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Q.いつも拝見し、参考にさせてもらっております。

30歳の娘(4人兄姉の3女末子)のことで
ご相談させていただきます。
(私、夫、3女の生活、他の子達は既婚)
 
高校生の頃、友達と思っていた子が
他の子の使い走りをされているのを見て、
アドバイスをしたところ、
  
「私にとってその子の方が大事」と言われたり、
吹奏楽部で優秀で妬まれ、孤立し、
だんだん登校拒否状態になりました。
    
なんとか卒業し、大学に進学しましたが、
1年の途中で学校に馴染めず行けなくなり
(レベルの低い大学だったので、
授業中他の学生の雑音があり過ぎて嫌になる)
行けなくなり、中退しました。
 
その後アルバイトをしていましたが、
ギターの専門学校に行きたいということで、
楽しく学びました。

しかし、ギターの仕事には就けません。
遠くのギター教室の講師になりましたが、
経営者の横暴さで3ヶ月くらいで辞めました。
 
今は年一回のライブに声がかかるだけの状況です。
時々YouTubeに動画を上げる程度でした。
 
今年3月で人間関係で、アルバイトを辞めてから
無職で自宅におります。
 
以前もあったのですが、
再び睡眠障害が現れ始め、明け方ぐらいから眠り、
昼過ぎに起きる生活になり、
スマホを手放さずSNSを見続けている感じです。
 
だんだん「私は必要とされていない、
仕事もせず、人と比べて落ち込んで、
恋人もいない、家族も作れない、
イライラして、こんな自分は大嫌い」
「早く死にたい、0にしたい。」
と連呼するようになりました。
 
幼少期は繊細さは、ややあり程度でしたが、
現在は激しくなっています。
 
先日はドアノブにベルトが掛かっていました。
 
カウンセリングに行っていましたが、
「効果ない」と行かなくなりました。
しっかりした病院に受診しようと言っても
拒否する状態です。
 
私もそういった状況で毎日が緊張で辛いし、
怖くてしかたありません。
 
娘にどのように声かけして、
私はどのように動けばいいのでしょうか?
 
長々と申し訳ありません。
 
 
【かあさん・60代・女性・パート】
 

―――――――――――――――――
  

A:FROM 川畑のぶこ
 
愛する我が子が生きる意味を見いだせず、
死にたいと訴える、親としてこれほど
苦しいことはないと思います。
 
ドアノブにかかるベルト、娘さんは
それほどに思いつめているのですね。
 
かあさんさんが母親として
どのように動けば良いのか…
 
このようなかあさんさんの悩みそのものが、
娘さんが愛に値し、生きるに値する存在
であることの証明なのですが、
親の心子知らず―
なかなか伝わらないものですね。
 
希死念慮(死にたいという気持ち)を
持つ人への接し方に関しては、
万人への正解というものはないかもしれませんが、
臨床で提唱されているものに
“TALK”の原則というものがあるので、
かあさんさんにご紹介します。
 
TALKは自殺予防のためのゲートキーパー研修
でも紹介されているものです。
  
「ゲートキーパー」とは、門番という意味があり、
自殺の危険がある人の兆候に気づいたら、
適切な声かけをしたり、話を聞いたり、
また、必要な支援につなげたりして、
見守る役割を果たす人のことです。
 
医療者や教職員、保健師、民生委員などが
主な対象ですが、
そこにTALKの原則が取り入れられています。

  
TALKはそれぞれの頭文字に、
  
T=Tell(言葉で心配していることを伝える)
 
A=Ask(「死にたい」と思っているのかを率直に尋ねる)
 
L=Listen(積極的に耳を傾ける)
 
K=Keep Safe(安全を確保する)
  
