許してね・・・」と。

自分の負担が増えるため仕事を与えないと
上司に「与えて」と言われるは・・・。

チーム外では「ニコニコと愛想よく良い子ね。」と評判高く。
「今毎日が楽しくて、薬から卒業できたんです。ずっと続けます。」
と言い出し。

私の方が気がおかしくなりそうです。
どうやって対応したら良いのでしょうか。

【40代 医療事務職 匿名希望】

――――――――――――――――――――
【A】FROM 川畑のぶこ

日本のうつ病の罹患者は100万人を超えました。
昨今では匿名さんとその新人さんのみならず、
日本全体の社会問題でもありますね。

さて、匿名さんの同僚の新人さん、
病気だというのに飲み会は仕事を休んででも出席する。
実は新人さんは詐病で仕事をさぼっているだけではないか?
という思いが恐らくおありではないでしょうか。

もしそうであれば、匿名さんがイライラするのも
いた仕方ないことであるかと思います。
とりわけ、仕事に真剣に誠実に取り組まれていらっしゃる
匿名さんのような方であればなおさらではないでしょうか。

匿名さんの認識には少し誤解があるようですので、
そこさえクリアできればかなりスッキリすると思います。

その罹患者数とはうらはらに、うつ病を患う人との
かかわり合い方(特に職場での)は人事や管理職の方は
ある程度教育されているところも多いですが、
一般社員には教育されていないところがほとんどでは
ないでしょうか。

匿名さんの上司が「病気だからね」とか
「仕事を与えてあげて」というのは新人さんの
病理に対する情報をもっていたり、かかわり合い方を
教育されているからではないでしょうか。

上司は職場では「起こりうること」と捉えているので
その状況はたしかに困難ではあっても毎度「イライラ」する
必要がないのかもしれません。

まず、この問題を乗り越えようと思うならば、
病気や新人さんのことをジャッジするのではなく、
「理解する」という思いやりの姿勢を大切にしてみてください。

匿名さん自身、忙しくてゆとりがなく、
とても思いやりや優しさまでは持てないかもしれませんが、
それでも客観的に理解することはできると思います。

このことは匿名さんのイライラ解消につながり
いたずらにエネルギーを消耗することを回避できると思います。

匿名さんは、うつ病とは、常に無気力、無関心、非活動的、
常に抑うつ的などといった、「大うつ病」をイメージされて
いるのではないかと思います。

なので、ふさぎ込んでいるわけでもないし暗いわけでもない
笑顔で挨拶する新人さんを理解出来ず、病人として対応するなど
気がおかしくなりそうなのではないでしょうか。

ところが、一口に「うつ」といえど、その種類は多岐にわたり、
上記の症状がさほどみられないようなケースも存在します。

最近では非定型うつ病というものが確認されており、
「新型うつ」などの名称で呼ばれたりします。

好きなことや楽しそうなことには活動的になる、
人間関係に過敏に反応する、
プライドが高く傷つきやすい、
などといった特徴をもっています。

単なる怠け者で忍耐や我慢が足りないだけと
思うかもしれませんが、実は本人は長きにわたり
自分自身を抑圧してきているケースが多いのです。

人に不快感を与えないようにいつも笑顔を絶やさず、
自分のニーズよりも他人のニーズに合わせる、
いわゆる「いい子」が多いともいわれています。

すなわち、他人からはそう見えなくても、
本人なりに、ものすごく頑張って
ものすごく耐えてきているのです。

それが仕事の場面で匿名さんの都合通りに
頑張ったり我慢したりしてはいないということですね。

このような人は、病気なので、投薬も必要ですし、
認知行動療法などのカウンセリングが必要とされる
場合もあります。

怠け者という批判的精神で接することは、
実際元気な人が怠けている場合には発破をかける意味で
効果があるかもしれませんが、
うつ病の人には症状の改善を促さないどころか
逆に悪化の原因となりますので注意が必要です。

できる仕事があるのであれば、そこからふり、
そこを大いに承認し、まずは信頼関係を形成してみてください。

「大人なんだから」「社会人なんだから」
という常識を振りかざして「注意」をするのではなく
病んだ者に思いやりを持って「育む」という
姿勢を大切にしてみてください。

時には「無理しないでね」という声かけも、
本人の緊張をやわらげ、安心感を与え、良いかもしれません。
すると、逆にパフォーマンスは向上することもあります。

信頼関係がまだ形成されていない、緊張関係にある相手
からの指示や注意は、本人は一生懸命聞いて頑張ろうと
するのですが、そうすればするほどパニクって、
ミスを繰り返すということも特徴です。

このような時は、「さあ、明確に状況を把握して
仕事を覚えよう」と思うゆとりは無く、
ただただ、「相手の感情を害してはいけない」
「はやくやり過ごさなきゃ」「相手にOKと思われなきゃ」
と、駆り立てられた状態に入っていることが多いです。

仕事に集中しているのではなく、
相手の機嫌にエネルギーが奪われてしまっています。
なので、仕事は覚えようがありません。

そこに相手がうんざりしているのも
本人は敏感に感じ取り、さらに相手の機嫌に反応します。
もう、頭の中は真っ白です。

決して本人に仕事の能力が無いのではなく、
病理に関係性が掛け合わさった結果、
エネルギー低下を招き、このような状態に陥っています。

このように、いったい何が起こっているのか、
一歩引いた立場から、ひと呼吸おいて観察してみてください。

非定型うつを理解するために書籍等参考にされるのも
よいと思います。

↓こちらはわかりやすいかもしれません。

http://goo.gl/ZVbaBG

『非定型うつのことがよくわかる本』貝谷久宣監修(講談社)

いちど「きちんと理解したいから」とか、
「うつの人との適切な関わり方を学びたいから」という理由で、
上司や人事担当者と話し合いの時間をもつのも良いかもしれません。
上司は主治医からの指示なども参考にされているはずです。

総合的に理解を深めることが出来たのなら
これは匿名さんご自身の経験値を高めることにもつながり、
また大きな一歩、人間関係のエキスパートになれるのでは
ないでしょうか。

また、このときに、ご自身も仕事の負荷が増しており
物理的にも精神的にもつらいという報告もあげると良いと思います。

匿名さんも、とても努力家でいらっしゃると思います。
どうか仕事以外はリラックスして
ご自身が楽しめることに勤しまれてください。

職場が大変でも、それ以外が充実していれば、
バランスがとれて新人さんのことも
ゆとりをもって観察できることと思います。

* * * * * * * *
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