という意味があります。
 

まず、相手と向き合う姿勢として、
死にたい気持ちを批判したり判断したりせず、
ただただ、受け容れます。
 
「死ぬ気になれば何でもできる」とか
「死んではいけない」とかといった訴えは
健康な人のものの見方であり、
 
死にたい人には通用しないどころか、
逆にこの人とは解りあえないと溝を深めてしまう
可能性があるので注意が必要です。
 
 
まず、「あなたのことを心から心配している
(ケアしている)」ことを伝えた(T=Tell)
うえで、率直に死にたいと思っているのかを
確認します(A=Ask)。
 
私たちは死を語るのはタブーな話題として
遠ざけがちですが、この否認の心理は
相手がどれほど危機的な状況にあるかの
判断を曇らせてしまうことがあります。
 
また、率直に伝えることで、娘さんは
「死にたいほどの」辛さを、母親も
把握している(またはしようと努力している)、
ごまかさずに真摯に向き合おうとしている
ことを感じ取ることができるでしょう。
 
娘さんの話を聴くときは、深く耳を傾けて
受け止めてあげてください(L=Listen)。
 
娘さんの立場を想像して、
「そのような状況であれば、
そういう気持ちにもなるよね」
という共感的立場で耳を傾けてください。
 
今の彼女に必要なのは
評価ではなく受容だということを
繰り返し思い出してください。
 
そして、かあさんさんにとって、
いかに娘さんが愛おしく、大切な存在であり、
いなくなればいかに悲しく辛いかも
率直に伝えてください。
 
彼女の価値観とは異なる価値観や視点の
提示です。
 
世の中の人々がどうかは知りませんが、
少なくとも、母親は私を必要としていることが
伝わるのは大きなことです。
 
危機管理(K=Keep Safe)に関しては、
娘さんを1人にせず、
多数の目と心で見守ることが大切です。
  
サポートは、かあさんさん一人で抱え込まずに、
医療との連携も大切に、
サポートネットワークを拡充してください。
 
娘さんが以前通っていたカウンセリングが
機能しなかったとのことですが、
いちどの出来事をすべてに適用してしまう、
『過度の一般化』と呼ばれるものの見方の癖
(認知の歪み)があることが考えられますので、
別な視点の提示も大切になります。
 
「簡単ではないかもしれないけれど、
気の合う医療従事者やカウンセラーが見つかる
可能性はあるし、一緒に行ってみようか」
と促すのも良いと思います。
 
今、娘さんは健全な判断ができる状態にはない
ので受診の判断を任せずに、専門家と協力して、
必要であれば、まずかあさんさんだけでも受診し、
専門家と連携するようにしてください。
 
現状、かあさんさんご自身も第二の患者のような
状態といえますので、助けを求めてください。
 
ここに、ゲートキーパーの手引のリンクを
貼っておきますので、
ぜひいちど目を通して参考にしてください。
 
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000168752.pdf
 

そして、このような状況にあると、
自分の育て方や関わり方に
問題があったのではないかと、
ご自身を責める気持ちになるかもしれませんが、
娘さんに起こっていることは
必ずしもかあさんさんのせいではありません。
 
問題というのはさまざまな要素が
からみあって生まれます。
 
そして、私たちは人生で
みんな課題をもっています。
 
その課題はときに困難ですが、
その困難に果敢に向き合い乗り越えることで、
より人生に深みや奥行きが増し、
思いやりや理解が深まり、
調和がもたらされることを想像してみてください。

娘さんもかあさんさんも、勇者なのです。
 
今は自分のちからを信じられないかもしれませんが、
超えられない試練はなく、
トンネルにはかならず出口があることを信じて
前進されますように。
 
応援しています。
  
 
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1 件のコメント

  • 佐藤スポーツ整体 より:

    佐藤スポーツ整体の佐藤です。娘と会えません。どうしたら良いでしょうか?
    国家犯罪(集団ストーカー・テクノロジー犯罪)被害者です。
    ご活躍のようで!
    朝霞第五中学校卒
    ↓集団ストーカー被害者のあり得ない生活
    https://satoseitai03.blog.fc2.com/